ラスト調整の裏話

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今日から10月納品予定の靴たちの製作が始まりました。

まず、お客様の足の状態に合わせてラストを調整するのですが、こちらのお客様は以前に製作した靴において時々左足の甲が痛くなることがあるとのこと。

計測時のメモです。

私にだけわかればよいことなので、こんな書き込みで十分。

ラストでいうと、この部分が痛くなることがあるそうなのですが、

今回計測したデータや以前の計測データなどを照らし合わせて確認して、その原因を究明します。

若干余談になりますが、同じように甲の部分が痛いとか、薬指や小指の部分が痛いという場合、いくつかの理由に行きつきます。

靴のソールが硬いため、屈曲の際に甲に負担がかかりすぎているケース、

単純に甲周りの数値が小さいケース、

靴ヒモを締めすぎているケース、

足の甲の部分が過敏なケース、

フィッティングの関係で、足が前にズレてしまっているケースなどなど。

今回のお客様は、いくつか複合的に対策を施すことにしました。

屈曲点の位置をちょっとだけ見直して、併せて接地点の位置もちょっとだけ調整して、

その他にはカカトの高さ(ヒールピッチ)を1ミリくらい下げてみることにします。

昔は、痛いとか当たるという場合、何でもかんでも緩くしていた時代があったそうですが、

靴の中で足が動くから痛くなってしまうことだってあるわけで、

そのような場合は靴の必要なポイントで足をしっかりとホールドしてあげれば問題が解決することもあります。

この後のパターンを作る工程で、また当たって痛いという部分を確認し、パターンの調整で解決できる部分があれば対策をとる予定です。

さらに、革の部位を選んだり、ラスティングの際にも少しほぐしたりして、ちょっとでも問題解決につながるようにしっかりと対策を施します。

打ち合わせから製作、仕上げ、納品までをおこなうので、各工程で細かく見ることができるのも小さな工房ならではのメリットかもしれません。

 

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