今年もあと10日ほどですね。
年内にあれとこれとそれもやっておかないといけないと思ってしまうと、なんとなく慌ててしまいます。
日々忙しくてあまりのんびり考え事をする時間がありませんが、私は落ち着いたら旅に出たいなぁって考えることがあります。
まぁ、実際には仕事もありますしなかなか難しいかもしれませんが、歳をとってからでも構わないのでチャンスがあったら旅に出たいと思っています。
「旅行」ではなくて「旅」に。
何が違うのかなんとなくのイメージでしか答えられませんが、私が考える「旅」はどこか知らない町に行ってそこで暮らすように滞在する感じです。
そしてまた違う町に行ってそこでまた暮らすように滞在するのです。
なじみの定食屋に行ったり、さびれたスーパーで買い物したりして、その町をじっくりと楽しむような旅です。
映画の世界のようですね。
さて、今日は一日ずっとラスティングをしていました。
ラスティングとは、靴をつり込む作業のこと。
実はこのラスティングは、以前からお伝えしているようにちょっとしたやり方の違いで靴の出来が全く別物になってしまうのです。
今私が引いている部分は、右足のサイドの部分。
この部分を靴の業界では「外ふまず」と呼んでいまして、土踏まずの部分が内踏まずでその外側であることからそうなったのではないかと推測します。
名称は良しとして、つま先とカカトは普通に何も考えないで引いてキレイに仕上がれば問題ないのですが、
上の写真はつま先のラスティングが終わったところです。
対する内踏まずや外踏まずの部分はセオリーからすると、カカトのカウンターポイントというところから直線的に引くことになっています。
なので、極端ではなくこの方向に引くのが正しいのです。
一方、内踏まずも・・・、
ややつま先寄りに引きます。
これはなぜかと言いますと、靴のラストは足に近い形をしているため凸の部分や凹の部分があって、それらがキレイにラストに沿うようにということと、ラストを抜いた後でも型崩れをしないためにということなのです。
この時点で内踏まずの部分はしっかりとラストについていますし、しっかりとラスティングされています。
もし、踏まずの部分の引く方向を間違えてしまうと、完成した靴の土踏まずの部分の変なシワが入ってしまったり、履き口が開いてしまったりするのです。
ちょっとしたことなのですが、知っているのと知らないのとでは大きな違いです。
こういう理論的なことは、イギリスの古い靴づくりの本に書いてあります。
時々復習を兼ねて読んでおくと、知らずに間違った知識や習慣が身につくこともなく、ちゃんとした靴を作り続けられるようになります。
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旧価格107,800円(税込み)から新価格110,000円(税込み)となります。
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