新年、あけましておめでとうございます。 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、私たちは個人事業なので年末に棚卸をおこなう必要があります。 もっと早くやってしまったり、もしくは年明け早々にやっても実際には同じなので構わないのですが、ずっと前から毎年この棚卸をやって一年が終わっていたので、なんとなくそのまま続けています。 棚卸では、在庫している材料や革などがどれくらい残っているのかを細かく調べるのですが、これまた毎年革を倉庫から出して広げてみると、そうそうこの革あったあったということになっています。 最近購入した革ならちゃんと覚えているのですが、しばらく見ていない革になると忘れているわけではないのですがなんとなく記憶の隅の方に押しやられてしまっていることがあり、 発見して改めてこんな良い革だったということを認識するなんてこともあります。 だいたい、一部の特別なものを除いて最近の革よりも昔の革の方が生地が良くてしっかりしているものが多く、革も良い状態で保管してあるので革を発掘するのは宝探しのようです。 今回もいくつか発掘しましたら、レアなものは工房にお越しいただいたときにご案内させていただきます。 そんなレアものではないのですが、今日ご紹介する革はとっても良い靴ができあがりそうな革です。 ご存じTempesti社のELBAMATTのSIENAという色なのですが、この革はいつも使っている1.6mmのものではなく、厚口の2.2mmの仕様になります。 基本的な仕様は1.6mmでも2.2mmでも変わりませんが、履いた時のしっかり感やシワが入った時のかっちりとした雰囲気、さらには5年くらい履きこんだ時の雰囲気はやはり独特なものがあります。 そもそもこのELBAMATTのオリジナルの厚さがこの2.2mmのようで、それよりも薄いものに関してはスライスをかけて薄くしているのだそうです。 薄くすることにデメリットは全くありませんが、厚いものには独特の風合いがあります。 1.6mmのものに何かを貼り付けて2.2mmにしたら、シワの入り方に違和感が出てしまうでしょうけれど、元々十分な厚みがある革なので雰囲気はとても良いのです。 革の雰囲気自体は、この状態では厚いからと言って何も違いはありません。 最近世の中に出回っている靴の革はどんどん薄くなってきていて、厚い革もありますが肌目が粗いステアのようなものとはだいぶ異なります。 つまり、この革でギブソンブーツやチャッカブーツなどを作ったら、とってもしっかりしていて足に馴染んだころには非常に履きやすくなるのに、それでもほとんど革はヘタっていないということになるはずです。 特にガシガシと道具のように履き倒す方には非常にお勧めです。 今の時点で在庫は3足分です。 こんな革でしっかりとしたブーツを作ってみたいという方は、ぜひご検討してみてください。 最長で3か月間ですが、革のお取り置きも承っています。 ★★★お知らせ★★★ ★2022年1月より、ハンドソーンウェルテッドのオーダーメイド靴の価格を改定させていただきます。 旧価格107,800円(税込み)から新価格110,000円(税込み)となります。 ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。 私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。
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■ 高山純一 ■ Shoe Republic の代表及びクリエーターとして靴の製作を担当しています。 |
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