ラジオを聴いていると、あちらこちらの高速道路で渋滞しているニュースが聞こえてきて、
みんな田舎に帰る季節だということを実感します。
私はまだあと少し仕事をします。
仕事がとっても好きで好きでたまらないという理由ではなく、決して終わらないからというわけでもなく、
仕事ができるのならやっていた方が落ち着くのです。
まだまだ年末まで働いている方だってたくさんいらっしゃるわけですから、それなのに私が仕事もしないでプラプラしているのは申し訳ないというか落ち着かないというか、
ちょっと居心地が良くないのです。
それに、毎年ありがたいことにやっておきたい仕事が結構ありまして、ムリのない程度に若干の余裕をもって仕事をしています。
さて、少し前のことですが、普段お世話になっており革問屋さんからサンプルの靴の依頼をいただきまして、
新たに展開する予定の革を使ってメンズの靴のサンプルを作ってほしいとのことでした。
「こんな革です。」と見ていただくよりも、
「こんな靴ができる革です。」と見ていただいた方が、革のイメージがわきますからね。
そんなわけで、ちょっとした空き時間に少しずつ作業を進めています。
今回は、このラストを使ってプレーンのオックスフォードを作ります。
お客様からのご注文の靴でしたら、細かくラストを調整する必要がありますが、サンプルの靴のなのでラストの調整は不要です。
パターンはこんな感じ。
パーツの点数が少ない分、ちょっとしたラインの正確さが目立ちますので気を抜くことができません。
こちらは、クリッキングが終わったところです。
クリッキングとは、革を裁断する作業のこと。
パターンの通りに切ればよいというわけではなく、革には伸び方向と言って伸びる方向と伸びない方向がありますから、つま先⇔カカトの方向は伸びないようにクリッキングをします。
もちろん気にしなくてはいけないのはそれだけではなく、傷が入らないようにとか、革をムダにしないようにとか、結構緻密な作業でもあります。
クリッキングが終わったパーツのスカイヴィングです。
スカイヴィングとは、革の端を漉く作業のこと。
折り込む部分は薄く好かないと折れませんし、重なる部分の下側は段差が表に出ないように薄くしてあげます。
そしてクロージング。
ミシンをかける作業です。
靴つくりを始めたころは本当に下手くそだったので微妙にピッチが合っていなかったり重なるべきところがズレていたりしていましたが、
ある程度慣れてくるとプラモデルを組み立てるような感覚でミシンをかけることができます。
そして・・・、
アッパーが完成しました。
正確に言えば、シャコどめがまだです。
これとは別に、すでにインソールはラストに打ち付けてあってリブの加工も終わっているので、年が明けたらラスティングからとなります。
こうして製作の要所だけ見ると靴作りってとっても簡単のように見えますが、実際にはこれらの作業をするための準備があって、それがこの作業とと同じくらい手間がかかります。
続きを楽しみにしていてください。
★★★お知らせ★★★
①2018年1月より、工房でご注文いただく靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。
②2018年3月3日(土)と4日(日)には、長野市のIVY PRODUCTSさんにてイベントを開催いたします。IVY PRODUCTSにて開催するイベントは、今回が初めてとなります。足の計測、オーダーメイド靴のご注文をお受けするほかに、お客様に楽しんでいただけるようなこと只今思案中ですので、詳細が決まりましたらご案内させていただきます。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。
スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
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