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手作業によるラスティング

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話


この世の中に出回っている靴のうち、ほとんどが機械でラスティング(つり込みの作業)をして作られています。

機械でラスティングをすることで、圧倒的に短い時間で作業を終えることができ、

機械にセットした状態を上から見ることができるため、センターが曲がっているからもう少しこっちに引こうとか、この辺りの引きが甘いからもう少し引いてみようなどの調整が簡単にできます。

ということは、機械で靴のラスティングをしたほうが圧倒的に良いのではと思ってしまうかもしれませんが、

大量生産が前提では無ければ、クオリティの面において手作業でのラスティングに大きなメリットがあります。

本当にこれは大きいです。

それは、天然由来で個体差がある革を作り手が手の感覚で調整しながらベストな状態になるよう、適切な力で引くことができること、

そして機械のようにすごい力で引かなくても、その引く箇所ごとに正しい方向に引くことで、型崩れしにくい靴が出来上がることなどが挙げられます。



写真でも、引く方向がなんとなく靴に対して垂直ではないことがお分かりになるかと思います。

この土踏まずとその外側の部分においては、工場でも手作業でラスティングをすることも多いのですが、

それだけではなく、つま先や甲の立ち上がる部分など、工場では機械の構造上垂直に引くような部分も、手作業ではベストな方向に引くことができます。

その効能は、ひとことで言ってしまえば「優しい履き心地」です。

手作業でラスティングをし、時間をかけてじっくりと成型し、その後靴となってお客様のもとにお渡しする靴は、

機械でラスティングをした靴よりもはるかにやさしい履き心地で、はるかに足に合わせてピタリと合うように変化をします。

これって、実際に履いたことのある方でないといまいちピンとこないかもしれませんが、カドがない履き心地になるのです。

その硬さも作り手によってコントロールすることができ、よりカッチリを求める方にも、よりやさしい履き心地を求める方にも、どちらにも対応することができます。

機械で作ることは、大量生産に適したスピードを得られる反面、きめ細やかな部分においてはやはり手作業にはかなわないのです。

そんな手作業によるラスティングで作られた靴を、ぜひ一度は履いていただきたいともいます。

お知らせ


【 お知らせ 1 】

★★★under-29企画、受付中です★★★

under29受付中

under-29と言えども、ご注文される方が実際に29歳未満である必要はなく、気持ちがunder-29ならどなたでもOK。

初めてのオーダーメイド靴にピッタリな、ラスト(木型)がセットになったお買い得企画です。

デザインは、使い勝手の良いチャッカブーツ(黒)です。

そして製法はもちろんハンドソーンウェルテッド。

受付期間は12月30日まで、ご希望の方はお早めにご連絡ください。

11月5日(火)のブログでご紹介しています。


【 お知らせ 2 】

靴の価格の改定に関しまして、お知らせいたします。

材料の価格の高騰により、2020年1月ご注文分より靴の価格を改定させていただきます。

靴の価格は、現在96,000円(税別)を2020年1月ご注文分より97,000円(税別)とさせていただきます。

ご了承ください。

よろしくお願いいたします。


【 お知らせ 3 】

シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。

イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。



私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

 

 

 

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