打ち合わせの際に、この部分はこんな仕様にしますという打ち合わせをしていますが、これがもしお客様がパーツの名称を間違って理解していると大変な事になってしまう可能性があるので、念のため確認してみましょう。
もし、名称があやふやな場合は具体的な名称を出さないで、この部分というように言っていただけると良いです。
というのも、我々専門家は具体的な名称で言われるともうそれだと思い込んでしまうことがあり、結果として思っていたのと違うということになってしまいかねません。
基本的にお客様が名称をあまり詳しく知っている必要はないので、やんわり知っておいていただけると嬉しいです。
今日お伝えするのは、私がイギリスのノーサンプトンの学校で教わった名称ですので、地域によって異なることもあることをご了承ください。
では早速始めましょう。
革靴は前側のパーツと後ろ側のパーツに分かれることが多く、この前側のパーツをヴァンプと言います。
こちらもヴァンプです。
このデザインの靴の場合は、この部分がヴァンプになり、
こちらはトゥキャップというパーツになります。
トゥキャップには形状によっていくつか名称がありまして、このまっすぐのキャップはストレートキャップと言います。
つぎに、この後ろ側のパーツはクォーターと言います。
シューズでもブーツでもどちらもクォーターです。
こちらもクォーターです。
よく訊かれるのがこのパーツ。
これはカウンターパートと言います。
このカウンターパートはカカト周りの補強のひとつであって、ほかの補強の方法としては、
このようなドッグテイルがあります。
ドッグテイルって、なかなかカワイイ名称ですよね。
次に底周りのパーツの名称ですが、
これはソールでして、いわゆる靴底です。
こちらはトップピースと言います。
カカトが擦り減った時にトップピース交換というのは、これを交換する修理です。
これはあまりご存じない方も多いかと思いますが、積み上げと言います。
積み上げは思いっきり日本語ですが、あまり気にしないでください。
ウェルトに関して、この平らなウェルトは平ウェルトと言います。
たいして、このちょっと立ち上がりがあるデザインのウェルトをLストームと呼んでいます。
本当はLストームとはこれに似た別の形状のもののことを言うのですが、とりあえず通称ということでLストームにしておいてください。
おおよそこんな感じでしょうか。
このあたりを覚えておいていただけると良いと思います。
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