今日は午前中から浅草で開催されているレザーフェアに行ってきました。
レザーフェアは、年に2回、今くらいの時期と12月の初めに開催されていまして、今の時期は春夏の素材を中心に、12月は秋冬の素材を中心に出品されます。
今回は春夏の素材が中心で、正直なところ春夏の素材は私たちシューリパブリックのようなクラシックの靴からするとちょっと違う感じのものばかりなのですが、最近はその中に定番商品を入れてきたり、もしくは季節に関係なく秋冬っぽいものを展示したりするブースもあるので、けっこう見どころがあります。
そんな中で今回は、前回のレザーフェアで初めて出逢い、試しに革を購入させていただいた会社さんの革を見せていただくことと、新たにスウェードの革を探すこと、そして以前からお世話になっており革屋さんの最近の情報を教えていただくことを目的に行ってみました。
結論から言うと、スウェードは全滅でした。
一応何社か出品していたものの、私がイメージしているようなものとはちょっと違っていて、生地や仕上がりに関して十分に納得してお客様にお勧めできるものがなかったのです。
前回のレザーフェアで初めて革を購入させていただいた山陽さんというタンナーさんは、なかなかオモシロイ革をたくさん扱っていて、自社でピット(なめすときに使う槽)を持っていることや、よくある国産の革とは一味違うヨーロッパの臭いを感じるような革づくりで、今回も興味深い話を聞く事ができました。
こちらは山陽さんでいただいた革のサンプルです。
あくまでも革の素材としてのサンプルで、色に関しては条件がそろえば少量でも作れるとのこと。
左上のワイン色の革は、キップの生地を使って作ったガラスレザーとのこと。
通常、ガラスレザーというとステア(成牛)の革を使って作るもので、素材としてはあまり良いものではないイメージが強いのですが、このキップのガラスはとても拘って作っていて、シワの入り方や透き通るような染め方など、ガラスレザーから完全に逸脱しているような素晴らしいモノでした。
こちらはまだ製品化されていないそうなので、ぜひこの革の製品化を願っています。
今回もたくさんのブースに立ち寄ってたくさん話を聞いてきましたが、みなさんが口をそろえて言っているのは・・・、
「キレイなビジネスシューズを作る黒のボックス調のキップがない。」
ということ。
これ、本当にマズいです。
今私たちが扱っているKing MPに関しても、とりあえず最悪でもこれがあると思っていたら、もう次の入荷の予定はないと言われてしまい、ますますマズい状況です。
みなさんの中で、黒のビジネスシューズを作る予定がある方は、本当にお早めにご検討ください。
全体的にビジネスシューズよりもカジュアルテイストの靴の方が増えてきているものの、やはり黒のキレイな革で作るビジネス仕様の靴は絶対になくなってはいけないものです。
革の価格も恐ろしいくらいに上がっているので、不安な材料ばかりですが、それでも楽しみながらやっていきたいと思います。
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