今日の作業はラストの調整

カテゴリー: @ Work:アットワーク


余談ですが、今朝自転車で工房に向かう途中に大きなメルセデスベンツのセダンを見かけました。

パワーが有り余っている感じで、なかなか太い排気音を残して走って行ったのですが、そもそもクルマのパワーってそんなに必要なのかという疑問が残りました。

10年以上前に仕事で中国に行ったときに、たくさんのフォルクスワーゲンのジェッタがタクシーとして使われていて、おそらく100馬力もないようなエンジンだったと思うのですが、それでも十分すぎるくらいによく走っていて、極端なことを言えばあれで十分なのではないかと思います。

今のクルマは、環境対策の件もあっていろいろと規制がかかっていますが、それでもちょっとパワーのあるクルマは200馬力だとか300馬力だとか、トルクだって30キロとか40キロというものもあるのですが、

クルマのパワーが上がればそれに伴って車体を丈夫にしたりタイヤを太くする必要があって、そのことが車体の重量化につながって、結局は運動性能が落ちたり燃費が良くなかったりということになります。

車重がある程度軽ければそんなにトルクも必要ないので、私個人的にはやっぱり軽いクルマが理想です。

私がこれまで経験したクルマのパワーが必要な時と言えば、関越道の赤城高原から新潟方面に向かう上り坂くらいで、その時だけちょっと我慢してそのほかの時は燃費よく軽快に走るクルマが私の理想です。

実際にそのようなクルマはないこともないのですが、どちらかというとグレードの低いヤツが多く、欲しい装備がついていなかったり、モノによってはサスペンションの構造がイマイチだったりするので、なかなか思い取りに行かないものだと思っています。

さて、今日はお客様の足に合わせてラストを調整する作業をしました。

ラストの調整とは、お客様の足を計測したデータをもとに、足長や足囲がまぁまぁ近いものを木型屋さんに発注して作ってもらい、それをもとにさらにお客様の足に合わせてミリ単位で肉付けをしたり削ったりして形を合わせる作業です。

ラスト調整

上の写真は、11月の初めころにご注文いただいたお客様のラストを調整しているところです。

向かって右側が左足で、左側が右足です。

左足はすでに調整が済んでいます。

この調整は、作り手によってどのようにするのかが全く異なっています。

どれくらい異なるのかというと、もう全然違います。

計測は立った状態でやるのか、もしくは座った状態でやるのかという違いから始まって、足そのままの状態からどれくらい締めるのかという締め具合も全く異なります。

ちなみに、足そのままの数値で靴を作ると緩くて脱げてしまうので、少し締めてあげる必要があるのです。

それを締めすぎるときついですし、締めが足りないと緩いわけで、お客様が快適と感じるところに上手に落とし込む必要があるのです。

このあたりの考え方で、履き心地の良い靴を作るためのひとつの要素が決まります。

ラスト調整

また、私が指さしているこの部分は適度に締めてあげると履いた時にフィットしていると錯覚することがあり、スポーツをするときの靴には良いのですが、革靴を履いて歩くときにはあまり締めすぎないほうが良いと言えます。

そのあたりも作り手の考え方次第です。

私は長時間快適に歩くことを目的としているので、しっかりと足をホールドしつつもできるだけリラックスして歩けるようなセッティングにしています。

ラスト調整

このお客様も親指の付け根あたりがなかなか薄く、結構がっつりと削りました。

そもそもイギリス靴はこの部分の隙間を極力少なくするような設計になっており、お客様の足に合わせてかなり正確に調整する必要があります。

ラスト調整

さらに、このお客様はカカトも小さめなので結構削りました。

カカトの理屈はとにかく深くて、それはピタリの形にするのではなくあくまでも靴を履くときにはカカトに合わせるための調整であり、簡単に言ってしまえば面ではなく線で合わせるための調整です。

ラスト調整

こちらはまだ調整していないほうの足です。

調整するとどれくらい変わるのと訊かれることもありますが、もちろんそれはそのお客様によって全く異なります。

このお客様の場合は、足囲で5ミリくらい削ったり、場所によっては3ミリくらい肉付けしました。

それだけなんですけど、そんな調整を足全体に施すと、履いた時の印象が全く異なります。

さらに、この調整は数学のような方程式があるわけではなく、ないわけでもないのですが、このタイプの足の場合はこんな調整をするという感じで、その足によって調整の仕方が全然変わってくることも面白いところです。

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