数日前に、革はそれぞれに特性があって良い革と一言で言ってもすべてをカバーしているようなものはないということを書きました。
では、話の範囲を少し狭くして、キップで黒でボックス調の革に関して書いてみたいと思います。
この手の革は、ビジネス用の靴、特にオックスフォードやギブソンシューズなどを作るのに適しているもので、
The ビジネスシューズと言える靴になります。
私たちの在庫で言えば、オールドイングランドやブガッティなどです。
じつは最近この手の革が激減していまして、絶滅危惧種と言っても良いくらいになってしまっています。
その理由は、良い生地が少なくなってしまったこと。
昔はこの手の革を作る生地がたくさんあったのに、今ではほとんどないそうです。
特に、黒い革はごまかすことができず、生地の質を落とすとすぐにわかってしまうと聞きました。
それでも革を作る側の方々はいろいろと技術の向上もあって、多少生地が良くなくても良い革のように見えるものを作っているようなのですが、
靴のつくり手として実際に扱ってみると、最近の革は昔の革に比べて重さがはっきりとわかるくらい軽くて頼りなくなっているものが多いように感じます。
流通している中にはまだよい革もあるのですが、そのようなものは単価が驚くほど高くなってしまっていて、
トータル的に見て条件が悪くなっています。
ここ何年も革不足と言われ続けているので、仕方ないと言えば仕方ないことなのですが、
早く改善してほしいと思っています。
そんなこともあって、私たちシューリパブリックでは、特に黒いビジネスシューズ用の革に関しては革問屋さんの倉庫の中から探し出したようなデッドストックのものを中心に扱っています。
いつも理想的な革に出逢えれば良いのですが、なかなか難しいこともありまして、
もし将来的に黒のビジネスシューズ、もしくはビジネスにも使えるような雰囲気の黒い靴を作ろうと思っていらっしゃる方は、
なるべくお早めにご注文いただくか、もしくは革を確保しておいてください。
とりあえず、今は少しですがビジネス用のボックス調のキップの在庫があります。
どうせ作るのであれば、こういうしっかりとした革で丈夫なビジネスシューズを作っていただきたいと思っております。
参考までに、革の良し悪しは裏側を見ていただければすぐにわかります。
厚い革でも、裏側が写真のようにキメが細かければ、しっかりとした生地の良い革であるといってほぼ間違いないでしょう。
表側の処理に惑わされずに、良い革で良い靴を作っていただきたいと思います。
★★★お知らせ★★★
【 お知らせ 1 】
10月26日(土)と27日(日)に、神戸三宮のSUNさんにお伺いする予定です。
お客様の足を計測させていただき、足の特徴や適した靴のサイズをお伝えしたり、
どうして既製品が合わないのかということについてその原因を究明し、対策を一緒に考えたいと思います。
また、私たちシューリパブリックのハンドソーンウェルテッドのビスポークシューズのご注文も承ります。
サンプルの靴やサンプルの革も持参いたします。
ぜひ、この機会にご覧ください。
靴に関するご質問もウェルカムです。
【 お知らせ 2 】
11月9日(土)と10日(日)に、Rifare大阪店さんにて恒例のイベントを開催いたします。
Rifare大阪店さんがグランフロントに移転して2回目のイベントとなります。
梅田の駅からすぐですので、ぜいお立ち寄りください。
詳細に関しましては、後日改めましてお知らせいたします。
【 お知らせ 3 】
11月17日(日)に、Rifare自由が丘店さんにて恒例のイベントを開催する予定です。
今回も、お客様の足の計測をさせていただき、靴選びのアドバイスをさせていただいたり、どうして靴が合わないのかを計測結果から究明いたします。
また、ご希望があればシューリパブリックのオーダーメイド靴のご注文も承ります。
詳細に関しましては、後日お知らせいたします。
【 お知らせ 4 】
12月6日(金)と7日(土)に長野市のIVY PRODUCTSさんでイベントを開催する予定です。
前回に引き続き、今回もちょっとしたミーティングができたらいいなぁって思いながら、計画を立てていただいています。
詳細が決まりましたら、また改めてお知らせいたします。
【 お知らせ 5 】
シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。
イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。