先日、お客様のMさんより、靴のヒールがとれかかっているという旨のご連絡をいただきました。
ヒールがとれかかるというのは尋常ではないので、まず写真をお送りいただき、靴の工房の方へお送りいただくことになりました。
実際に確認したところ、確かにおっしゃる通りヒールがとれかかっています。
ヒールがとれるというケースはかつて1度だけありまして、その時は私がクギを打ち忘れたためで、もう平謝りでした。
今回は過去の事例とは異なりクギは打ってありましたが、なんとスティフナー(カカトの芯)が厚かったために下側につり込んだ部分の厚みが増していたことと、クギの打ち込みがやや甘かったというのが原因でした。
写真は、検証の為にカカトのトップピースを外したところです。
私が指している部分で浮いてしまったため、接着剤を塗り直して改めて接着をし・・・、
補強のために下側からもクギを5本ほど打ち、いつも使っているヒールを留めるクギよりもちょっと長いクギを10本叩き込むように打ち、念のために32ミリのコーススレッドを3本打ちました。
ちょっとやりすぎかもしれませんが、外れてしまっては危険なので念には念を入れます。
このお客様の靴は、タイミングとして確か仕様変更してスティフナーを厚くしたばかり頃に製作したもので、今はつり込みしろにかかる部分は半分くらいの厚さに漉いて、さらにヒールシートを取り付ける面はがっつり削ってているので条件的にはかなり良くなっているのですが、
もし2020年ころに製作したシングルヒールの靴で、カカトが浮いてしまったという方がいらっしゃいましたら本当に申し訳ございません、しっかりと修理をさせていただきますのでご連絡ください。
Mさん、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。
靴は本日発送させていただきました。
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