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ギブソンブーツ

先日、知人の息子さんが、学校からの課題で経営者に話を聞いてレポートを書かなくてはいけないとのことで、私たちの工房へいらっしゃいました。 何やら就職のための科目があるそうで、まだ大学1年生なのに大変だなぁと思いつつ、若い方のお役になてるのであればと、結構たくさん話しました。 まだ大学1年生では、具体的に将来の設計ができている方のほうが少ないでしょうし、計画があったとしてもその通りになるかどうかはわかりませんから、若いうちにたくさんの世界を知っておいたほうが良いという旨を伝えました。 私が学生の頃には、まさか自分が靴屋になるとは思っていませんでしたが、社会人を経験してから靴作りという世界を知って、今に至るわけです。 オーダーメイドの靴を作るという仕事は、言ってみればとっても稀な仕事で、いわゆるレールに乗って進めるような仕事ではありません。 稀な仕事というのはそれだけまだ普及していないことであり、これから頑張ってオーダーメイドの靴を普及させるか、それとも時代の産物として消えていくかのどちらかです。 もちろん私は素晴らしいオーダーメイドの靴を沢山の方々に履いていただけるよう、仲間たちと力を合わせて普及させていくつもりです。 おそらく、何十万円も払って(私たちシューリパブリックの靴は10万円ちょっとですが)靴を買うということ自体、普通じゃないと思っている方が、まだまだたくさんいらっしゃるように思います。 「既成品の1万円くらいのヤツで十分履きやすいよ。」とか 「オーダーメイドの靴なんて、よほどのお金持ちかよほどの靴好きじゃないと買わないでしょう。」 などという声がたくさん聞こえてきそうですが、確かに実際に履いてみないとオーダーメイドの靴のほんとうの意味がわかりませんから、そうおっしゃるのも仕方ないことです。 私もときどき考えます。 10万円もするオーダーメイドの靴は、本当に必要なのか? そんな靴を必要としているお客様は、日本中にどれくらいいらっしゃるのか? それは、ランボルギーニやフェラーリを必要としている方ではなくて、自分の部屋を必要としているような人、もしくは自分の机を必要としているような人であり、極めて普通の人なのです。 もしくは、メガネを必要としている人、床屋さんや美容院を必要としている人、自分のクルマ、自転車などを必要としている、全然特別な人ではなく、極めて普通の人です。 今はまだ文化的に足に合ったオーダーメイドの靴を履くという習慣が十分に普及していないだけで、でも足に合った靴はこれだけ毎日靴を履く生活をしている上で絶対に必要なものなのです。 それじゃ、足に合ったオーダーメイドの靴を履くとどんな良いことがあるかといいますと、足の疲れが既成品の靴に比べて激減し、ストレスは減り、気持よく歩くことができます。 10年前はもっと軽快に歩けたのに・・・と思う方は、10年前のように軽快に歩けるかも知れません。 靴を履いているのにまるで履いていないかのように軽快に歩けて、これまでの靴に対する考え方がガラリと変わることでしょう。 そんな靴ですから、誰もが必要としているはずなのです。 そんな靴があるのに、しかも私が仕事として作っているのに、これを沢山の方々に勧めない手はありません。   前置きが長くなりました。 私がいつだったかはっきり覚えていませんが、どこかの寂れた街に行って寂れた旅館に泊まり、2階の窓から寂れた街の様子を見ているという夢を見たことがあります。 なぜその夢だけそんなにはっきりと覚えているのかわかりませんが、とっても鮮明に覚えてています。 私が旅行好きだから、ある種のあこがれが夢に出てきたのかもしれません。 あれはどこなんだろう? などと思っては、出張の時に泊まる宿を決めるときにグーグルストリートビューで確認して、夢に出てきたあの街の雰囲気に近いような宿を探しています。   旅行好きの人は、おそらく私と同じで知らない街を散策するのも好きなのではないかと思います。 特別な観光地じゃなくても、ごくごくありふれた普通の街で良いのです。 カメラを持って街の写真を取りながら、昔ながらのパン屋さんでパンを買って歩きながら食べて、ケーキ屋さんでケーキを買って宿に持って帰って食べたりするのが楽しいのです。 出張の帰りに立ち寄った垂井の街も楽しかったですし、散歩で行った栃木県の栃木市や佐野市もとっても楽しめました。 お客様からお勧めいただいた宇都宮市や小山市も行ってみたいところですし、群馬県の桐生市やその周辺の街も楽しそうです。 そんな時にはギブソンブーツなどを履いていると、長時間歩いてもそれほど疲れませんし、むしろ歩くのが楽しくなります。 せっかくでかけてたくさん楽しみたいのに、足が痛くて歩けなくなってしまっては、残念すぎます。 もちろん、シューリパブリックの靴は、そんな特別の時ばかりではなく、普通の日に普通に履いていただくことを目的としていますので、むしろ普段の日用の靴として履き倒していただきたいです。 毎日の足元はとっても大切ですから。 良い靴は誰かに見せびらかす為のものではなく、あなたの身体を良い状態に保つためのモノです。   さて、私の次のお散歩コースはどこにしましょうか? お客様から沢山ご紹介いただいて、どこにしようか迷ってしまいます。 そんな中、私も皆様に小旅行の目的地としてお勧めしたいところがありまして、それは私たちシューリパブリックの工房がある加須市です。 私は加須市に住んでいるので敢えて加須市に小旅行には行きませんが、じつはよくよく見てみると1泊の旅行の目的地として加須市がなかなか良さそうなのです。 たとえば、1日目の昼ごはんは加須の名物のうどんを数あるうどん屋さんのひとつで召し上がっていただき、 午後からはゆっくりと加須の街中を散策します。 和菓子屋さんやパン屋さん、そして洋菓子屋さんがあって、その場で食べるのもよし、買って帰って宿で食べるのもよしです。 夕食は、加須市には意外にもおいしいお店がたくさんあるらしく、その中のひとつを選んでいただくのもよし、もしくは小料理屋さんに行ってみるのもよしです。 遠方から年に数回お越しいただくお客様もいらっしゃるので、たまには小旅行として加須を堪能していただくのも良いかもしれません。 一応、加須にもビジネスホテルですが宿は2軒あります。 でも、お隣の羽生市には駅の近くに天然温泉のある宿がありますので、そちらも良いかもしれませんね。 散策のお供には、ギブソンブーツがお勧めです。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 今週末のスケジュールはこちら。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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