伝統的なイギリス人のモノの買い方は、良いものを買って永く使うというスタイルです。 良いものじゃないと、永く使おうとしても耐久性の問題で使えなかったりしますから。 その永くというのが、これまた半端なく永いわけで、 基本的に修理をして永く使うのですが、そこまでして使うのかと、日本人だったらビックリしてしまうくらいボロボロになっても修理をして使います。 いまは多少変わっているかと思いますが、私がいたころのイギリスでは、ほとんどの町に教会があって、その広場などに毎週定期的にマーケットが開かれるのですが、 何曜日はセカンドハンドのマーケットというのがあって、そのセカンドハンドのマーケットでは、 「これ、絶対捨てるつもりだったものだろう?」 と思ってしまうようなものも並べられていて、さらに驚いたことに安ければそのようなものも売れてしまうのです。 それくらい、モノを使い倒すという文化がイギリスには定着しています。 もちろんその文化には良いことも良くないこともあるかもしれません。 モノを大切にすることで、結局はムダが減ったりごみが減ったりするという利点がある反面、 でも、モノをあまりにも永く使うということは、新しいものがそれだけ売れないわけで、経済においてはマイナスの面もあります。 そんなことを理解したうえで、私の個人的な意見は永く使えるものを買ってほしいですし、もちろん買ったなら永く使ってほしいですし、そうすることができる環境(例えばちゃんと修理できる環境)も整っていてほしいと思います。 すべてイギリスの真似をする必要はありませんが、私たち日本人が古来から持っているものを大切にするという考えを、今の日本に合うように適合させていっても良いと思います。 ボロボロで修理の跡だらけでみすぼらしいと見えるのではなく、修理をして使えるほどの高品質のものを格好よく使いこなしていると誰もがわかるような使い方をしましょう。 世の中には、目指す方向は同じでもAが良いとかBが良いとかCが良いなどと様々な意見がありますが、私たちシューリパブリックは永く使えるものを作って、それを好んで使っていただけるように心がけます。 環境問題が叫ばれているからといって嫌々賛同するのではなく、ぜひそれを永く使いたいと言っていただけるようなもの作りを心がけます。 私は靴を勉強しようと思った時に、行き先として選んだのがたまたまイギリスだったわけで、それまでは特別イギリスに対する憧れなど全くありませんでした。 でも、実際に行ってみるとそれなりに歴史があって文化があって、それらがちゃんと良い方向に作用していて、私たちが見習うべきところがたくさんあると実感しました。 靴のつくりに関しても、正直なところ、イギリスの靴は非常によく考えられていて、特にあの雨が多く気温が低い環境においては、あの耐久性は絶対に必要だと思います。 デザインとか色使いでは、イタリアにかないませんが、道具としての靴は本当に素晴らしいと思います。 でも、そのイギリス靴の良さは、1年や2年くらい履いただけでは実感できません。 最低でも5年くらい履かないと、きっとわからないのではないかと思います。 良いものにじっくりと向き合って永く愛用するって、やっぱりステキだと思います。 私たちシューリパブリックは、そんな靴を少しでも多くのお客様に伝えられるよう、心がけています。 シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。
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■ 高山純一 ■ Shoe Republic の代表及びクリエーターとして靴の製作を担当しています。 |
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