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私たちシューリパブリックでは、お客様と落ち着いてじっくりと打ち合わせができるよう、完全予約制にてお客様にお越しいただいております。 お客様1組につき約2時間から2時間半程度かけて、しっかりとご希望をうかがいます。 靴のご注文の打ち合わせをご希望の際には、ご希望の日時をご連絡ください。 また、いきなり注文するのはちょっと心配という方もいらっしゃるかと思いますので、そのようなお客様はぜひ一度見学にお越しください。 見学ご希望の方も同様に、ご希望の日時をご連絡ください。 見学、大歓迎です。   これまでこちらのページでお知らせしておりました私たちの工房のスケジュールですが、ホームページのトップに毎日のスケジュールを表示するようにいたしましたので、こちらをご参照ください。 みなさまのお越しをお待ちしております。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。

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ギブソンブーツ

今日の客様は、東京都にお住いのYNさんです。 シューリパブリックでは、ここ最近増えつつある女性のお客様のお一人です。 今回は、ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。 YNさんは、これまでにお仕事用の靴を4足と、そのほかにオフの日用の靴を1足ご注文いただいておりまして、 今回完成したのは主にオフの日に履くとおっしゃっていたネイビーのギブソンブーツです。 もう1足のオフの日用のモノは、こげ茶のギブソンブーツなのですが、YNさんはブーツの履き心地を大変気に入ってくださっています。 今回のネイビーのギブソンブーツは、YNさんがこの革の質感を気に入ってくださってご注文いただいたのですが、このELBAMATTは靴になった時の優しく包む感じがとっても素晴らしくて、 でもそれは実際に履いてみないとわからないと思います。 YNさんの職場は、金曜日がカジュアルフライデーとなっているとのことで、金曜日ならこのネイビーのブーツだってOKらしく、 さらにこのような落ち着いた色合いの靴なら使い勝手も良さそうとのことでした。 女性がこのようなギブソンブーツを履くのって、とっても格好良いですよね。 ぜひ、職場でもお休みの日にも、ギブソンブーツを格好よく履きこなしていただきたいと思います。 YNさん、ありがとうございました。   靴のスペック デザイン:ギブソンブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRLA+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

今日、友人がFacebookで興味深い動画をアップしていました。 その動画がこちらです。 所ジョージさんが、深いメッセージを送っています。 今の世の中で、特に国全体がきちんとした日本に住む私たちは、世の中の安全をうたっているものを信じすぎてはいけないと警鐘を鳴らしています。 これをしていれば大丈夫とか、ここまでなら大丈夫とか、とにかく私たちが生きている環境では安全のボーダーが明確にあって、それを信じることが当たり前になっていて、 でも、本当にそのボーダーが正しいのか、その数値を出している機械は正しいのか、本当にそれらを信頼してよいのか、何も考えずに受け入れてしまっています。 さらに言えば、今の世の中は情報過多で、何を信用して良くて何を信用したらいけないのか、これを見分けるのはかなり難しいはず。 有名な会社がOKと言っているからとか、みんなが良さそうなことを言っているからとか、結局は自分で判断せずに大多数の意見に流されがちになっています。 大昔に生きた人は、今のように情報がなかっただろうから自分で判断しなくてはならなかっただろうし、 今は今で情報が多すぎるから、本来なら同様に自分で判断しなくてはいけないはずです。 所さんは脳みそと言っていますが、もっと感覚を研ぎ澄ませて生きて行かなくちゃだめだよと言っているのだと私は受け取っています。   私たちが作っているオーダーメイドの靴。 興味のない方や、実物をご覧になったことのない方は、どうしておなじ靴なのにあんなに高いものを買う人がいるんだろう?って思っているかもしれませんね。 オーダーメイドの靴を買うお客様は、単にムダに高いものを買っているわけではなく、その価格以上の価値を感じて納得していただいて買っていただいています。 いくら言葉で説明しても、伝わってもせいぜい20%くらいでしょうか? 足にピタリと合う靴を履いた時の心地よさ、快適さは、お金には代えられません。 いや、全く関心がないという方には無用の長物かもしれませんが、実際に履いていただくとほとんどの方にその価値を感じていただけることと思います。 所さんが警鐘を鳴らしていることと一見全く違うように感じるかもしれませんが、自分の感覚を研ぎ澄ませてセンサーの感度をMAXにしてとらえてほしいという意味では、さほどかけ離れているとは思いません。 「靴のこと、誰も何も言ってくれないけれど、ずっと昔からそういう靴を履いているから気が付かないけれど、ほとんどの人が足に合わない靴を履いていて、それが結局は身体をかなり酷使しているんだよ」って所さんは言っているかもしれません。 考え過ぎでしょうかねぇ? いずれにしても、足に合わない靴をたくさん買って履きつぶすのであれば、まずはそのうちの1足を足に合った靴に変えてみることをお勧めします。 足に合った靴を履いてみて感じることがあるはずです、きっと。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ウェルティング

いつの間にか関東も梅雨に入っていたそうです。 これからしばらくの間、雨が降ることが多くなりそうです。 私たちシューリパブリックで製作しているハンドソーンウェルテッドの靴は、基本的に雨を気にする必要はありません。 基本仕様としてダイナイトソールを使っていますので、雨が降っても全く問題なし。 ただ、雨の日に履いた後に気を付けていただきたいことがあります。 まず、普段以上に十分休ませること。 それは、普段中2~3日以上で履いていただいているかと思いますが、梅雨の季節は空気中の湿気が多く、靴の中の湿気が抜けにくくなります。 しっかりと乾かしてあげないと、インソールにダメージが与えられてしまいます。 私たちシューリパブリックで製作する靴のインソールは、このような比較的厚めのヌメ革を使っていまして、このヌメ革は湿っている状態で押され続けると、つまり履き続けると表面が硬くなって亀裂が入り、最終的には割れてしまうこともあります。 インソールが割れてしまったら、ほかの部分が問題なくても修理ができません。 なので、インソールは特に大切に取り扱ってください。 また、靴の内部に湿気が残っていると、ウェルトを縫っている糸のワックスが剝がれてしまい、糸自体が破損してしまう危険性があります。 ウェルティングの糸は、麻糸に松脂ベースのワックスを塗り込んで作りますが、あまりにも永い間湿気にさらされるとワックスは剥がれてしまいます。 ウェルトは、こんな感じで縫われていて、この糸が切れてしまったらウェルトが外れてしまいます。 ウェルティングの糸は、非常に大切な役割を果たしていますので、まずは切れないように靴に無理をさせないように気を付けましょう。 普通に無理をさせずに履いていれば、ハンドソーンウェルテッドの靴は非常に耐久性が高く、壊れることはありません。 自分では無理をさせているつもりはなかったり、もしくはこれくらいなら大丈夫だろうと思っている方は、一度靴のインソールの色を確認してみてください。 一番上の写真が健康な状態の色です。 これが、黒ずんでいるようなら要注意です。 心配な時は、点検にお持ちください。 やっとスケジュールに余裕ができてきたので、少しずつ点検のご連絡をさせていただいています。 点検のご希望があれば、ご連絡ください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

伝統的なイギリス人のモノの買い方は、良いものを買って永く使うというスタイルです。 良いものじゃないと、永く使おうとしても耐久性の問題で使えなかったりしますから。 その永くというのが、これまた半端なく永いわけで、 基本的に修理をして永く使うのですが、そこまでして使うのかと、日本人だったらビックリしてしまうくらいボロボロになっても修理をして使います。 いまは多少変わっているかと思いますが、私がいたころのイギリスでは、ほとんどの町に教会があって、その広場などに毎週定期的にマーケットが開かれるのですが、 何曜日はセカンドハンドのマーケットというのがあって、そのセカンドハンドのマーケットでは、 「これ、絶対捨てるつもりだったものだろう?」 と思ってしまうようなものも並べられていて、さらに驚いたことに安ければそのようなものも売れてしまうのです。 それくらい、モノを使い倒すという文化がイギリスには定着しています。 もちろんその文化には良いことも良くないこともあるかもしれません。 モノを大切にすることで、結局はムダが減ったりごみが減ったりするという利点がある反面、 でも、モノをあまりにも永く使うということは、新しいものがそれだけ売れないわけで、経済においてはマイナスの面もあります。 そんなことを理解したうえで、私の個人的な意見は永く使えるものを買ってほしいですし、もちろん買ったなら永く使ってほしいですし、そうすることができる環境(例えばちゃんと修理できる環境)も整っていてほしいと思います。 すべてイギリスの真似をする必要はありませんが、私たち日本人が古来から持っているものを大切にするという考えを、今の日本に合うように適合させていっても良いと思います。 ボロボロで修理の跡だらけでみすぼらしいと見えるのではなく、修理をして使えるほどの高品質のものを格好よく使いこなしていると誰もがわかるような使い方をしましょう。 世の中には、目指す方向は同じでもAが良いとかBが良いとかCが良いなどと様々な意見がありますが、私たちシューリパブリックは永く使えるものを作って、それを好んで使っていただけるように心がけます。 環境問題が叫ばれているからといって嫌々賛同するのではなく、ぜひそれを永く使いたいと言っていただけるようなもの作りを心がけます。   私は靴を勉強しようと思った時に、行き先として選んだのがたまたまイギリスだったわけで、それまでは特別イギリスに対する憧れなど全くありませんでした。 でも、実際に行ってみるとそれなりに歴史があって文化があって、それらがちゃんと良い方向に作用していて、私たちが見習うべきところがたくさんあると実感しました。 靴のつくりに関しても、正直なところ、イギリスの靴は非常によく考えられていて、特にあの雨が多く気温が低い環境においては、あの耐久性は絶対に必要だと思います。 デザインとか色使いでは、イタリアにかないませんが、道具としての靴は本当に素晴らしいと思います。 でも、そのイギリス靴の良さは、1年や2年くらい履いただけでは実感できません。 最低でも5年くらい履かないと、きっとわからないのではないかと思います。 良いものにじっくりと向き合って永く愛用するって、やっぱりステキだと思います。 私たちシューリパブリックは、そんな靴を少しでも多くのお客様に伝えられるよう、心がけています。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

いわゆる正統派とかベーシックとか、そんなふうに言われるフツーの靴が黒や茶系のスムースの革の靴だとすると、 こういった色・質感の靴は変化球と言えなくもありません。 キャメルとオレンジの中間色の型押しのチャッカブーツです。 こちらは、前回のコージ製靴新潟工場さんに出品したものの最後の1足です。 また、このブログにチョコチョコ登場しているギブソンブーツも、オイルを含んだネイビーのシュリンクです。 私がお勧めするのは、まず初めは黒のスムースで1足作って、それから少しずつ冒険していただくという流れです。 というのも、オーダーメイドといえば何でもアリで、それこそこれ誰が履くの?的なものになってしまう可能性すらあるわけで、 仮に初めてオーダーする場合にちょっと欲張ってあれとこれととなると、それこそ方向性を完全に見失ってしまう危険もありますから、 初めはとにかく無難な黒の靴が良いですよとお勧めしているわけです。 黒はTWさんのコトバをお借りすればとってもニュートラルな色ですから。 でもそんな心配はなく、ちょっとだけ個性的な靴がほしいという場合には、型押しの革やシュリンクの革をお勧めします。 革の質感は、思っている以上に独特の雰囲気を感じます。 そして、最近はオフィスでもカジュアルなスタイルがOKという職場も多く、そんな環境では適度に品があって適度に個性を出せる仕様が良いと思います。 けっこう足元は見られていますから。 そんなことから、私たちシューリパブリックがお勧めするのが、 ブーツ × シュリンクや型押しの個性的な革 × 上品な色 という仕様です。 そのあたりはオーダーメイドですので、ご相談しながらお客様に適した仕様を決めていく楽しみがあります。 ちょっと気が早いかもしれませんが、今のうちから秋に向けて1足ご検討ください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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修理

先日ご紹介したNさんの靴の修理が完了しました。 メニューは、リウェルト(ウェルトをかけなおすこと)とそれに伴ってボトムフィラーやシャンクの交換、そしてオールソール交換というものです。 先日のブログでは、ウェルトをかけている途中の写真を見ていただきましたが、こんな感じに仕上がっています。 オールソールをする必要があるくらいですから、それなりに永く履いていただいているわけですが、 こうして仕上がって改めて見てみると、Nさんのお取り扱いが良いことと相まって、とってもキレイに仕上がっていると思います。 そして、タイミングよく先ほどNさんから靴の到着のご連絡を頂きました。 Nさんのお言葉をそのままお伝えいたしますと、 「今日、早速履いてみましたが、やはりオールソールすると見栄えがいいのは当然ですが、歩きやすいし、履き心地が断然いいですね。」 とのことでした。 靴を製作することはもちろんですが、修理に関しても納得していただけるよう心がけておりますので、お客様に喜んでいただけると非常に嬉しいです。   こうして靴の修理をしていて思うのは、やっぱりみんなが修理ができるような靴を履くべきだということです。 普段から最低限の手入れをして、ちゃんと足元にまで気を配って日々を過ごすということは、特別な人だけでなく誰にとっても大切なことだと思います。 決して誰かに見せつけるのではなく、丁寧な立ち振る舞いをして少しだけでも上品に生きるということが、ちょっと靴に気を配るだけでおのずとにじみ出てくるように思います。 いや、もしかしたらそうあるように心がけることで、自らに関わる全てのことにおいて丁寧な対応になるのかもしれません。 そのためにも、大切にするべき靴やカバン、服、その他の縁あって私たちのところに来てくれるものをしっかりと選ぶべきなのでしょうね。 Nさん、ありがとうございました。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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靴ヒモ

まず、靴ヒモは消耗品であるということを知っておいてください。 その上で、靴ヒモはどのタイミングで交換したらよいのかということですが、 結論から言えばいつでも構いません。 ちょっとヘタッてきたなって思って気になるようであれば、そのタイミングで交換しても良いですし、切れるまで使うというのでも構いません。 基本的にはどのタイミングでも良いのですが、私個人的な考えをお伝えすると、 新しい靴ヒモはパリッとしているものが多く、見た目がキレイでちゃんとしているという反面、実はその硬さが革に対してダメージを与えてしまうこともあります。 こちらは、私が履いているチャッカブーツです。 このチャッカブーツの靴ヒモは、細いロウ引きのモノを使っているのですが、 靴ヒモが新しいうちにはこんな感じでアッパーのテンションがかかる部分が負けて削れてしまうこともあります。 私自身はあまりアッパーの革にダメージが入ってほしくないので、今の靴ヒモはかなり使い込んである状態のモノを使っています。 これが良いとか悪いとかということではなく、あくまでも新しい靴ヒモと使い込んである靴ヒモのメリットとデメリットを知っていただきたいということです。 どうしても使い込んである靴ヒモは、やわらかくてしばった時にほどけにくいのですが、やはりこのまま使い込んでいくとそのうち切れてしまうというリスクもありますから、 私はいつもこの靴ヒモのスペアを用意しています。 新しい靴ヒモを使うか、古くなった靴ヒモを使い続けるかは、履く方次第です。 まぁ、あまり極端なことは良くないと思いますが、柔軟な判断で決めていただくのが良いと思います。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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クォーターブローグ

今日のお客様は、東京都にお住いのTHさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。 今回完成したのは、黒のスウェードのクォーターブローグです。 THさんは、最近このデザインがとってもお気に入りとのこと。   じつは、この靴はご注文の時に右足のフィッティングに関して改善のご要望を頂いていましたので、作り手としてはそのあたりの結果が気になっていましたが、履いていただいた時の最初のご感想が、 「だいぶ良いですよ。」 とのことでした。 以前の靴では、右足だけややフィッティングが甘かったようで、ヒモをきつく締めると足があとになって痛くなってしまうこともあり、そのあたりの改善のご要望がありました。 甲周りの数値に関しては、これ以上いじる必要がなさそうだと判断しまして、カカトのホールドの仕方の修正や、インソールの硬さに関して左右の差を極力なくすという方法をとったところ、 良い結果が出ました。 これまでの経験では、THさんのケースとは別にカカトの食いつきが良くないというケースが何度かありましたが、これはカカトの形状が主たる原因ではなくインソールがまだ馴染んでいなくて硬かったことで、屈曲に靴がついてこなくて結果的にカカトの食いつきが良くないように感じられたということがほとんどでした。 THさんの場合は、確かにTHさんの右足のカカトの形状が食いつきにくいということもあって、複合的に対策をとってOKとなりました。 これまでに製作させていただいた靴に関しても、暫く履いていただくとインソールが馴染んでくることと、スティフナー(カカトの芯)の形状が少しずつカカトに合ってくるので、徐々にフィットするようになります。 それでも更なるフィットがほしいようでしたら、靴をお持ちいただければ調整をさせていただきます。   今回のクォーターブローグは、スウェードに穴飾りという仕様で、素材的にあまり穴飾りが目立たないというところが良いそうです。 確かに、こういう仕様も賑やかすぎなくて格好良いですね。 これからの時期に、大活躍してくれることでしょう。 THさん、ありがとうございました。   靴のスペック デザイン:クォーターブローグ レザー: キップスウェード ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRC+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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イルチアボックス

もう今からすれば数年前になりますが、この革が入荷した時点ですでに新しいイルチアの革の品質が落ちてきているという話がありました。 その後、イルチアは一度廃業し、今のイルチアは全く違うモノだという人もいます。 この革は、その前年の生産のもので、今となっては非常に貴重ないわゆる「昔のイルチアボックス」です。 そんなイルチアボックスですが、数年前にご縁があって私たちシューリパブリックにやってきまして、これまでたくさんのお客様のもとへ靴となって旅立っています。 ここ数年は、良い革がないと言われ続けて、デッドストックを探すなどして対応していますが、このイルチアボックスもいよいよあと1枚となりました。 ヨーロッパのカーフですので、日本で言えばキップ相当の大きさですが、あと6足分となります。 このイルチアボックスは、どんな革かといいますと、 とにかく革の質感が非常に素晴らしく、私の感覚では独特のなめし方のようにも感じられて、ブラッシングだけでジワリと出てくる深いツヤと緻密でしっかりとしている生地が特徴の革です。 少し前にやはり非常に高い品質を誇ったWindsorと比べると、Windsorのほうがクロムなめしらしさが出ていて、やはり生地が緻密なのにしなやかという特徴がありましたが、 こちらのイルチアボックスは、タンニンが入っているのではないかと思えるような風合いのなめしです。 Windsorと比べると、これは甲乙つけがたく、どちらも素晴らしい革です。 仕上がりは、イルチアボックスのほうが深いツヤが出ます。 ともあれ、あと6足分ですのでこの革で1足作ってきたいという方はお早めにご連絡ください。 6足に達した時点で終了となります。 → 現在、ご注文ご予約をいただき、残はあと4足です。 なお、お取り置きの期間は3か月とさせていただきます。 1足は持っていたいオックスフォードや、上品な雰囲気のギブソンブーツをつくるなら、絶対にお勧めです。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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