オールソール交換&ウェルト交換修理×2が完了

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少し前にお客様のWさんからお預かりしたオールソール交換&ウェルト交換修理×2足が完了しました。

修理

ウェルトを交換修理したので、当然ながらウェルトも新しくなっており、ソール周りは大変良い状態になっています。

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カカトも新品。

ということで、ここまではいつもお伝えしていることです。

でも、実はもっと深い部分に関して皆さんに知っておいていただきたいことがあります。

それは、ハンドソーンウェルテッドのインソールの大切さについて。

ハンドソーンウェルテッドは、その名の通り手作業でウェルトを縫い付ける作業の靴なのですが、ウェルトを縫い付ける相手がインソールの裏側に彫ったリブです。

普段から靴を良い状態に保って履いていただいていれば全く問題ないのですが、時々意に反して靴のインソールの状態が悪くなってしまっている靴があります。

普通に余裕を持ったローテーションで履いていただければ、靴の中(特につま先の周辺)にたまった湿気はちゃんと逃げてくれるのですが、靴を休ませる環境が良くなかったり、もしくは十分に休ませないで靴を履いてしまうと湿気が残ったままになって、それがインソールをコチコチにしてしまい、場合によってはインソールが炭化したような状態になってしまうこともあります。

靴をずっと永く履いていただくためには、ソールが擦り減ったらオールソール交換をして、場合によってはウェルトやボトムフィラーのコルクなども交換するのですが、ウェルトを交換するときにインソールのリブが炭化してしまっていると、ウェルトを縫った時にリブがポロポロとこぼれ落ちてしまい、ウェルトを縫い付けることができなくなってしまいます。

そうなったら、もうその靴を履くことはできません。

せっかく大切にしている靴が履けなくなってしまうのはとても悲しいこと。

そうならないように、履き始めてから半年~1年経った頃に靴の点検をさせていただいています。

履き始めて馴染んだころの状態を見れば、どんな環境で履かれているのかがわかり、問題があれば早いタイミングで改善していただくことができるのです。

ちなみに、今回お預かりしたWさんのこの2足は、リブの状態も大変良くて全く問題ありませんでした。

靴のインソールの裏側のリブの状態を見極めるために参考にしているのは、インソールの色です。

湿気が抜けない状態で履いているとインソールは黒ずんできます。

お時間のある時に、ぜひご確認ください。

 

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