3月納品予定の靴たちが、完成まであと少しのところまで来ています。
このグループは、10足で進めていまして、順調に進めば明日にも完成という感じです。
今日はこの靴たちのヒール加工の作業をしました。

こちらは、その中の1足でKさんのチャッカブーツです。
ヒールは、地面に接地するパーツのトップピース(ゴム)と、写真では白っぽく見える積み上げに分かれていまして、
積み上げをそれぞれのサイズに裁断し、2枚を貼り付けたのちに、トップピースを貼り付けて、
そのあとに靴のソールとの接着面の形状に合わせた加工を施します。
靴のソールの接着面は、多少丸くなっていまして、積み上げのほうをその丸に合わせて削るのですが、
その作業のことを日本では「お椀を彫る」と言います。

まだ接着していないので、お椀を彫った積み上げの接着面を見ることができます。
お椀を彫る作業は、慣れないうちはとっても大変で、平らなエンドレスのグラインダーでなぜこんなふうに丸く削れるのか不思議でしたが、
やっているうちにコツがつかめて、最近ではなかなか楽しい作業です。
さて、そのヒールを加工する作業ですが、これはじつはなかなか奥が深くて、
ただ形状を合わせて削ってああげれば良いというわけではなく、
高さをどれくらいにするのか、傾斜はそれくらいにするのか、現物合わせであり、
なおかつ今後履きこんでいったときの靴の形状の変化を計算して削る必要があり、
さらにはその方の足のコンディションを多少考慮して、ベストな高さに設定するのです。
私はあくまでも靴屋なので、靴屋としてできる範囲での作業であり、
医療分野に踏み込むことはありません。
その中でできることは、少し運動が必要な方にはちょっとだけカカトの高さを低く設定したり、
外反母趾気味の方には、足の指をちゃんと動かせるよう前後荷重のバランスを調整したりします。

ちなみに、私たちシューリパブリックの靴は私が指さしている部分(シートと言います)がだいたい水平か若干の後ろ下がりになるようなセッティングになっています。
多くの靴が前下がりになっているようですが、カカトの部分があまり前下がりだと足が靴の中で前にずれやすくなってしまい、
結果的に甲の部分や小指のあたり、もしくは母指球の付け根あたりに負担がかかってしまいます。
シートの件に関しては、じつはちょっと話が長くなってしまうのでサラッと流しますが、
あくまでも立っているときだけでなく、長時間履いた時に足への負担ができるだけ少なくなるようにということを考えて、こんな感じのセッティングにしています。
★★★お知らせ★★★
【 お知らせ 1 】
3月2日(土)と3日(日)に、長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔して、恒例のイベントを開催します。
今回も、足の計測をさせていただいたり、ご希望の方がいらっしゃればオーダーメイドの靴のご注文を承る予定です。
詳細が決まりましたら、また改めてお知らせします。
【 お知らせ 2 】
3月17日(日)に、自由が丘のRifare自由が丘店さんにおいて、イベントを開催します。
詳細は、また改めてお知らせいたします。
【 お知らせ 3 】
4月13日(土)に、大阪梅田のRifare大阪店さんにて、店舗移転後初のイベントを開催します。
詳細は、また改めてお知らせいたします。
【 お知らせ 4 】
4月14日(日)に、神戸三宮のSUNさんにお邪魔して、皆様の足の計測をさせていただきます。
SUN×シューリパブリックで今後新企画の靴の発売を予定していますが、それに先駆けてご自分のサイズをご確認いただくための計測です。
ご注文の予定の有無にかかわらず、お気軽にお越しください。
詳細は、また改めてお知らせいたします。
【 お知らせ 5 】
旅行用チャッカブーツ(ブラックラピド製法)は、まだまだ受付中です。
今年の仕様は、黒のガラスレザーを使って、質実剛健度をアップしています。
インソールを取り外すことができ、インソールを交換することで数日間続けて履くことができます。
スペアのインソールが1足分ついて、79,920円(税込み、ラストをお持ちでない方は別途ラスト製作費用が必要)です。
【 お知らせ 6 】
イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。
スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。