私たちのような個人事業主の場合、年末に棚卸があります。
毎年大晦日の午後に在庫しているソールの数を数えたり、靴ヒモの数を数えたり、はたまた革の数量を数えたりしています。
昨年末もいつも通り在庫している材料を数えまして、
これまたいつも通りにすっかり忘れていた革がたくさん出てきました。
今日は、その一部をご紹介します。
こちらは、VALENCIAというイタリアの革です。
できるだけ実物に近い色になるように撮ったのですが、濃い目のワイン色です。
こちらの写真は少し明るく写っていますが、肌目は小さなシボがあるタイプで、革自体はやや柔らかめですがとってもしっかりしています。
こういうタイプの革は、素材として見ると柔らかい革ですが、ラスティングをして靴になるとカチッとして型崩れしにくいのです。
ですが、履いた時の当たりはさほど硬くなくて、いわゆるいいとこどりの革ですね。
ワイン色のシュリンクは、何となくポワーっとした色が多いので、このようなはっきりした色の革はとっても貴重です。
のこり1足分です。
そして、こちらはあえて説明しなくても良いでしょう。
イルチアのボックスカーフ、通称イルチアボックスのダークブラウン色です。
とっても質感が良くて、大変人気の革です。
もう終わってしまったかと思っていましたが、あと1足分ありました。
たいへんキメが細かく、見ていると惚れ惚れするステキな革です。
少し前にイルチアが復活したようですが、これは廃業する以前のものです。
実際にこの革で靴を作られた方はご存知ですが、ただブラッシングをしているだけでツヤが出てくるすごい革です。
もし、こげ茶の革で何か作ろうと考えているのであれば、迷わずこの革をお勧めいたします。
こちらもあと1足です。
最後に、こちらの革をご紹介いたします。
スコッチスウェードのサンドベージュ。
すでに何年か前に生産が終わってしまっているスコッチスウェードです。
この革の特徴は、生地がとってもしっかりしていて、厚みも十分すぎるくらいあって、さらに仕上げがとってもキレイなこと。
このサンドベージュは、これで終わりになります。
あと3足分。
スコッチスウェードが生産終了してしまった理由は、このしっかりした生地が入手できなくなったからと聞いています。
生産していたタンナーさんは、それほどこの革にこだわりを持っていたことが理解できます。
何となく、このサンドベージュは今なのかなぁって思っています。
この革で、ちょっとカジュアルテイストのチャッカブーツをヘヴィな仕様で作ると格好良さそうですね。
ギブソンブーツでも良さそうです。
汚れても気にしないようなブーツという感じでしょうか。
ワークブーツほどではありませんが、気にせずに履けるブーツが作れそうです。
気になる革がありましたら、ぜひ一度工房へ見にいらしてください。
お取り置きは、3ヶ月間までです。
みなさまのお越しをお待ちしております。
★★★お知らせ★★★
2018年3月3日(土)と4日(日)には、長野市のIVY PRODUCTSさんにてイベントを開催いたします。IVY PRODUCTSにて開催するイベントは、今回が初めてとなります。足の計測、オーダーメイド靴のご注文をお受けするほかに、お客様に楽しんでいただけるようなこと只今思案中ですので、詳細が決まりましたらご案内させていただきます。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。
スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
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