在庫の革の残りが少しずつ少なくなってきて、もうあと1足ほどになった時には、ダブルブッキングのないように念のためリストから外して倉庫の中に保管しておくのですが、そんな革が結構溜まってきたので「幸運のラストワンプラン」として格安でご注文をお受けしています。
今回の革は、こちら。
Conceria 800社のVacchetta 800です。
革の名前ではピンとこない方も、この靴の革と言えばわかっていただけるかもしれません。
工房に置いてあるギブソンブーツの革で、元々はネイビーだったのが焼けてグリーンとグレーの中間色のような色になってしまったこのブーツの革です。
この革は、あと1足になったので保管しておいたところ、一部が焼け始めてきたので定期的にあえて日に当てて少しずつ焼けてきている状態です。
こちらは、少し前に違うカメラで撮ったものです。
靴の色は今でもこんな感じですが、革の色はもう少し靴の色に近くなっています。
このVacchetta 800はじつは非常に手間をかけて作られている革で、ピット槽を使って鞣されたタンニン鞣しの革なのだそうです。
タンニン鞣し自体が非常に珍しいのですが、ピット槽を使っているとなるとさらに貴重になります。
また、この革はご覧の通りシボのあるシュリンクの革で、これも昔ながらのドラムを使ってこの風合いを出しているのだそうです。
革はオイルを多めに含んでおり、革はパリッとやや硬めですが靴になった時のあたりは思いのほか柔らかくなります。
このシワの入り方を見ていただければ、そのあたりもなんとなく納得いただけるでしょう。
このネイビーの革がこのギブソンブーツの色に変わっていくなんてちょっと想像ができないかもしれませんが、これもこの革の特徴のひとつになります。
じつは、お客様から結構頻繁にこのブーツの革で靴を作りたいと言われて、元の革はこのネイビーですとお伝えすると、皆さん本当に驚かれていました。
そんなVacchetta 800を、今回ラストワンプランに使いたいと思います。
詳しい仕様は以下の通りです。
〇 ご注文をお受けできるのは1足のみ(早いもの勝ち)。
〇 価格は基本仕様が99,000円(税込み)。
〇 オプションを追加することはOKですが、別途オプション費用がかかります。
〇 デザインの制約はありませんが、シューリパブリックでお受けできるものの範囲でお選びください。
〇 初めてご注文される方は、別途ラスト費用(税込み28,600円)が必要です。
〇 通常のオーダーメイドの靴と同様に足に合わせて製作+ハンドソーンウェルテッドで製作します。
〇 こちらはご予約はOKですが1か月を超えるお取り置きの対象外とさせていただきます。
この革を使って靴を作ってみたいという方、お早めにご連絡ください。
革の残は多少余裕がありますので、革をたくさん使うセミブローグやフルブローグでもOKですし、モンキーブーツなどでもOKです。
ただ、オイルを含んでいる革ですので、出来上がった靴はやや重くなります。
皆さまからのご連絡をお待ちしております。
こちらの革の受け付けは終了しました。
★★★お知らせ★★★
★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。
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