今日ご紹介するお客様は、大阪府にお住いのディッパーさん(私がニックネームを付けさせていただきました)です。
遠方にお住いで工房へお越しいただくのが難しかったため、発送による納品となりました。
ディッパーさんは、これまでにも何足ものシューリパブリックの靴を履いてくださっています。
そして、今回完成したのがこちらのギブソンブーツです。
MAINE(メイン)という革を使って製作しました。
MAINEは、ELBAMATTなどを作っているイタリアのTEMPESTI社の製品で、今回使ったものはELBAMATTよりもだいぶ厚い2ミリというものですが、
実際に測ってみたらそれ以上あり、つま先のラスティングがちょっと大変でした。
さらに、革は厚くて硬いものなので、実際に履いていただいて馴染ませるのがちょっと大変かもとディッパーさんにお伝えしたところ、
「しっかりしてなかなか手強いと言っても、巷で言われる既製靴の血の滲む地獄の苦しみを経て馴染ませる(馴染んでいるのか疑問ですが)のとは違い、足に合ってる靴で少し固いかな…と思う程度なので、育てる楽しみがあります。」
というお返事をいただきました。
ブーツが到着した時には、
「実物はやはり、むちゃくちゃかっこいいですね!」
というご連絡をいただいていまして、とても気に入っていただけたようで私も非常に嬉しく思います。
今回のギブソンブーツは、ご注文の際にディッパーさんより、
「あまり履き口をフレアにしないでほしい。」
というご要望をいただいていましたので、ラインはこんな感じになっています。
こういうラインも格好良いですね。
じつはディッパーさんは、初めてお会いした時にはあるメーカーのブーツを履いていらっしゃって、
それが一番足に合っていると思ったので5足まとめて購入されたのだそうです。
そして、ご注文をいただいてまず1足履いていただいたら、そりゃ足に合わせて作るオーダーメイドですからピタリと足に合っているし、それに履きやすいしということで、
それまでに履いていらっしゃったブーツをすべて処分されたのだそうです(確か売ってしまったとおっしゃっていたような・・・)。
ディッパーさんのように、それまで一番足に合っていると思っていた靴が、シューリパブリックの靴を履いたらあまり合っていなかったことに気づいたというお客様が少なくなくて、
既製品で合うものに出逢うということがどんなに大変なことなのかを実感します。
そのブランドが好きというのであれば、それはそれで満足度が高いわけですが、
履きやすさを求めて購入したはずのものが、じつはあまり合っていなくて履き易くなかったというのは、良いことではありません。
機会があれば、ぜひ一度足に合う靴をオーダーして履いていただいて、今後の靴選びの参考にしていただきたいと思います。
私は、4月にはまた関西方面に行く予定ですので、ぜひその時にお会い出来たら嬉しいです。
お会いできるのであれば、靴の様子も見せてください。
ありがとうございました。
デザイン: ギブソンブーツ
レザー: キップ
ソール: ダイナイトソール
ラスト: マイサイズラスト(SRD+サイズ調整)
製法: ハンドソーンウェルテッド
★★★お知らせ★★★
①4月21日(土)には、大阪北堀江のRifare大阪店さんにて、恒例の「足の計測会&靴のオーダー会」のイベントを開催します。大阪近郊にお住いの方、ぜひいらしてください。
②4月22日(日)には、神戸三宮のSUNさんにて、シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のオーダー会を開催いたします。神戸近郊の皆様、ぜひお越しください。
どのイベントも、オーダーするしないにかかわらず、靴に興味があるとか、靴のフィッティングに問題を抱えているとか、とにかく作り手である私たちに質問を投げかけたり、相談したりということも大歓迎です。
もしかしたら一緒に問題を解決ということになるかもしれませんが、何かしらお役に立てるのではないかと思います。
おばあちゃんが、ご近所のおうちの縁側にお茶を飲みに行くような感覚で、ぜひお気軽にお越しください。
シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。
スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。
旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。
メールアドレスは info@shoe-republic.com です。