昨日に引き続き、ご自宅でできる簡単な靴の調整をお伝えします。
昨日の記事をご覧になっていただいたのか、あるお客様からプチ調整の方法があったら教えてほしいというご連絡をいただきました。
その症状は・・・、
この部分の骨が少し出ているため、当たって痛いとのことです。
じつは、この症状は靴を作る際に予めそうなることがわかっていた・・・
と言うと、さぞかし悪質な印象を受けますが、
そういうわけではなく、今後のことを考えてそのようなセッティングにしているのです。
具体的にどういうことかと言いますと、
足の骨がピンポイントで出ているような方がいらっしゃって、その場合のラストは足の形そのままに作るのではなく、
私の場合は、ピンポイントで出ている部分を山だとすると、その5合目くらいの高さまでの形状を作り、
先端はナシにしています。
例えるなら、アポロチョコレートに対してイチゴの部分がないようなラストを作ります。
それは、足の形状や状態にもよるのですが、革で靴を作る場合、ピンポイントで当たる部分までラストで正確に再現してしまうと、
実際に履いていくうえでホールドが足りなくなってしまうことが考えられます。
さらに、ピンポイントで骨が出ているというのは、だいたいが外反母趾で当たり内反小趾であることが多いのですが、
その部分がそれ以上広がらないように適度な力で押さえてあげることで、足を機能させて歩くことと合わせて、
少しでも快方に向かう力添えを試みています。
ただし、私は医師ではありませんので医療分野に踏み込んで何かをすることはできません。
あくまでも靴屋としてできることに限られます。
そんなわけで、上記のような症状がある方には、履き初めは多少きつく感じることもあるかと思います。
ほとんどの場合、靴ヒモをしっかりと締めて、靴が馴染む半年らいまで履いていただければ良い状態になっているのですが、
それはちょっと厳しいという方もいらっしゃって、そんな方にプチ調整をお伝えいたします。
但し、これはやりすぎないように気を付けてください。
必要なものは、
先が丸い木の棒と、
レザーストレッチャー。
ご家庭にこんな専門薬剤がないのはよくわかっています。
このレザーストレッチャーの代わりに、水を使ってください。
革は、ぬれた状態では柔らかくなります。
こんなふうにレザーストレッチャーの薬品を吹き付けます。
水の場合は、ティッシュペーパーを適度に濡らして、それを割りばしなどで持ち、伸ばしたい部分の裏革に当ててその部分を濡らします。
そうしたら、木の棒でグリグリと5回くらい押します。
そんなに強く押さなくても、ちょっと押して棒の先の形を表から確認できるくらいで十分。
これだけです。
やりすぎると革が伸びて緩くなってしまうので、ちょっと足りないくらいで良いです。
これをやる前よりちょっとでも改善したら、濡れているうちに履いて歩いてみてください。
そうすることで、靴のほうが当たっている部分を逃がしてくれます。
繰り返しますが、くれぐれもやりすぎないようにしましょう。
足りないくらいで十分です。
靴は、履きこんでいくと足の形にあってきます。
★★★お知らせ★★★
【 お知らせ 1 】
5月25日(土)と26日(日)に、Rifare仙台一番町店さんにてイベントを開催いたします。
Rifare仙台一番町店さん におけるイベントは、今回が初めてとなります。
イベントの内容は、お客様の足の計測(有料)と、ご希望があればオーダーメイド靴のご注文を承ります。
開催時間は、店舗と同じく11時~20時です。
【 お知らせ 2 】
6月2日(日)に、長野市のIVY PRODUCTSさんにお伺いする予定です。
11時のオープンから19時のクローズまでずっとおりますので、足の計測をご希望の方、靴のオーダーをご希望の方、
靴のことに関してご質問のある方、そのほか特に用事がないけど興味があるという方、是非お気軽にお越しください。
【 お知らせ 3 】
6月8日(土)に、Rifare恵比寿店さんにてイベントを開催いたします。
Rifare恵比寿店さんでは、久しぶりのイベント開催です。
お近くの方、ぜひお気軽にお越しください。
【 お知らせ 4 】
シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。
イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。
私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。