縫い割りの裏側

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多くのイギリス靴のカカト周りは、

縫い割り

こんな感じで、縫い割りと呼ばれる仕様になっています。

イギリスでは、silk seam と呼ばれています。

縫い割って、その両サイドにステッチがかかっていますが、なぜ両サイドにステッチがかかっているのかをご案内したいと思います。

まず縫い割りですが、

縫い割り

こんな感じに表と表を重ねて、縫い割りの針を使って縫い合わせ(今回製作している靴の革がスウェードであるため、表と裏がわかりにくいかもしれませんが、写真で見えているのが裏側で、表と表を重ねています)、

縫い割り

それをこんなふうに開きます。

この写真で見えているのも革の裏側です。

まだこの状態だと、開くと言ってもキレイに開けません。

縫い割り

なので、台の上で開いて縫い合わせた部分をハンマーで叩いて潰します。

こうして叩いて潰れるのが革の良いところです。

丁寧に潰すと、とってもキレイで滑らかになります。

縫い割り

そうしたら、先ほど叩いて潰したところにナイロンのテープを貼ります。

このテープを貼って完成とする縫い割りもありまして、その手法はイギリスではbrooklyn seam というそうですが、なせbrooklynなのかはわかりません。

縫い割り

このあと、縫い割った両サイドにステッチをかけて、これでsilk seam になります。

このステッチの意味はお分かりになりましたか?

ナイロンテープを貼って、その両サイドにステッチをかけることで、縫い割った糸とテープとの両方で強度を出しているのです。

縫い割り

裏側は、この通りしっかりとテープを縫っています。

なので、もしテープが曲がっているなどしてステッチが外れてしまっていると、それは意味がほとんどなくなってしまいます。

靴は、製作に手間をかけてしっかりと強度を出すことで、永く履いていただけるような工夫が至る所にあります。

中には、今では単なる名残になってしまっているものもありますが、ほとんどのモノはちゃんと意味のある工程になっています。

お知らせ

【お知らせ 1 】

昨年2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。

履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。

詳細は、2020年1月31日のブログをご覧ください。

インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。

ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。

ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。


【お知らせ 2 】

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、工房にいらっしゃるのが難しいけれど靴のオーダーをご希望されるお客様へお知らせです。

ここ数年の間にご注文いただいた方、もしくは前回のご注文がそれ以前の方でも何足かご注文いただいているお客様は、

前回のデータを確認して問題なさそうであれば、そのままそのデータを元にオーダーをお受けすることが可能です。

靴の仕様に関しては、メールなどで打ち合わせをし、革に関してはご希望をうかがったうえでこちらからサンプルをお送りしてお選びいただく予定です。

こんな時だからこそ、足に合った快適な靴を履いて毎日を大切に過ごしたいという皆さま、ぜひご検討ください。

詳細は、2020年の4月18日のお知らせをご覧ください。

ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

オーダーではなく、ちょっと話を聞いてみたいとかちょっと相談してみたいという場合には、リモート見学という方法もございます。

まずはメールやお電話でお問い合わせください。


【お知らせ 3 】

オンラインによる打ち合わせにも対応させていただいております。

ZOOMやGoogle Meet などのビデオ通話を使用して打ち合わせをさせていただきます。

詳細は、こちらをご参照ください。


【お知らせ 4 】

シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。

イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。

私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは info@shoe-republic.com です。