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モンキーシューズ

今日のお客様は、長野県にお住いのYAさんです。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。 今回完成したのは、スウェードコンビのモンキーシューズです。 ご注文いただくときに、 「モンキーブーツの短いヤツはできますか?」 というお話から始まりまして、ご希望を伺ってこのようなデザインになりました。 基本的にはパターンをゼロから作りますのでデザインの自由度は高いのですが、もしかしたらほかの部分で何か制約があるかもしれません。 でも、せっかくのオーダーメイドですから、ご希望があればダメかなと思っても遠慮なく訊いていただけると嬉しいです。 YAさんは、お越しいただくたびにたくさん長野県の情報を教えてくださいます。 私が長野県好きということもあって、どんどん聞いてしまうのですが、毎回「それは知らなかったなぁ・・・。」という情報を提供してくださいます。 今回も、長野駅周辺の貴重な情報をたくさんいただきました。 ありがとうございました。 YAさん、実は以前は靴が足に合わなくて、「自分は今後ずっとサンダルを履いて生きていく!」と決めたことがあるそうです。 それほど合う靴がなくて困っていらしたそうですが、 たまたま何かのきっかけで私たちシューリパブリックのことを知って、お越しくださいました。 それから、もうたくさんご注文いただいています。 「昔は、靴は履きつぶして捨てるものだと思っていましたが、このように丈夫で愛着を持って永く履ける靴があることを知って、本当に良かったです。」 とおっしゃっていました。 「きっと、私みたいに靴で困っている方はたくさんいると思いますよ。」 本当にそうですよね。 全員がオーダーメイドじゃなくても、このような靴を選べば、もしくはこのようなサイズの靴を履けば問題が解決するということがあるかもしれませんので、微力ながらお役に立てれば幸いです。 今日も楽しいお話、本当にありがとうございました。   靴のスペック デザイン: モンキーシューズ レザー: キップスウェード×キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(MRT+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド       ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月下旬に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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完成

今日、2月納品の靴たちが無事に完成しました。 いつもは9足なのに、今月は8足・・・。 ではありません。 じつは、この他にあと1グループ5足口というのがありまして、ほぼ同時進行で進めています。   オーダーメイドで何かを注文したら、多分お客様は完成をとっても楽しみにしていただいていることと思います。 では、作り手にしてみたら・・・、 やはり、少しずつ形になって完成に近づき、お客様にお渡しできることがとっても楽しみです。 お客様にしてみれば、作り手が何を思って作っているかご存じないかも知れませんが、 じつは作り手からすれば、お客様が自分の作るモノを選んでくださって、そしてその完成を楽しみに待ってくださっているということがとっても嬉しいのです。 完成した靴を履いていただいて、どんな感想を持ってくださるのだろう?どんなところを気に入ってくださるのだろう?って、作り手も本当に楽しみにしています。 ですから、早く取りに来ていただいて、早く履いていただきたいと思っています。   これらの靴のうちの何足かは、すでにお客様が納品のために来て下さるスケジュールが決まっています。 お送りする靴も2足ほどあります。 お送りするお客様は、次回お会いした時にご感想を教えて下さい。 履いていただいたご感想を、このブログでお伝えしようと思っています。 実際に履いていただいたお客様は、私に気を遣わないでこれからのお客様のためにも率直なご意見をお知らせください。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。 【お知らせ3】 3月下旬に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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靴の内側

今製作中の2月納品予定の靴たちが、もうすぐ完成します。 これらの靴をお待ちのお客様には、すでにメールでご連絡をさせていただきました。 さて、靴の中は通常であればインソックを貼ってキレイになっていますが、今はまだその前の段階です。 インソックを貼る前の段階は、こんなふうになっています。 クギ穴がたくさん開いていまして、これは製作の際に仮留めのクギを打った跡です。 靴づくりを学び始めたころの私には、こんなにたくさん穴が開いているのは許せませんでしたが、これらにはちゃんと理由があって、さらにこのほかに方法がないことを知ってからは、そういうものだと割り切って考えるようになりました。 また、クギらしきものが10本打ってあるのがわかります。 これは、ヒールを内側から留めるクギで、日本では中打ちと言います。 私の場合は、23ミリのマシンネイルを10本ほど打っています。 なんとなくイメージができると思いますが、内側からクギを打つことで、接着剤とともにしっかりとヒールを固定します。 この中打ちに関しては、作り手さんによってどこに打つか、何本打つか、どんなクギを打つかという違いがありますが、 あまり端に近いところに打ってしまうと、ウェルティングの糸を切ってしまうのでリブの内側でシャンクの外側に、 マシンネイルはおそらくもっとも抜けにくい丈夫なクギで、それを10本というのは私が知っている限りでは最も多いと思います。 ノーサンプトンの多くのグッドイヤーウェルテッドの靴も、確かマシンネイルを10本打っていた記憶があります。 思うに、履いて歩くための靴は工芸品ではなくプロダクトです。 なので、目指すところは工業製品の丈夫さであり、ハンドメイドの細やかさです。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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モンキーブーツ

よく、他人の足元を見るという表現をしますが、私たち靴屋は本当にほかの方の足元を見ています。 高い靴を履いているとかブランドの靴などということはどうでも良くて、ちゃんと足に合っているか、もしくはちゃんと手入れをしているかというところを見ているのです。 と言いつつ、自分の靴はどうなのかといえば・・・、 ブラッシングはしているものの、コバの手入れができていません。 アッパーの手入れなら、靴クリームでキレイにすることができますが、コバにおいては靴クリームでは色が乗りませんし、どうしたらよいのかわからないという方も多いのではないかと思います。 コバはコバ専用のインクがありまして、私たちのような作り手はその専用のインクを塗っています。 では、一般の方々はどうしたら良いのかと言いますと、 コバインクというモノやコバクレヨンという商品が発売されています。 どちらかと言えば、コロンブスから出ているコバクレヨンが使いやすそうです。 靴を履いていると、だいたいどこかにぶつけたりしてコバのインクが落ちてしまうので、そんなときの補修の手段として知っていいていただけると良いでしょう。 また、コバが削れてきてしまって角が落ちてしまったような時には、修理屋さんかもしくは私たちの工房へお持ちいただければ、有償になりますがキレイに削りなおすることもできます。 靴のメンテナンスの時に、ついでにコバをパリッとさせるというのも良いですね。 ご希望の方は、その旨お申し付けください。 足元は、本当によく見られていますから、靴をちょっとキレイにするだけで印象がガラリと変わります。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ブラシ

今日は1月17日。 阪神淡路大震災が起こった日です。 当時の記録映像を見ても、高速道路が倒れ、列車は脱線し、建物は倒壊し、それはもう大変な惨事だったことがわかります。 あれから22年が経ちました。 私が初めて神戸を訪れたのは、多分震災から数年が経った頃だったと思いますが、その時には三宮などの市街地では震災の爪痕は感じられませんでした。 その後、今から9年ほど前に三宮のSUNさんとのお取引が始まって、度々神戸に行くようになりました。 これだけ何度も同じ街に行くようになると、少なからず愛着も湧いて、知り合いも増えて、好きなお店もできて、今では神戸がとっても好きな街のひとつになりました。 でも、この動画を観るとおそらく私が知っているのであろう場所が大きな被害を受けて大変なことになっていて、とっても悲しくなります。 順番が逆なのに、変ですよね。 「がんばろうKOBE」とユニフォームの右肩につけたイチロー選手をはじめとするオリックスの選手たちが、とっても印象に残っています。 もう2度とこんな悲しいことが起こらないことを願っています。 もちろん神戸だけではなく、世界中のすべての場所で。   さて、今日は簡単に靴を良い状態に保つ方法のご案内です。 そうです、タイトルの通りブラッシングです。 まず、革は乾燥を嫌います。 なので、今日一日履いた靴は、帰宅したらさっとで構わないので全体にブラシをかけてください。 この時のブラシは、このような馬毛のブラシが良いと言われています。 厳密に言えば、単に豚毛と馬毛という分け方では終わらないそうなのですが、とりあえず初級編としてホコリ落としは馬毛が良いと思います。 でも、ブラシの役割は単なるホコリ落としにとどまらず、じつは革靴をブラッシングすることで表面が良い状態になるそうなのです。 革によっては、ブラッシングだけでツヤが出るというものもあります。 靴に限らず服もクルマも自転車も、見て触って気にかけてあげるということが、良い状態を保つ秘訣なのだと思います。 私は、ちょっと良い服のブラシが欲しくなりました。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ギブソンブーツ

私個人的な意見ですが、スニーカーを履いて歩くよりも革靴を履いて歩くほうが、歩くこと自体を楽しめるような気がします。 もちろんスニーカーには軽快さとか独自のデザインなど、スニーカーならではの素晴らしさがありますが、革靴には歴史的な重みや重厚感のある履き心地、さらには革で作られていることからくる品格があって、歩くことを楽しくさせてくれる要素がたくさん詰まっていると思います。 何と言えば良いのでしょう、革靴のしっとりとした履き心地というか、ゆとりのある履き心地というか、セカセカしていない大人の履物という印象があります。 それは決して見た目ではなく、履いている人に与えるエスプリが革靴にはあるのです。 男性であろうと女性であろうと、若い方であろうとお歳を召した方であろうと、きっと革靴を履けば感じていただけるはずです。 でも、まだまだ日本では革靴は痛いとか疲れるとか、もしくは硬いとか歩きにくいというネガティブなイメージが優先してしまっていて、ちゃんとした革靴を履いていただければそういう心配は全然ないのにと、靴を作る立場の者としては残念に思います。 せっかく革靴という素敵なものが存在していて、ちゃんと作られた靴でちゃんとサイズを選んで履けば、とっても心地よいのです。 さらに言ってしまえば、足に合っていてちゃんと作られたオーダーメイドの靴を履くと、それまでとは全く違った世界を感じていただけるはずです。   オーダーメイドの靴は、既成品がどうしても合わなくて必要に迫られて購入する方もいらっしゃいますが、ステキな日々を送るための道具として履いていただくのも良いのではないかと思います。 たとえは、憧れのスポーツカーに乗って見える街並みだったり、大型のオートバイに乗って見える街並みなどと同じように、足元が心地よいことでいつもの景色が全然違うステキなものに感じられるはずです。 こんなに楽しいのなら、もっと早くスポーツカーに乗ればよかった、もしくはもっと早くオートバイに乗ればよかったと思うのと同じように、せっかくの人生なのだから早いうちから快適な革靴を履いて、ステキな毎日を送ってください。 たかが靴ですが、人を支える道具としてのポテンシャルは、作りの良し悪しフィッティングの良し悪しで大きく異なります。 ほぼ一日を履いて過ごすのですから、とことんこだわりましょう。 それが、ステキな生き方の一つのカギなのではないかと思います。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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春に向けて黒

カテゴリー: Leather:革入荷情報

黒い革

昨年末の棚卸しの時に、倉庫の中で見つけました。 Belfast Lucidoという革。 この革は、同じタンナーのBelfast Opacoという、マットな仕上げの革と一緒に入荷したもので、当時はOpacoのほうが人気があってこちらが残ってしまい、そのまま忘れてしまいました。 でも、今になってみてみるとこの革もなかなか良いではないですか。 むしろ、このグレージング仕上げはビジネスシューズに最適で、完成した時のことを考えると絶対に格好良く仕上がりそうです。 あの頃は、とにかく素上げ調とかマット仕上げが好まれていたので、グレージング仕上げにはあまり関心を持たなかったのですが、グレージング仕上げの革で作った靴を見ても、履きこんだ時に古くならないしやっぱりキレイです。 それに、最近はどんどん良い革が入手しにくくなっているので、このような生地が良くて仕上げがキレイな革は本当に貴重です。 この革を使って作るのなら、ビジネス仕様のチャッカブーツやギブソンシューズ、更にはオックスフォードなどがおすすめです。 いわゆるスーツに合わせるようなベーシックなデザインです。 ジャケット+パンツのスタイルにもよく似合います。 今年は、グレージング仕上げの革で作ったオーダーメイドのチャッカブーツやオックスフォードをお仕事に履いてみてはいかがでしょうか。   ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。 【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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雨の日&出張用チャッカブーツ

今日のお客様は、埼玉県にお住いのJKさんです。 ご注文いただいていた雨の日&出張用のチャッカブーツが完成いたしましたので、納品&フィッテイング確認のためにお越しいただきました。 早速履いていただきました。 しっかりとヒモを結びなおして履いていただきました。 これまで何足ものハンドソーンウェルテッドの靴をご注文いただいていますが、今回は初めてのブラックラピドです。 JKさんは、チャッカブーツもお持ちなので、 「今日は、チャッカブーツを履いてくればよかった・・・。」 とおっしゃっていました。 見た目は、通常のハンドソーンウェルテッドの靴とほとんど変わりませんが、履いた印象は多少違うのではないかと思います。 ハンドソーンは、ボトムフィラーのコルクを感じることができるのに対し、こちらのブラックラピドは、ソール周りがソリッドな感じがするというのが私の印象です。 JKさんも、暫く履いていただいたらぜひご感想をお知らせください。 私たちシューリパブリックの靴は、通常のハンドソーンウェルテッドの靴でさえ質実剛健の実用を狙っているのに、こちらはさらに実用的で道具のような靴です。 JKさん、ガシガシたくさん履いてあげてください。 今日はありがとうございました。     靴のスペック デザイン: チャッカブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRC+サイズ調整) 製法: ブラックラピド       シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ギブソンブーツ

先日、知人の息子さんが、学校からの課題で経営者に話を聞いてレポートを書かなくてはいけないとのことで、私たちの工房へいらっしゃいました。 何やら就職のための科目があるそうで、まだ大学1年生なのに大変だなぁと思いつつ、若い方のお役になてるのであればと、結構たくさん話しました。 まだ大学1年生では、具体的に将来の設計ができている方のほうが少ないでしょうし、計画があったとしてもその通りになるかどうかはわかりませんから、若いうちにたくさんの世界を知っておいたほうが良いという旨を伝えました。 私が学生の頃には、まさか自分が靴屋になるとは思っていませんでしたが、社会人を経験してから靴作りという世界を知って、今に至るわけです。 オーダーメイドの靴を作るという仕事は、言ってみればとっても稀な仕事で、いわゆるレールに乗って進めるような仕事ではありません。 稀な仕事というのはそれだけまだ普及していないことであり、これから頑張ってオーダーメイドの靴を普及させるか、それとも時代の産物として消えていくかのどちらかです。 もちろん私は素晴らしいオーダーメイドの靴を沢山の方々に履いていただけるよう、仲間たちと力を合わせて普及させていくつもりです。 おそらく、何十万円も払って(私たちシューリパブリックの靴は10万円ちょっとですが)靴を買うということ自体、普通じゃないと思っている方が、まだまだたくさんいらっしゃるように思います。 「既成品の1万円くらいのヤツで十分履きやすいよ。」とか 「オーダーメイドの靴なんて、よほどのお金持ちかよほどの靴好きじゃないと買わないでしょう。」 などという声がたくさん聞こえてきそうですが、確かに実際に履いてみないとオーダーメイドの靴のほんとうの意味がわかりませんから、そうおっしゃるのも仕方ないことです。 私もときどき考えます。 10万円もするオーダーメイドの靴は、本当に必要なのか? そんな靴を必要としているお客様は、日本中にどれくらいいらっしゃるのか? それは、ランボルギーニやフェラーリを必要としている方ではなくて、自分の部屋を必要としているような人、もしくは自分の机を必要としているような人であり、極めて普通の人なのです。 もしくは、メガネを必要としている人、床屋さんや美容院を必要としている人、自分のクルマ、自転車などを必要としている、全然特別な人ではなく、極めて普通の人です。 今はまだ文化的に足に合ったオーダーメイドの靴を履くという習慣が十分に普及していないだけで、でも足に合った靴はこれだけ毎日靴を履く生活をしている上で絶対に必要なものなのです。 それじゃ、足に合ったオーダーメイドの靴を履くとどんな良いことがあるかといいますと、足の疲れが既成品の靴に比べて激減し、ストレスは減り、気持よく歩くことができます。 10年前はもっと軽快に歩けたのに・・・と思う方は、10年前のように軽快に歩けるかも知れません。 靴を履いているのにまるで履いていないかのように軽快に歩けて、これまでの靴に対する考え方がガラリと変わることでしょう。 そんな靴ですから、誰もが必要としているはずなのです。 そんな靴があるのに、しかも私が仕事として作っているのに、これを沢山の方々に勧めない手はありません。   前置きが長くなりました。 私がいつだったかはっきり覚えていませんが、どこかの寂れた街に行って寂れた旅館に泊まり、2階の窓から寂れた街の様子を見ているという夢を見たことがあります。 なぜその夢だけそんなにはっきりと覚えているのかわかりませんが、とっても鮮明に覚えてています。 私が旅行好きだから、ある種のあこがれが夢に出てきたのかもしれません。 あれはどこなんだろう? などと思っては、出張の時に泊まる宿を決めるときにグーグルストリートビューで確認して、夢に出てきたあの街の雰囲気に近いような宿を探しています。   旅行好きの人は、おそらく私と同じで知らない街を散策するのも好きなのではないかと思います。 特別な観光地じゃなくても、ごくごくありふれた普通の街で良いのです。 カメラを持って街の写真を取りながら、昔ながらのパン屋さんでパンを買って歩きながら食べて、ケーキ屋さんでケーキを買って宿に持って帰って食べたりするのが楽しいのです。 出張の帰りに立ち寄った垂井の街も楽しかったですし、散歩で行った栃木県の栃木市や佐野市もとっても楽しめました。 お客様からお勧めいただいた宇都宮市や小山市も行ってみたいところですし、群馬県の桐生市やその周辺の街も楽しそうです。 そんな時にはギブソンブーツなどを履いていると、長時間歩いてもそれほど疲れませんし、むしろ歩くのが楽しくなります。 せっかくでかけてたくさん楽しみたいのに、足が痛くて歩けなくなってしまっては、残念すぎます。 もちろん、シューリパブリックの靴は、そんな特別の時ばかりではなく、普通の日に普通に履いていただくことを目的としていますので、むしろ普段の日用の靴として履き倒していただきたいです。 毎日の足元はとっても大切ですから。 良い靴は誰かに見せびらかす為のものではなく、あなたの身体を良い状態に保つためのモノです。   さて、私の次のお散歩コースはどこにしましょうか? お客様から沢山ご紹介いただいて、どこにしようか迷ってしまいます。 そんな中、私も皆様に小旅行の目的地としてお勧めしたいところがありまして、それは私たちシューリパブリックの工房がある加須市です。 私は加須市に住んでいるので敢えて加須市に小旅行には行きませんが、じつはよくよく見てみると1泊の旅行の目的地として加須市がなかなか良さそうなのです。 たとえば、1日目の昼ごはんは加須の名物のうどんを数あるうどん屋さんのひとつで召し上がっていただき、 午後からはゆっくりと加須の街中を散策します。 和菓子屋さんやパン屋さん、そして洋菓子屋さんがあって、その場で食べるのもよし、買って帰って宿で食べるのもよしです。 夕食は、加須市には意外にもおいしいお店がたくさんあるらしく、その中のひとつを選んでいただくのもよし、もしくは小料理屋さんに行ってみるのもよしです。 遠方から年に数回お越しいただくお客様もいらっしゃるので、たまには小旅行として加須を堪能していただくのも良いかもしれません。 一応、加須にもビジネスホテルですが宿は2軒あります。 でも、お隣の羽生市には駅の近くに天然温泉のある宿がありますので、そちらも良いかもしれませんね。 散策のお供には、ギブソンブーツがお勧めです。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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ダイナイトソール

私たちシューリパブリックでは、製作する靴のソールは合成ゴム製のダイナイトソールをお勧めさせていただいております。 一般的にオーダーメイドの靴と言えば、昔からのイメージや、ウェルトとソールを縫い合わせるだし縫いを手作業で行う都合もあって、レザーソールを使っていることが多いと言えますが、 私たちの場合はだし縫いは機械で縫っていますので合成ゴムを使うことができます。 むしろ、私たちの製作する靴は日常において快適に履きこなしていただくことを目的としていて、とことん機能性にこだわっていますから、合成ゴムのほうが私たちの靴には適したソールと言えます。 普段、私が履いているギブソンブーツもダイナイトソールを付けています。 ビジネス仕様のオックスフォードも、ダイナイトがよく似合っています。 時々、合成ゴムのソールは蒸れやすいという話を聴くことがありますが、ちゃんと普通にローテーションをして靴を履く限り、レザーであろうとラバーであろうと大差ありません。 構造的に見ても、靴の中の汗がソールから抜けていくというのは、ちょっと考えにくいからです。 インソールの下側にはコルクがあったり、内部にも接着剤が塗ってあったりしますので、靴内部の蒸れに関してはどちらかと言えばインソールが湿気を吸収できるキャパシティの影響が大きいと言えます。 また、合成ゴムの場合、コバ面を見たときに野暮ったく見えるものがありますが、ダイナイトにおいては厚さが5ミリですのでレザーソールと比べてもほとんど変わりません。 好き嫌いという点で、レザーソール好きの方にとってはレザーソールの良さがありますから、それを覆すことはできませんが、 道具として考えた場合には、ダイナイトソールは非常に優れたソールであると言えます。 雨が降っても気兼ねなく履けること、そして地面が乾いていようが濡れていようが、レザーソールに比べて圧倒的に滑りにくいこと、耐摩耗性に優れていること、接地した時の衝撃吸収が優れていることなど、まさに気を遣わずに使っていただける実用的なソールです。 ただし、私個人的な考えではダイナイトは非常に優れたソールですが、決してレザーソールを全否定するつもりはありません。 レザーソールにはレザーソールの良さがあって、そのレザーソールの良さを好まれる方もいらっしゃいますから。 好みはどんなものがあっても良いのです。 あくまでも、合成ゴムのダイナイトソールを付けたオーダーメイドの靴があって、とっても実用的で使い勝手が良いということをお伝えしたいということです。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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