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修理の時に注意してほしいこと

カテゴリー: Message:伝えたいこと


あるお客様からオーバーホールの為の靴をお預かりしたのですが、修理を始めて気になったことがありますので皆さんにお伝えしたいと思います。

こちらの写真をご覧ください。

修理

よくあるつま先の修理なのですが、じつは私たちシューリパブリックの靴の場合、この修理はちょっと良くないのです。

では、修理をする前のいわゆるソールが新品の状態をご覧いただきたいのですが、

修理

こんな感じになっていて、ステッチ(だし縫いと言います)がしっかりと縫ってあります。

ちなみに、一般的に機械で作られる大量生産の靴の場合、このだし縫いを縫う(業界の用語でだしをかけると言います)前の状態では作業効率のために強力な接着剤でウェルトとソールを貼り付けるのですが、ハンドソーンウェルテッドなどの手作業で作る靴の場合は、弱い接着剤で仮留め程度に貼ってあります。

その理由は、そのあとの工程のだし縫いでしっかりと縫いつけるので、だし縫いまで剥がれないでいてくれれば良いということと、将来的に修理の際にソールをはがす時に靴に負担をかけずに、だしの糸を切ればソールを取り外せるようすにるためです。

なので、普段からハンドソーンウェルテッドの修理に慣れていない修理屋さんが修理をすると、このようなことになってしまい、ステッチが効いていないので最悪の場合履いているとパッカリとつま先が開いてしまうのです。

では、つま先だけの修理はできないのかというとそういう訳ではなく、このように補修をしたのちにつま先の部分にだしをかければOKなのです。

このお客様にも、お伝えしておきます。


それから、これもよく訊かれることなのですが、履いているとソール側のだし糸が擦り切れてしまうことがありますが、そうなったらすぐにソールが剥がれてしまうのかということについて、

これはだし縫いの機械がよくできていまして、だし縫いの機械は上糸と下糸があるロックステッチで縫っていまして、上糸と下糸が絡む部分にちょっとした玉ができます。

この玉は比較的ソールの面に近いところにできるようにセッティングしてあるので、表面の糸が切れてもこの玉のおかげて簡単にソールが剥がれることはありません。

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★The フォーマルプランは、現在受付中です(残りが少なくなってきました)。

 詳細は、7月1日のブログをご覧ください。

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