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インソール

以前から靴のインソールの大切さは何度もお伝えして来ていて、何日も続けて靴を履くとインソールにダメージを与えることになり、それが進むと亀裂が入ってしまいます。 今回は、そのことを踏まえた上で、靴がより履きやすくなるようにインソールを育てるということをお伝えします。 ハンドソーンウェルテッドの靴でも、グッドイヤーウェルテッドの靴でも、靴が少しずつ馴染んでくると足の形にインソールが沈んできます。 これは、インソール自体が足の形に潰れたり、その下に入っているコルクが潰れたりしてできるオリジナルのフットベッドと言えます。 じつは、これがあるのとないのでは履きやすさが大きく異なるのです。 まだ靴が馴染んでいないうちは、インソールもまだ足の形に潰れていませんので、歩いているときには足が靴の中で滑って前の方にズレてしまい、 その結果どうしても甲に負担がかかってしまったり、小指や薬指が靴の内側に当たって押し付けられてしまうということが起こります。 そんな経験をしたことはありませんか? そう言っている私も、今日仕事から歩いて帰ってくるときに履いていた靴がまだ馴染んでいないモノで、歩くたびに靴の中で足が前にズレてしまい、甲の部分に違和感を感じていました。 靴のインソールは1日や2日で育つものではないので、今すぐにどうこうするというのが難しく、早く馴染んでくれることを願うばかりなのですが、 それでも全く何もすることがないわけではなく、例えばその靴がギブソンブーツのようなちょっと筒の高さのあるブーツなら、靴ヒモをもうちょっとだけきつく締めてあげて、とにかく靴の中で足が動かないようにします。 ただし、締めすぎには気を付けましょう。 そうして、多少でも足が機能的に動かせるようになれば、歩いているうちに足元が温まってきて多少でも汗をかくようになり、これで湿気ができて靴の中が滑りにくくなることが期待できます。 そんな感じで、何度か履いているうちに(予定では週1~2で履いて半年くらい)かなりはっきりとしたインソールの凸凹が出来上がり、そうなれば靴の中で足が動きにくくなります。 作り手はそんなことも考えてフィッティングを計算し、初めのうちはちょっときつめで少しずつ馴染ませていくことを目論んでいつの間にか履きやすい靴になるように作ります。 結構多くの方が好まれる厚くて密度の詰まったインソールは、じつはなかなか育ってくれなくて、ある程度体重のある方や脚力の強い方でしたら問題ありませんが、 スリムな方にはちょっと厳しいかもしれません。 でも、なんか面倒で大変そう・・・なんて思うことはありません。 細かいことは、作り手である私が考えて履く方に適した素材を選んでいます。 お客様には、履き込んでいくうちにとっても履きやすく育ってくることを楽しみに、しっかりと靴ヒモを締めて靴を履いていただければOKです。 成長したインソールの靴は、とっても履きやすくて快適そのものです。   ★★★お知らせ★★★ ①12月9日(土)と10日(日)には、Rifare大阪店さんにて恒例のイベントを開催いたします。足の計測もおこないますので、靴のフィッティングなどに関して詳しく知っておきたいという方は、ぜひこの機会にお越しください。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドのオーダーメイド靴のご注文も承ります。 ②2018年1月より、工房でご注文いただく靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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The Gibson Boots

カテゴリー: Message:伝えたいこと

ギブソンブーツ

ここのところ、急に寒くなってきましたね。 11月も後半になると、もう冬のような日があってもおかしくありません。 ここ埼玉ではまだ「寒くなってきた」程度で済んでいますが、地域によってはもう真冬のようなことになっているところもあるのかもしれません。 くれぐれも、お気をつけて。 さて、これだけ寒くなってくるとブーツが手放せません。 私自身、真夏でもブーツを履いているのですが、寒くなると防寒という目的でより一層ブーツが必要になります。 こちらが、私たちシューリパブリックの一番のおススメであるギブソンブーツです。 私たちシューリパブリックのギブソンブーツは、筒の高さが5インチ程度で、普通に歩くのに支障にならない高さです。 もちろんクルマの運転も普通にできますし、階段を上がったり下りたりするのも全く問題ありません。 このギブソンブーツですが、何がそんなに優れているのかと言いますと、 足をしっかりとホールドできることです。 ホールドする面積がシューズよりも広いのでそれほどきつく締める必要もありませんし、それでいて靴の中が蒸れることもなく、靴が重いと感じることもほぼないと言って良いでしょう。 おまけに、多くの方が心配する脱ぎ履きですが、 靴ヒモをオーバーラップで通しておけば、こんなに簡単にハネが開きますので、慣れてしまえば全く気になりません。 むしろ、靴ベラが不要なのでそれだけ使い勝手が良いと言えるかもしれません。 こんなに完璧なのに、日本ではまだまだブーツは少数派なのが残念なところです。 食わず嫌いをしないで、どんどんギブソンブーツを履いてみたら良いのにと思います。 嫌いなものを無理やり勧めるのはいけませんが、単に食わず嫌いなら一度試してみてください。 きっと、ブーツに対する考え方がガラリと変わるはずです。 足首が隠れるということも、これからの時期にはメリットがあります。 とっても機能的な履物として、私たちシューリパブリックはギブソンブーツをお勧めしています。   ★★★お知らせ★★★ ①12月9日(土)と10日(日)には、Rifare大阪店さんにて恒例のイベントを開催いたします。足の計測もおこないますので、靴のフィッティングなどに関して詳しく知っておきたいという方は、ぜひこの機会にお越しください。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドのオーダーメイド靴のご注文も承ります。 ②2018年1月より、靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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折れジワの話

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話

折れジワ

昨日のディッパーさんの靴の話の続きになります。 オックスフォードブーツを一宮のイベントで納品しまして、暫く試し履きをしていただいて問題ないことを確認しましたが、 「週明け月曜日、夕方頃までは快適だったのですが、しかし帰り道で両足とも親指の付け根が痛くなり、 特に左足は最初の履きジワが良くなかったのか、先芯の切れ目でグッと食い込んできて当たるために、親指の付け根にマメができてしまいました。」 とのこと。 ディッパーさん、痛い思いをさせてしまって申し訳ございません。 さらに続きがありまして、 「ギブソンのときはこんなことはなく、今まで持っていたオックスフォードでも同じよなところが痛くなったりマメができやすかったので、私の足はオックスフォードに合っていないのかもしれません。」 とのことですが、私の経験則では確かにギブソンよりもオックスフォードの方が折れジワが当たりやすいということがあるようです。 構造的な理由も、確かにあるように思います。 もちろん、作り手としてはそうならないように気を付けて製作しているのですが、構造上どうしても履き初めのしばらくの間においては折れジワが当たってしまうことが避けられません。 全くない方、もしくは片足だけという方もたくさんいらっしゃるのですが・・・。 折れジワは、遠くの方から刺さると足に対するダメージが大きくなるので、折れジワができる部分においては足の上側の隙間を極力小さくして、折れる場合でもなるべく近くから小さく折れるようにラストを調整しています。 そうすることで、折れジワは当たるけれど比較的早いタイミングで解消するという結果になります。 じつは、比較的硬い革を使うイギリス靴の多くがそのような手法をやっていまして、靴をつま先側から見ていただいた時に、親指側の厚さが足の厚さに対してギリギリくらいになっています。 もし、新しい靴を履いていて折れジワが当たるような場合は、こんな対策をとってみてください。 それは、靴下の上からで構いませんので、折れジワの当たる部分に絆創膏を貼ります。 これで、折れジワの痛みが緩和されます。 そして、靴の折れジワの部分のライニング(内側)を少し濡らして革を柔らかくしたうえでちょっと履いて歩いてみます。 革は、濡らすことで柔らかくなり、その状態で折れジワができる環境を作るのですが、当たる部分は絆創膏が貼ってあり、さらに折れジワ自体が柔らかくなっているので、ガッツリ当たらなくなり、 折れジワ自体が次第にマイルドになっていきます。 これは革の特性ともいえるのですが、折れジワなどで当たる部分がある場合の対策としては、革を柔らかく慕う上で馴染ませるという方法が効果的のようです。 実際、ディッパーさんのケースもこの方法で改善したというご連絡を頂いています。 折れジワ自体、しばらくすれば自然と解決するのですが、それでは当たる部分がとても痛いので、まずは足の方の当たる部分をしっかりと保護したうえで馴染ませるというのが良いようです。   たぶん、皆さんも自然にそのような対処をされているのではないかと思いますが、折れジワに関し手の対策として覚えておいていただければと思います。 ちなみに、キャップがある靴とない靴ではトーパフの形状が異なりますので、折れジワがとっても気になる方、もしくはいつも悩まされてしまうという方は、ギブソンでキャップのないプレーンのデザインの方がより安心です。   ★★★お知らせ★★★ ①12月9日(土)と10日(日)には、Rifare大阪店さんにて恒例のイベントを開催いたします。足の計測もおこないますので、靴のフィッティングなどに関して詳しく知っておきたいという方は、ぜひこの機会にお越しください。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドのオーダーメイド靴のご注文も承ります。 ②2018年1月より、靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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オックスフォードブーツ

今日ご紹介するお客様は、大阪府にお住いのディッパーさん(ニックネーム)です。 ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、先日の一宮のイベントで納品させていただきました。 ディッパーさんは、確か今回のブーツが6足目だったはずです。   イベントの時のブログでも、ディッパーさんの納品に関してサラッと書きましたが、今日は靴の仕様なども含めてちゃんと書きたいと思います。 ディッパーさんは、以前は既製品のブーツを履いていらっしゃって、実際に履いてみて足にあるだろうと思ったものを、まとめ買いされて履いていらっしゃったそうです。 ただ、どうしてもディッパーさんの足自体が既製品ではちょっと難しいこともあって、試しに1足オーダーされて、その靴の履き心地を大変気に入ってくださり、今では私たちシューリパブリックの靴をメインに履いてくださっているそうです。 そして、今回完成したのが・・・、 こちらのオックスフォードブーツです。 「脱ぎ履きが大変のはわかっていたけれど、格好良いので履いてみたかった・・・。」 とおっしゃっていました。 確かにオックスフォードブーツは、ハネがスムースに開かないので脱ぎ履きが慣れるまではちょっと大変です。 でも、ディッパーさんはなかなか上手に履いていらっしゃいました。 ためし履きでイベント会場の中を歩いていらっしゃいましたが、とりあえず問題はなさそうとのこと。 少し慣れてくるまでは、脱ぎ履きが大変ですけれど、確かにオックスフォードのブーツは格好良いです。 これもアリですね。 (つづく・・・)   靴のスペック デザイン:オックスフォードブーツ レザー: キップ ソール: ダイナイトソール ラスト: マイサイズラスト(SRD+サイズ調整) 製法: ハンドソーンウェルテッド   ★★★お知らせ★★★ ①12月9日(土)と10日(日)には、Rifare大阪店さんにて恒例のイベントを開催いたします。足の計測もおこないますので、靴のフィッティングなどに関して詳しく知っておきたいという方は、ぜひこの機会にお越しください。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドのオーダーメイド靴のご注文も承ります。 ②2018年1月より、靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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カテゴリー: Leather:革入荷情報

ムラサキ

先日のイベントのために製作した紫色のチャッカブーツです。 このチャッカブーツをご覧になって、 「えーっ、ムラサキ!?」 とおっしゃっていた方と、 「ムラサキでも、思いのほか普通に使えそう。」 とおっしゃっていた方の2つのタイプに分かれました。 ちょっと前なら靴は黒か茶が一般的でしたが、さすがに今はそんなことはありません。 ネイビーだってグリーンだってワイン色だって、普通に履いていらっしゃいます。 日本では、何となくムラサキに対して抵抗をお持ちになっている方が多いように感じますが、ムラサキは大変高貴な色です。 とっても上品ですし、たぶん流行り廃りがないのではないでしょうか。 そんな紫色のなかなか良い革があるので、ぜひこんな革で靴を作って履いていただきたいと思っています。 今、私たちシューリパブリックに入荷しているムラサキは、先ほどのチャッカブーツの青紫のほかに、こちらのムラサキがあります。 実物は、こちらの方がムラサキらしいムラサキです。 革の雰囲気としましては、あまりきつくないシボがあります。 先ほどのチャッカブーツのムラサキと比べてみましょう。 デジカメの色はあてになりません。 チャッカブーツの方がやはり少し青みがかっています。 どちらを選ぶかは、お好みで良いと思います。 どちらもなかなかしっかりとしている良い革で、甲乙はほとんどないと言えます。   私だったら、最近黒のパンツを履くことが多いので、ムラサキらしいムラサキの革でチャッカブーツが1足欲しいところです。 みなさんはどちらがお好みでしょうか? どちらも革は1枚ずつですので、ご希望の方はお早めにご連絡ください。   ★★★お知らせ★★★ ①12月9日(土)と10日(日)には、Rifare大阪店さんにて恒例のイベントを開催いたします。足の計測を行いますので、靴のフィッティングなどに関して詳しく知っておきたいという方は、ぜひこの機会にお越しください。 ②2018年1月より、靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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作り手の意向

カテゴリー: Hidden Story:こぼれ話

シート

聞くところによると、ワーゲンのシートはこんなふうにセッティングしなさいという暗黙のセオリーがあるそうです。 と言っても、それが本当に作り手が意図していることなのか正確にはわかりませんが、昔からワーゲンに乗っている人はそんなことを言っていると聞きました。 私の場合、クルマのシートは非常に大切な要素となります。 ワーゲンの場合、シートの座面の高さを調整するときに、低くすると傾斜がきつくなって、高くすると水平に近くなるような構造になっているようです。 ディーラーのクルマ好きの営業さんから言われたのは、一番下まで下げてから2ノッチほど上げ、シートバックはやや寝かせ気味が良いのだとか。 今のクルマに乗り換えてから、それとは全然違うセッティングにしています。 元々少し背が高いクルマなので、ちゃんと前方の隅々まで見えるようにシートは高めにして、その関係でシートバックは少し立ち気味にしています。 どうなんでしょう? 作った方に言わせれば、それじゃ全然ダメなんて言われてしまうかもしれませんね。 でも、これでもいろいろと試して最終的にこの形に収まったので、もう少し様子を見ながら乗ってみたいと思います。 ただ、ワーゲンは比較的こうしなさいという作り手の意向が強いクルマだと聞いています。 チャンと作り手が考えてベストな状態になるようにしているのでしょうから、一度ちゃんと教えていただきたいと思っています。   さて、私たちシューリパブリックも靴を製作するときに履いていただく方に対してこのように履いてほしいという意向があります。 それが最も大きいのが靴ヒモの締め具合。 ブーツの場合は、ある程度靴ヒモをきつく締めなくてもさほど問題なく履けてしまうと感じているお客様がいらっしゃるようですが、 やはり靴ひもの締め具合に関しては、ちゃんと締めていただいた方が格段に履きやすくなります。 私たちシューリパブリックでは、靴が完成してお客様に納品した以降に、靴が成長する期間を計算に入れています。 つまり、私たちが製作した靴が完成形ではなく、お客様がある程度育ててくださったときに、靴が完成することになります。 それまでの間、靴の履き方、特にヒモの締め具合で靴の形状(スティフナーの形状や小指の当たり具合)が全く異なります。 だいたい納品させていただく際に、これくらいの締め具合にしてくださいということをお伝えしていますので、おおよそそれくらいにしていただければ問題ありません。 決して難しいことではないので、心配をすることはないのですが、緩く履くということは靴にとっても足にとっても良くないことですので、しっかりとヒモを締めていただきたいと思います。 また、稀にシューズにおいて靴ヒモをほどかないで脱ぎ履きされる方がいらっしゃるようですが、それは履き口が伸びてユルユルになってしまって履きにくくなるので、靴ヒモは必ずほどいて脱ぎ履きをするようにお願いいたします。   ★★★お知らせ★★★ ①12月9日(土)と10日(日)には、Rifare大阪店さんにて恒例のイベントを開催いたします。足の計測を行いますので、靴のフィッティングなどに関して詳しく知っておきたいという方は、ぜひこの機会にお越しください。 ②2018年1月より、靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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糸つくり

カテゴリー: @ Work:アットワーク

糸つくり

一宮のイベントが終わり、今日から通常営業です。 今日は、この後おこなうウェルティングのための糸つくりです。 ハンドソーンウェルテッドの靴を作る場合、ほとんどの作り手は「糸を作る」という作業を行います。 糸つくりは、作り手によってやり方がいくつかありまして、その名の通り糸をつむぐような作業から始める方もいるそうですが、 私の場合はまずクオリティを優先し、次に作業効率を優先していますので、9本に撚ってあるモノを使ってそれに松脂ベースのワックスを塗るなどの作業を施すという流れになります。 それでも、この糸つくりの作業は時間と力と根気が必要です。 上の写真は、布を使って糸をしごいているところです。 右手に見える緑色のモノは、養生テープです。 服の袖口に松脂ワックスがつくのを防いでいます。 糸つくりの流れとしては、 1、麻糸をだいたい5メートルくらいの長さに切り、 2、その糸の両端40センチずつを除いて松脂ワックスを塗り込み、 3、写真のように布を使ってかなり根気強く糸をしごき、熱で松脂ワックスが糸の中に溶け込ませて、 4、表面にビーズワックスを塗る となります。   なぜ麻糸を使うのかというと、麻糸は耐久性があって丈夫だからのようです。 では、なぜその麻糸に松脂ワックスを塗るのかというと、麻糸だけでは劣化して切れてしまうので、そうならないように糸を保護する目的で松脂のワックスを塗るそうです。 そして、作業性などを考えてビーズワックスを塗ると聞いています。 5メートルほどの糸の両端40センチずつを残すのは、そこにブリストルと呼ばれる針を取り付けるためです。 糸の先に針をつけてウェルトを縫うのですが、麻糸をほぐして細くして松脂ワックスを塗って釣り糸の針に巻き付けてブリストルを作るため、先端が細くなっている必要があり、その部分には糸つくりの段階では松脂ワックスは塗らないのです。 そうして松脂ワックスをコートした糸が完成し、これを使ってウェルトを縫い付けます。 ハンドソーンウェルテッドの靴は、そのような糸を使ってインソールの裏側に加工したリブにアッパーの革とともにウェルトを縫い付けるのですが、 一般的によく言われている「靴は1度履いたら最低でも2日は休める」ということはこの構造にも関係しています。 インソールがヌメ革なので湿っているところに圧がかかると硬くなって亀裂が入ってしまうという理由と、 もうひとつ、湿気がインソールの裏側にたまってそれが麻糸にコートした松脂にダメージを与えてしまうという理由があります。 どちらかというと、後者の方が深刻かもしれません。 なので、必ず1度履いたら2日以上、汗の多い方は余裕をもってそれ以上休めるようにしてください。 構造がわかると、なぜそうなのかということがスムーズに理解できますよね。 ぜひ、靴を永く愛用するためにも、靴をしっかりと休ませてあげてください。 休ませてあげるときには、湿気の多いコンクリートやタイルの上などには置かないようにしましょう。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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フジ

昨日、一宮市でのイベントを終え、そのまま家に戻るのはちょっと厳しいと思い、昨晩は諏訪に1泊しました。 じつは私は宿好きで、出張の際の宿を選ぶのがとても楽しみなのです。 当初の予定では、ちょっと頑張って埼玉まで戻るつもりでいたので、宿を決めたのはイベントの1週間前でした。 候補地として挙げたのが、駒ヶ根市、伊那市、諏訪市、そして茅野市でしたが、どうしてこれらになったのかと言いますと、 ちょっと静かなところに泊まりたかったこと、イベントの片付けが18時に終わってゆとりをもってチェックインできるところであること、 そして宿泊費がさほど高くないことなどという条件がありました。 伊那には川沿いのステキな宿があったのですが、少しでも日曜日のうちに距離を稼いでおきたいということで、今回は諏訪に決定。 いくつか候補があった中で、結局はチサンインにしました。 チサンインは、東北から九州にまであって、以前に友人であるトンリョウの安達さんにも勧められたことがあります。 私が良く使う「ファミリーロッジ旅籠屋」もこの近くにあったのですが、旅籠屋の近くにスーパーがなくて、もし到着が遅くなった時に買い物に困るため、チサンインにしました。 さて、このチサンイン、放っておかれ具合が素晴らしく、まるで自分の家のような気分で宿泊できます。 そのあたりは旅籠屋に通じる部分で、いかにも干渉しません的な雰囲気が最高です。 ただ、部屋の広さに関しては旅籠屋の方が倍くらいあって寛げるのかもしれません。 どちらがワクワクするかというと、私は旅籠屋の方を挙げます。 ウチの小学生の娘も言っていたのですが、知らない町に行ってあたかもそこに住んでいるような宿というのが、何となく魅力があります。 すみません、もう少し宿の話にお付き合いください。 翌朝の食事は、ちょっとした食堂スペースがあって、いわゆる好きなものを選べるバイキング形式でした。 種類は、まぁ必要最低限といったところなのですが、なぜかその中にバターチキンカレーという、とってもパンチの効いたものがあって、その時点で合格点に達しました。 決して中途半端なインドカレーではなく、ちゃんとした本物の味でした。 チェックアウトは、ルームキーを箱の中に入れて終了という、とにかく面倒くさいことがないスバラシイ宿でした。 次回の出張でもしまたその地域にチサンインがあったら、私は間違いなくそれを選びます。 宿の駐車場からの景色。 長野県は、周りが山に囲まれていてとっても落ち着きます。   今朝は、少し早めに宿をチェックアウトし、できれば諏訪湖の近くの温泉にでも入っていきたかったのですがやめて、早々に家に向かいました。 諏訪から埼玉の加須に向かうルートとしては、 ①中央道~圏央道~東北道というルート ②山を越えて佐久に抜け、上信越道~関越道~北関東道~東北道というルート があるのですが、私は②に近いルートで帰りました。 クルマいっぱいに荷物を積んでいると、とにかく後ろが重くて走りにくいのです。 山道は特に。 そうじゃなくても最近は安全運転ですから、今日はそれに輪をかけて安全運転です。 途中、白樺湖の近くを通りました。 この辺りは、いつ頃来るのが良いのでしょう? 昔、家族で諏訪に来たときは道路に雪がたくさんあって、コチコチに凍っていて走りにくかった記憶があります。 そのまま山を越え、佐久方面に向かう途中で、スーパーのツルヤに立ち寄りました。 ツルヤは、長野県内にたくさんある大手のスーパーです。 私も夏にキャンプで長野に行ったときには、西友やユーパレットなどと同様に大変お世話になっています。 ツルヤには、オリジナルブランドのジャムがあって、いろいろな種類を展開しています。 私も家族にお土産として「アップルシナモン」を買ってきました。 ツルヤ立科店からの景色。 長野県は、果物の生産がとっても盛んで、私も数年前にリンゴの木のオーナー制度をやったことがあり、長野県のリンゴのおいしさは十分に理解しています。 じつは、このツルヤの向かい側に農産物直売所がありまして、リンゴや柿を買ってきました。 果物は、スーパーで買うのも良いのですが、ある程度見極められるのであればこういった直売所で買うのも良いと思います。 私が買ったフジです。 たくさん入っていてとても安かったです。 そして、もちろん新鮮でとってもおいしかったですよ。   と、だらだらと書いてきましたがv、近日中に今回のイベントをしっかりと振り返って良かった点や改善すべき点を明確にしておきたいと思います。 今回のイベントにおいて私の一番の目的は、まずはお客様に靴や足に対して関心を持っていただくということでした。 そのために、製作の様子を見ていただいたり、実際に靴を履いていただいたり、もしくは靴を買っていただいて、身体全体でちゃんとした靴を履くことのメリットを感じていただきたいと思っていました。 良い靴を履くことは、決して誰かに自慢することではなく、履く方の心や体に対するプラスをもたらすことなのです。 そのあたりがちゃんと伝わっていますでしょうか? 実際にグッドイヤーウェルテッドの靴を購入していただいた方には、きっと伝わっているのではないかと思っています。 良いモノを伝えるには、実際に使っていただくのが一番早いと思います。 おいしいパンを伝えるには、食べていただくのが早いのと同じです。 伝えるためのイベントは、これからも続けていきます。 まだお会いしていない方にも、どこかでお会いできることを願っています。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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イベント

昨日と今日の2日間で開催のイベント「Handmation & Market」が無事に終了しました。 昨日は、事前にたくさん告知した割にはお越しいただくお客様が思いの外少ないと思っていたら、 聞いたところでは、愛知県では土曜日がお仕事の方が多いそうで、 それであれだけ来ていただけたのなら、十分だと思います。 そして、最終日です。 予想していたとおり、開始早々たくさんのお客様にお越しいただきました。 こちらのお客様は、早々にいらっしゃって私達のギブソンシューズを気に入っていただき、そしてお買い求めいただきました。 試しに履いて、気に入って、即決でした。 すばらしいです。 お客さまとお話していてよく耳にするのが、 もう少し若い頃はスニーカーでよかったけれど、少し大人になって服装もそれなりに変わってきたときに、履く靴がないということ。 スニーカーはちょっと違うし、かと言って会社に履いていくビジネスシューズもちょっと違います。 そんなお客様に、私達シューリパブリックのギブソンシューズやチャッカブーツがとっても適しているのです。 こちらのお客様も、そのような履き方をしてくださるとおっしゃっていました。 そしてとっても気に入っていただき、その後は履いてきた靴を箱の中に入れ、このギブソンシューズを履いていらっしゃいました。   また、今日も私達シューリパブリックのお客様が遠方からたくさん来てくださいました。 東京都からHさん、埼玉県からMさん、Sさん、そして神奈川県からWさん、 福井県のYさんはお嬢さんと一緒にお越しくださいました。 更には名古屋市からSさんがお越しいただいて、Wさん共々最後の片付けまで手伝って下さいました。 本当に有難うございました。   今回のイベントにお越しいただけなかった方のために、こちらが私達のブースです。 ハンドソーンウェルテッドのサンプルたちと、 こちらは、今回販売したグッドイヤーウェルテッドの靴と、革小物たちです。   今日は昨日に比べるとホントに沢山の方々にお越しいただきまして、全体的にスペースはゆとりを持たせておいたのですが、なかなか大変な事になっていました。 お越しいただいた方々は、楽しんでいただけましたでしょうか? クリエーターたちとのコミュニケーションは十分にとれましたでしょうか? 単にブランドのもののみが素晴らしいのではなく、たとえ規模は小さくてもしっかりと考えて丁寧に良いものを作っているクリエーターたちはたくさんいます。 そんなことが伝わっていれば嬉しいです。   まだ残務はありますが、とりあえずはイベントが終わってホッとしました。 お世話になった皆さま、本当にありがとうございました。   シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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お客様

いよいよ今日は数年前から計画を進めていたイベント「Handmation & Market」初日です。 一年くらい前から出展者の方々に準備を進めていただき、数か月前から協力してくださる企業の方々に動いていただき、 やっとこの日を迎えました。 今朝は、名古屋のFM曲のZIP FMの番組でこのイベントを紹介してくださったりして、主催者としては本当にありがたい限りです。 そして、大きな問題もなくイベントがスタートしました。 今回は、私達シューリパブリックのお客様がわざわざ関東や関西から来てくださって、スタート後しばらくはシューリパブリックのお客様ばかりでした。 栃木県からお越しいただいたSさんご夫妻は、前日入りで来てくださったり、 こちらは名古屋市からお越しくださったIさんと栃木県からお越しいただいたKさん、 OさんとKさんのカップルは東京都から、 同じく東京都から来てくださったTさんと、 こちらも東京都から来てくださったKさん。 そしてこちらは大阪から来てくださったディッパーさんとメイベルさん。 ディッパーさんは、ちょうどご注文いただいていたオックスフォードブーツが完成したので、こちらで納品させて頂きました。 その他、私の従姉妹夫妻が名古屋から来てくれまして、ご主人のNさんが今回このイベントのために製作したチャッカブーツをお買い求めいただきました。 じつは従姉妹夫妻は、先日の神戸三宮のSUNさんでのイベントにも来てくれて、すでにNさんの足を計測してあったので、今回はピタリのサイズをお勧めすることができました。 もし、計測していなくても、その場で足を計測すれば、もっとも適したサイズのものをおすすめできます。   今回は、この他にも各出展者がパフォーマンスと称してそれぞれの技術をお客様の目の前で披露するという企画がありまして、 これが思っていた以上に興味深いものでした。 普段、私達が普通に生活していると、製品は出来上がっていて完成品を目にするのが普通なのですが、 今回のイベントではそれらの完成品が出来上がるまでの一部の工程を見ることができたり、 なかなか目にすることのない下ごしらえの作業を目にすることができました。 こちらは、靴工房源さんのウェルティング。 そして、こちらがトンリョウさんのブリストル作り。 みんなしゃべりもなかなか上手で、オモシロおかしく説明していました。 私自身もものづくりの環境にあるので、自分でやっている作業は当たり前のようにいつもこなしているのですが、 たとえ同業の人でも、手が違うと微妙なところで全く違っていたりして、これがまた面白いのです。 さらに、他の業種の方の作業はなったく見たことのないことばかりで、その世界の裏技や専門の技術なども披露してくださって、 本当に面白かったです。 夕方になって、お客様が少々減ってしまっていたのですが、その頃からのパフォーマンスはとっても興味深いものでした。 これは、もっと沢山の方々に見ていただきたい素晴らしい技術です。   他にも、異業種の方々のしごとの仕方や彼らが持っている販売の技術なども見ることができました。 これは、丸一日じっくり見ないととってももったいないです。   いよいよ明日は最終日です。 2日間だけのイベントなので、あっという間に終わってしまうのですが、今回集まったクリエーターのパフォーマンスは本当に貴重です。 これは、ぜひ沢山の方々に見ていただきたいです。   ★★★お知らせ★★★ 11月11日(土)と12日(日)に愛知県一宮市にて、 クリエーターの仕事をその場で見ていただき、クリエーターたちとのコミュニケーションを目的としたイベントを開催します。 日頃から自らの手で作り出している実践的なクリエーターが集結して、パフォーマンスや商品の販売をします。 詳細はコチラをご覧ください。 一宮はモーニングサービスの発祥の地です。 イベントにお越しいただく方は、ぜひこちらをご覧ください。  シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは  info@shoe-republic.com です。

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