定期的に相当な量の革を購入し続けていると、倉庫の中が革でいっぱいになってしまいます。
それでもまた今年もオモシロそうな革に出逢えたら買いたいと思うのですが、倉庫の中は既に結構大変なことになっています。
そもそもがそれほど大きい工房ではないし、倉庫のキャパだってたかが知れているので、何とかしなくてはいけません。
使わなくなった革は、どなたかに差し上げたりすることもあるのですが、この革はぜひ靴を作ってほしいと思うようなものになると、どうしても取っておきたいもの。
そんな私がおススメな革をどなたかに靴として履いていただきたいと思い、今回の企画を思いつきました。
題して「在庫の革を放出プラン」です。
この「在庫の革を放出プラン」では、そこそこのクオリティの革や私がおススメする革を使って製作する靴をお値打ち価格でご注文いただきます。
革はそれぞれに特徴がありますので、その特徴もご説明しつつ、できればその革の特性に最適なデザインでご注文いただけたらと思っております。
今回ご紹介するのはこちらの革です。
今回の革も前回に続き
イタリアのConceria 800社の MOTOWNという革で、今回はワイン色になります。
このMOTOWNに関しては、前回の放出プランの生地の時に詳しく書かせていただきましたが、改めてこのワイン色の革の特徴を加えながらご紹介させていただきます。
このMOTOWNはタンニン鞣しの革で、革の裏側を見てみればすぐにわかります。
タンニンなめしの革は、クロム鞣しの革と違ってその質感に特徴があり、クロム鞣しのしなやかか感じに対してタンニン鞣しはざっくりとして、かつ心に訴えかけるような、例えるなら麻のシャツのような(ちょっとわかりにくいかもしれませんが)そんな雰囲気になります。
ただ、Conceria 800社の革はタンニン鞣しでも決してゴワゴワした感じではなく、大変しなやかです。
しなやかなのに雰囲気があって、とっても個性的な素材感を感じることができるのですが、残念ながら写真ではこれを正確にお伝えするのはとっても難しいです。
実物を知っている私でさえ、この写真からあの雰囲気はちょっとイメージできません。
伝えるのって、とっても難しいですね。
革の厚さがだいたい1.4㎜ほどですが、仕上がりが決して柔らかいわけではないので靴としては十分な強度になります。
こういうタンニン鞣しの革で作る靴は絶対的な数は決して多くないのですが、作る側が丁寧にその素材の良さを引き出して作ってあげれば、とってもステキな靴に仕上がり、履く方にもその個性が伝わります。
この革でどんなデザインの靴を作るのが良いかというと、前回同様にセミブローグやフルブローグなどパーツ点数が多い靴も良いですし、もっと行くのであればフルブローグのギリーシューズなども格好良さそうです。
今回の企画の仕様は以下の通りになります。
・使用する革は上記のConceria 800社 MOTOWN(ワイン色)
・製法はハンドソーンウェルテッドです
・デザインの縛りはありませんが、親子穴などのオプションは通常通りの追加費用が発生します
・価格は靴本体(標準仕様)が101,200円(税込み)
・初めてご注文いただく方はラスト製作費用(29,800円)が別途必要になります
・予定数は2足
・受付期間(ご連絡をいただく期間)は6月22日(日)までとなり、打ち合わせは6月中にお越しください
とても雰囲気があってステキな革なので、ぜひこの機会にご注文ください。
皆さまからのご連絡をお待ちしております。
★★★お知らせ★★★
★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。
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