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サイドゴアブーツ

今日ご紹介するお客様は、埼玉県にお住いのTOさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 今回完成したのは、少し前に企画商品としてご注文を受け付けていたこちらのブーツです。 旅ブーツ(サイドゴア)という商品名で、数日間の旅行や出張に使っていただくことを目的としたものです。 先日納品したTKさんの記事で、ブーツの詳細に関してお伝えしているので今回はブーツの詳細は割愛させていただきます。 TOさんは、サイドゴアブーツを履くのが初めてだそうで、履いていただいて・・・、 「とっても格好良い!」 とおっしゃっていました。 そもそもTOさんの足が細くて薄いので、じつはサイドゴアブーツにはなかなか条件が難しいのですが、初めはちょっと履きづらそうではあったものの問題なく履けて、結果的にはOKでした。 このまま何度か履いていただければ、普通に脱ぎ履きできるようになるかと思います。 私たちシューリパブリックのサイドゴアブーツは、オックスフォードのパターンをベースにしているので、こうして見てもなかなか格好良いと思います。 TOさんは、今後出張の予定が入っているそうなので、ぜひご活用いただければと思います。 今回もありがとうございました。 靴の仕様 デザイン: サイドゴアブーツ レザー: 型押し ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+お客様の足に合わせた調整) 製法: ブラックラピド製法 今回使用した革の在庫の有無: 完売 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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フルブローグブーツ

今日のお客様は、東京都にお住いのHIさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。 今回完成したのは、昨年の秋に企画商品としてご注文を受け付けていたブラウンのフルブローグです。 どちらかというとHIさんはこれまでは黒い靴が多かったのですが、カジュアルな雰囲気に合わせてこんな靴もなかなかイイ感じにお似合いだと思います。 また、HIさんはかなりのタイトフィッティングがお好みで、通常のセッティングよりも3ミリから5ミリくらいタイトになっているのですが、HIさんにはこれくらいがちょうどよいようです。 もう、永いお付き合いなのでそのあたりのお好みはちゃんと理解しております。 こんな雰囲気のブーツでしたら、上品な感じのカジュアルな靴として非常に重宝するはずで、今日履いていらっしゃるコーデュロイのパンツにも、もしくはデニムにもよく似合いそうですね。 HIさん、今日もありがとうございました。 靴の仕様 デザイン: フルブローグブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+お客様の足に合わせた調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド 今回使用した革の在庫の有無: 完売 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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オールドレンズ

私は好きなものを訊かれると、ほとんどが硬いモノを答えているように思います。 まず何が好きと訊かれれば、「ステンレスSUS316L」と答えるのですが、その理由はいつまでも永く変わらないであるからということです。 自転車は、カーボンフレームよりもアルミフレームよりもクロモリフレームが好きです。 これも、ちゃんとした環境で使っていれば劣化がほとんどないと言われている(と聞いています)から。 かと言って、古いものが好きかと言われるとそんなこともなく、どちらかと言えば新しいものの方が好きです。 クルマは、古いものはそれなりに傷んでいたり弱かったり、もしくは維持するのが大変だったり、さらには安全性の面で心配な部分があるため、私は新しいものの方が好きなんです。 もちろん古い車にはとっても魅力があるので、問題なく維持できるくらいのゆとりがあれば好きになるかもしれません。 最近カメラの古いレンズを入手して、古いものもなかなかいいなぁって改めて思うようになりましたが、これは煩わしさがない上に普段から使っているペンタックスのカメラに普通に取り付けて使えるというメリットがあったからというのも理由です。 ちなみにこのレンズは、ペンタックスのKマウントが登場した頃のもので、SMCペンタックス28mmF3.5というものです。 もっと古いものでは、M42マウント用のレンズもありますが、それらを使う場合はマウントアダプターをかませないといけないので面倒だったのでこちらにしました。 カメラだってレンズだっていくら硬いからとはいえ、使っているうちにどこかが故障することだってありますから、手放しで喜んでいるわけにはいきませんが、それでも私にすればなんとなくですが安心感があって心配なく付き合っていける趣味だと思っています。 そう考えると、私が仕事として作っている靴はどうなのかということですよね。 今日の朝のラジオで、先日亡くなった瀬戸内寂聴さんが大変ためになることを言っていました。 「仕事をするとき、この仕事がすきだと思わなければ仕事の方がついてきてくれません。」と。 じつは、私にとっての革は決して硬いモノではなく永遠のものでもないのですが、素材としては非常に珍しい使い込んでいくにしたがって魅力が出てくるものなのです。 時々登場する私のモンキーブーツです。 既に10年以上履いていまして、今でもレギュラーとして活躍してくれています。 靴って、新しい時はまだ物体感があって自分のものという印象が少ないのですが、こうして使い込んでいって馴染んできて自分の体の一部のようになってくると、本当に味が出て格好良くなってきます。 お財布なども同様で、使い込んでカードの出し入れがしやすくなったり、思ったような形にピタリと折れるようになったりすると、いい味が出てきているなぁって思って魅力を感じます。 なので、決して革が嫌いということはなく、さらには靴を作るという仕事は実は非常に複雑な作業の連続で、これが私には非常に合っているようでもう20年以上やっていますが楽しさが全く失われません。 きっとこれからも靴づくりとも靴ともずっと永く付き合っていくと思いますし、せっかく縁あって入手することができた古いレンズとも永い付き合いになるんだろうなぁって思っています。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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チャッカブーツ

初めてごらんになる方は、これが一体何のことだかさっぱりお分かりにならないと思いますので、なるべく丁寧にご説明させていただきます。 私たちシューリパブリックでは、毎年この時期に企画商品を発売しています。 その企画商品は、皆様が旅行や出張に行かれた時に何足も靴を持っていく必要が無いよう、数日を1足で乗り切れる仕様の靴です。 通常は、靴は1日履いたら数日休ませる必要がありますので、その部分を旅行や出張に合わせた仕様にしています。 そしてその靴は快適に歩けることや、長時間歩いても疲れにくいことなどを考慮いたしまして、デザインはチャッカブーツとさせていただいています。 デザインのほかにもお選びいただける革などの仕様をある程度限定していますが、ただお客様の足に合わせたオーダーメイドであることは譲れません。 その靴の名前が「旅チャッカ」と言います。 毎年良さそうな革をご用意いたしまして、ちょっとずつ仕様を変えて発売しています。 今年の革はこちらです。 先日もご案内させていただきましたが、小さめのシボの革(黒)です。 この革は、見た目以上にズッシリとしていまして、履いた時の感覚はなかなかしっかりしていると思います。 これまでスムースの革が多かったので、シボのある革は良いかもしれませんね。 また、出先では何かと靴に傷がつきやすいものですが、これくらいのツヤがある革ならちょっとくらいのキズでしたら靴クリームで消えてしまいそうです。 そのあたりもこの革を選んだ理由です。 デザインはチャッカブーツ。 工房に黒いチャッカブーツがなかったので、これはあくまでもデザインのイメージとしてください。 そして、こんな感じでインソールを取り外すことができまして、これを1日ごとに交換することで旅行や出張の間は毎日履き続けることができ、スペアの靴をもっていかずに済むというものです。 以前いお客様に製作した黒いチャッカブーツの写真がございましたので、ご参考まで。 こちらのチャッカとは細かい部分で仕様が異なりますが、おおよその感じはこんな感じになります。 改めて今年の旅チャッカの仕様は以下の通り。 デザイン: チャッカブーツ 革: 細かいシボの革(ステア・黒) 価格: 82,500円(税込み、インソールはスペアが1組つきますので計2組) 製法: ブラックラピド 受付期間: 2月末日まで(予定数に達した場合はその時点で終了となります)   昨今の新型コロナウィルス感染拡大のため、特例を設けます。特例といたしまして、この期間内にご連絡をいただいたうえで内金をお支払いいただいたお客様に関しましては、3月末までに計測のために私たちの工房にお越しいただければOKとさせていただきます。 予定数: 5足 *お客様の足に合わせて製作するオーダーメイドです。初めてのご注文でラストをお持ちでない方は、別途ラスト製作費用(28,600円)が必要です。 ご注文をご希望の方は、メールにてご連絡ください。 ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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サイドゴアブーツ

今日ご紹介するお客様は、大阪府にお住いのTKさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしました。 今回は、発送にて納品をさせていただきましたが、じつはTKさんはご注文の際に大阪から遥々長野まで来てくださったのです。 TKさんから結構早い時期にこの旅ブーツをオーダーしたいというご連絡をいただいておりまして、ただ私が関西方面に行く予定がなかったのでどうしましょうかと困っていたところ、 埼玉から出る予定を訊かれまして11月の上旬に長野のIVY PRODUCTSさんにお邪魔することをお伝えしたところ、埼玉に行くよりもだいぶ近いですし、長野なら行って行けない距離じゃないので長野で会いましょうということになったのです。 TKさんとはもう結構永いお付き合いになり、大阪で何度もお会いしていますし、神戸にいらしていただいたこともあります。 確か最初のご注文は埼玉の私たちの工房に来てくださいました。 さて、今回完成したのがこちらです。 少し前に企画商品としてご注文を受け付けていました旅ブーツ(黒のサイドゴア)です。 これは、旅チャッカと同じ仕様のデザイン違いで、旅行や出張などでなるべく荷物を少なくしたいときにスペアの靴を持っていくのが大変というお客様の声から生まれたもので、中に入っているインソールを交換することで数日間立て続けに履くことができるというものです。 履き倒すような履き方になることを考えて、丈夫な革+ブラックラピド製法という仕様で製作しています。 サイドゴアブーツは、フィッティングに関して好き好きがあるようでどうしてもややルーズなフィッティングになってしまいがちですが、このブーツは比較的タイトに履いていただく仕様で作っています。 なので、初めはもしかしたら足を入れにくいかもしれませんが、革がある程度慣れてきたらすぐに履きやすくなると思います。 ちなみに、パターンはオックスフォードに近いものになっていますので、比較的シュッとした雰囲気に仕上がっています。 TKさん、気に入っていただけると嬉しいです。 次回お会いした時に、ご感想などをしえてください。 ありがとうございました。 靴の仕様 デザイン: サイドゴアブーツ レザー: 型押し ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+お客様の足に合わせた調整) 製法: ブラックラピド製法 今回使用した革の在庫の有無: 完売 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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オックスフォードシューズ

今日のお客様は、東京都にお住いのKKさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。 今回完成したのは、黒の型押しの革を使って製作したオックスフォードです。 普通、オックスフォードと言えばフォーマルな靴ですしビジネスシーンでよく履かれる靴なのでスムースの黒い革を使って非常にベーシックな雰囲気に仕上げるものですが、 今回のKKさんのオックスフォードは、型押しの革を使っていまして、同じ黒でも全く雰囲気が違います。 むしろ、これはある意味アヴァンギャルドでとても格好良いです。 私自身、ご注文いただいたときに仕様書を書きましたが、こんな雰囲気になるとは全く思っていなくて、完成したときにすごく意表を突かれた感じでした。 でも、KKさんは普通にスーツに合わせる予定だそうで、例えばネイビーのベーシックなスーツにこんな靴を履いていたら確かに格好良いですよね。 これは私も欲しいです。 ただ、残念なことにこの革は欠品してしまっていまして、もしご要望があればまた発注することが可能です。 そして、こちらは今日KKさんが履いていらっしゃった黒のモンキーブーツです。 ハネの部分が異素材になっていまして、このちょっとしたコンビ感がまたステキですね。 毎回とてもセンス良くまとめていらっしゃるKKさんでした。 今日もありがとうございました。 靴の仕様 デザイン: オックスフォードシューズ レザー: 型押し ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+お客様の足に合わせた調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド 今回使用した革の在庫の有無: 完売 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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クギ

作り手によってやり方はいろいろあるかと思いますが、ヒールを取り付けたら靴の内側からクギで補強します。 その時に、私はこのようなクギを使います。 これはマシンネイルと呼ばれるもので、長さは23㎜のものです。 いろいろあるクギの中で、マシンネイルが最も強度が出そうなので、これを使っています。 ですが、その分修理などで抜くときはとっても大変です。 今日の作業では、完成間近のサイドゴアブーツにこのクギを打ちました。 このクギを打つ際に、最も簡単なのがシューズで、次はギブソンブーツなどの比較的長めのブーツが来て、その次はチャッカブーツで、このサイドゴアブーツは非常に打ちにくい部類になります。 なぜかというと、クギを打つハンマーの先が届かないからです。 このような細身の専用のハンマーがありまして、通常であればこれで打ちます。 ギブソンブーツだったら、タンをちょっと折り曲げて前側からアプローチして打てば問題ありません。 でも、サイドゴアブーツはそれができないのです。 なので、このような磁石がついた専用の打ち具を使います。 この打ち具が素直にまっすぐに進んでくれれば問題ありませんが、まれにまっすぐに力がかからないと、クギが靴の中で曲がってしまいます。 そうなったらもうだめなので、抜いて打ち直しです。 そうやって、なかなか面倒な作業ではありますがこのようにクギを片足につき10本打っています。 ちなみに、この靴はブラックラピド製法で作っているので、インソールにマッケイを縫った形跡が見えます。 このサイドゴアのシリーズをご注文いただいたお客様、もうすぐ完成いたしますので少々お待ちください。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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ビーズリッチクリーム

余談ですが、もう何年も前からずっとほしいと思っていたペンタックスの古いレンズを、思い切って買ってみました。 今回私が買ったのは、おそらく45年くらい前のレンズです。 私が普段使っているペンタックスのカメラは、昔からレンズのマウントの形状が変わっていなくて、古いレンズもそのまま使うことができます。 現代のレンズはデジカメ用に緻密な絵が作られるような、非常に精度の高いものになっていますが、昔のレンズはどちらかというともう少しふわっとした感じで、いかにも昔の写真の色合いやぼやけ具合の絵が作られます。 今回購入したのはもちろん中古ですが、なかなか良いものに巡り会えまして、それこそここで買わなければ次にいつ出逢えるのかわからないものですから、思い切って買ってみました。 今日到着しまして、早速そのレンズを使って撮ってみました。 工房からの風景です。 そして、こちらは工房の屋上から。 まだまだレンズの癖が分からないので、どんなふうに取ったらよいのか探っているところですが、色合いはオールドレンズっぽい感じがしますね。 何十年後かにのんびりとカメラをもって散歩ができる日が来たら、このレンズでほのぼのとした写真を撮ってみたいものです。 さて、今日は完成直前の靴たちの仕上げ作業を勧めました。 ブラウンのフルブローグブーツです。 これは、モゥブレィのクリーム(コニャック)を塗ったところですが、さらにこちらを塗ってどんなふうに変化するのかをやってみました。 イングリッシュギルドのビーズリッチクリームのニュートラル。 このシリーズの黒やダークブランは使ったことがありまして、どちらかというと食いつきが良い印象があり、はっきりとしたツヤが出ます。 では、ニュートラルはどうなのかというと・・・、 こちらがビーズリッチクリームのニュートラルを塗ったところ。 正直なところ、写真を通して見える違いはありませんが、実際には見方によってはわずかにツヤが出ているという感じが無くもないといったところでした。 ほんのわずかです。 なので、クリームを塗ったうえに更なるつやを求めるのであれば、違うクリームのほうが良いようです。 ただ、見た目ではなく触った感じではこのビーズリッチクリームを塗った靴においては、よりしっとりとした感じがありました。 全くの無意味ではなかったようです。 結論としては、より丁寧な仕上がりを求めるのであれば、仕上げのクリームとして使っても良いと思います。 継続して、他の色にもチャレンジしてみたいと思います。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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熱ゴテ

靴を作る際に熱ゴテ(電気ゴテ)というものを使います。 これは、コテの先の部分がイチョウの葉のような形をしているコテで、電気でヒーターを温めてコテを熱し、その熱で靴のシワなどを消すためのものです。 靴のアッパーの革は、適度な熱をかけると縮むという性質があり、さらに縮むと同時にパリッとします。 なので、製作途中でちょっと消しておきたい小さなシワ(大きなシワが入るような時は引き直します)をこの熱ゴテを使ってキレイにしておきます。 さて、この熱ゴテは上手に使えばなかなか便利なもので、例えば履きこんだ靴に深く入ったシワを少しだけ消してあげるとか、履きこんでクタクタになってしまった革を少しパリッとさせてあげるなど、いわゆる靴をリフレッシュさせる時にも使えます。 ちょっと実験をしてみましたのでご覧ください。 こちらは、工房においてあるオックスフォードです。 10年以上前に作ったもので、イベントの時などにお客様が試し履きをされることもあって、屈曲部分にはしっかりとシワが入っており、ハネの部分もなかなかクタクタになっています。 このあたりは、芯が入っている部分と入っていない部分の境界線になるので、どうしてもクタクタになりやすいようです。 そこで、熱ゴテ登場。 熱ゴテは、その革によって適切な温度が異なるため、低い温度から様子を見ながら当てていきます。 丁寧に様子を見ながら行う作業なので、なかなか時間がかかります。 今回は、簡易的に熱ゴテの使い方を見ていただくことが目的ですので、靴にラストは入れないで作業をしましたが、ラストを入れてコテを当てるともっとパリッと仕上がります。 屈曲部分のシワは、完全には消えませんがだいぶ薄くなりました。 やろうと思えば完全に消すことも可能なのかもしれませんが、また履けばシワが入るので完全に消すことに意味はなく、コテを当てすぎると革が必要以上に固くなってしまうこともあるので、ほどほどが良いと思っています。 むしろ、履きこんで革が柔らかくなって伸びてしまった部分にコテを当てて、伸びた分だけ縮ませることの方が理にかなっているように思います。 革にコテを当てると、どうしても色味が多少変化しますが、これは黒い革であれば靴クリームを塗ることで完全にわからなくなります。 写真だとわかりにくいかもしれませんが、ハネの部分はかなりクタクタだったのがだいぶパリッとしたように思います。 実は、お客様の中には履きこんでアッパーの革がクタクタになってしまったり、深いシワが入ってしまったりしている方もたくさんいらっしゃるようで、もしご希望であればメンテナンスパックとしてこれらの作業に必要なメンテナンスを加えてお得な料金で承るというのも良いかなと思いました。 「そうそう、ちょうどそういうメンテナンスをしてほしかったんだ。」 という方に、ぜひ乗っていただきたいプランです。 今回のプランは、 ① 熱ゴテを使って深く入った屈曲部分のシワをうすくします(必要に応じてお客様の専用ラストを使用します)。 ② 熱ゴテを使ってクタクタになったアッパーの革をできる範囲でパリッとさせます。 ③ カカトのトップピースの交換をします。 ④ 靴ヒモの交換をします。 ⑤ インソック(中敷き)を新しいもの(標準仕様)に交換します。 ⑥ お客様にお返しする送料はこの企画の価格に含まれます。 以上の内容で、11,000円(税込み)で承ります。 ただし、注意事項がいくつかございますのでご確認ください。 1. 今回の企画でお受けするのは、黒のスムースの革のみとさせていただきます。 2. 屈曲部分のシワを薄くする件やアッパーをパリッと仕上げる件は、革の状態によって限度が異なり、思っていたほどキレイになっていないということもあるかもしれませんので、ご了承ください。 3. アッパーに熱ゴテを当てる際には、アッパーのクリームを落とす必要があります。お返しする際には最小限の仕上げの状態でお返しいたします。ご了承ください。 4. ご依頼の際には、靴をお送りいただいてもお持ちいただいても結構です。 5. この企画の受付は、今のところ今月末日までの予定です。 6. お預かりする期間は、作業の都合で若干前後しますが、多少の余裕をもって1週間くらいを予定しております。 7. この企画の対象は、私たちシューリパブリックで製作した靴のみとさせていただきます。 8. まれに靴が大変な状態になっているようなケースがございますが、修理が必要な場合はこのメンテナンスをする前に一度ご相談させていただきます。 9. 熱ゴテによる作業は、靴のサイズを調整する目的ではないことをご了承ください。 10. その他、靴の状態によってはこのメンテナンスができないこともございますので、その旨ご了承ください。 ご希望の方は、まずメールなどでメンテナンスパックを希望の旨ご連絡ください。 テレワークが増えて、靴を履く機会が減っている方には、特にお勧めいたします。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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シューツリー

これはもうすでに何度もお伝えしていることなのですが、最近新たにお客様になってくださった方も結構いらっしゃるので、皆様にちゃんと伝わるように繰り返しお伝えしたいと思います。 シューツリー選びの件です。 こちらは普段私が履いているチャッカブーツですが、これに合いそうなシューツリーを選ぶときの注意事項に関してお伝えします。 こちらがこのチャッカブーツにまぁまぁ合いそうなシューツリーです。 遠近法の関係でシューツリーが大きく見えますが、実際にはそれほど大きくありません。 シューツリーを選ぶ際に、まず気を付けていただきたいのがツリーのサイズとつま先部分の厚さです。 そもそもシューツリーの主な目的は、履きこんでつま先が反ってきた靴の反りを直すことです。 目的が達成できればOKなので、パツパツなツリーを入れる必要はなく、むしろそんなことをしたら靴がどんどん大きくなって緩くなってしまうのでいけません。 ということで、シューツリーは程よく小さいものを選ぶようにします。 靴を逆さにして抜けない程度で、反りが直ればOKという考えです。 そして、私たちシューリパブリックの靴は、フィッティングをよくするために親指の付け根の部分の上側にはほとんど隙間がないようなセッティングにしています。 そんな理由から、シューツリーの厚さはギリギリ薄いものがおすすめとなります。 ですが、まれに凄く厚いシューツリーを入れていて、せっかく薄く作った靴を広げてしまって、履きにくくしてしまっているケースが結構あるので、シューツリーの厚さは十分に気を付けましょう。 市販のシューツリーではほぼ厚すぎるので、靴の厚さに合わせて削っていただけると良いかと思います。 この部分をよく見ていてください。 シューツリーを入れると、結構膨れてしまいます。 靴の反りは直っているので良いのですが、甲の部分にちょっと問題があります。 これでもまだよい方なのですが、これ以上広げてしまうシューツリーは靴を壊してしまうのでお勧めできません。 そしてもうひとつ、シューツリーを入れるタイミング問題ですが、皆さん考え方がそれぞれで何が正解ということは言えないという前提でお伝えすると、私個人的には今日履いた靴は帰宅して1日風が通る日陰に保管し、1日経ってからシューツリーを入れるのが良いのではないかと最近思うようになりました。 やっぱり履いた後の靴は汗をたくさん吸っていて、それらを排出してほしいですし、湿気を帯びたままの靴にシューツリーを入れると形が変わりやすくなってしまいますから。 こういうことは、理屈を突き詰めても正解にはたどり着かないので、何が正解かという議論はできませんが、靴を守るためのシューツリーで靴を壊してしまうようなことだけは避けたいところです。 皆さまよろしくお願いいたします。 ★★★お知らせ★★★ ★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。  私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。  打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。  ご検討中の方は、見学も大歓迎です。  また、オンラインによる見学や打ち合わせにも対応させていただいております。 ★メールアドレスは info@shoe-republic.com です。

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