経年変化は一日にしてならず

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最近は革靴を履かない方が結構たくさんいらっしゃるということを聞いたことがあります。

その方の目的で履く靴を選んでいただくのは全く問題ないのですが、誤った認識で革靴を履かないのは非常にもったいないことです。

スニーカーにはスニーカーの、革靴には革靴の良さがあって、例えるならバイクみたいなものではないかと思っています。

近所のコンビニに行くのなら小回りの利く原付で、遠くに出かけるのであれば大きなバイクという(例外もありますが)感じで、短時間ならスニーカーが、長時間歩くのであれば革靴の方が快適で疲れにくいと靴屋としては思っております。

そして、そのほかにもまだまだ革靴のメリットはありまして、やっぱりしっかりと作られていることやそれなりに丈夫な素材を使っていることから永く愛用できますし、履き込んだ靴の素材感は一日にしてなせるものではありません。

じつは先日お預かりしたお客様の靴ですが、だいたい8年くらい経ったもので大変イイ雰囲気が出ています。

それがコチラ。

ギリーブーツ

靴の内部を確認させていただいたところでは、けっこうハードな履き方をされているのかも?という感じではありましたが、それでもこんなにイイ感じに成長しています。

こういう経年変化は、革ならではのものですよね。

ギリーブーツ

今回は、ウェルト交換とオールソール交換、そしてシャンクやボトムフィラーなども一緒に交換するというメニューです。

この靴のような明るいブラウン系の革は、経年変化を感じやすいものですが、こげ茶でも黒でも深いツヤが出てくるなどしっかりと変化はするもので、履き込んでいく楽しみは変わりません。

あるお客様は、仕事をリタイヤしたときの為の靴をオーダーしてくださって、確かにそういう履き方もカッコウ良いなって思いました。

そのためには、リタイヤする数年前から履き込んで、良い雰囲気を出しておかないといけません。

聞いた話によると、イギリスでは新しいものだけでなく古いモノにもしっかりと価値を認める文化があるそうです。

確かに古いモノはすぐに作れませんから。

将来的に作れなくなってしまうものだってたくさんありますから、今のうちから格好良く育て上げて将来格好良く履きこなすなんていうのも良いのではないでしょうか。

 

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