失敗しない市販の靴選び

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私たちシューリパブリックではオーダーメイドの靴を作って販売しておりますが、これまでにたくさんのお客様の足を計測してきて、お話もたくさんうかがってきた経験から、市販の靴を選ぶ際のポイントについてご案内させていただきたいと思います。

Q
市販の靴でなるべく足に合いそうなモノを選びたいのですが、どういうポイントに気を付けて靴を選んだらよいですか?よろしければ革靴以外も教えていただけると助かります。
A
まず、どうしても問題になってしまうポイントとして2つあります。ひとつは、既製品ではすべての方の足の形やサイズを完全にカバーできないこと。

むしろ、半数の方をカバーできれば良い方で、ある程度ちゃんと履いていただきたいと思うと多くて3割くらいの方の足しかカバーできていないと感じています。

そしてもうひとつは、その靴を履く方の感覚をもとに判断されることが多いということ。

足の幅が広い方が生まれてからずっときつい靴を履いていたら、きつい靴が当たり前と思ってしまうように、どこかのタイミングで専門家が計測をしていなければご自身の感覚がすべてとなってしまうため、ややきつめの靴をお勧めするのですが、そのきつめとはどういうことなのかが正しく伝わらないという心配があります。

そのような問題点をご理解いただいたうえでお伝えすると、以下のようなポイントを押さえた靴が足に合っている靴と言えます。

【1】履いた時に少しきつめに感じるもの

というのも、靴は履いていると馴染んできたり素材によっては多少緩くなってくることが多く、そのような変化を踏まえたうえで正しく快適に履いていただくには、初めは少しきつめであることが理想となります。

ただし、靴が馴染んできてもどうしてもどこかが当たるとか、全体的にきついという場合は、修理屋さんなどでストレッチをかけて調整してもらうことができます。

この調整は、必要に応じてぜひやっていただきたいと思います。

【2】つま先に多少のゆとりがあるもの

靴のつま先の空間の部分を捨て寸というのですが、つま先が細めの靴では2㎝以上、丸めの靴でも1センチ以上の捨て寸が必要です。

つま先まで指が届いているような靴は、サイズが合っていません。

その理由は、足は屈曲する際に少し前にズレることや、歩くときに指先が自由に動くことで足をしっかりと機能させられるため、この隙間が必要になります。

【3】できれば靴ヒモで調整できる構造になっているもの

人間の足は、どうしてもその日の体調によって微妙に大きさが変わってくるので、その状態に合わせた調整ができる方がより快適に履けます。

【4】足の形に合っているもの

やや専門的な話になりますが、人はそれぞれ足の形に特徴があり、全体的に細い人もいれば全体的に幅広の人もいますし、前の方だけ幅広の人もいれば細くても甲が高い人もいます。

足の幅の割にカカトが小さい人もいますし、逆に大きい人もいます。

足の中心線がまっすぐな人もいれば、途中から曲がる人もいます。

内側に傾いている人もいれば、完全に外荷重の人もいます。

そのような特徴がいくつも絡み合ってその人の足の特徴があるわけですが、少しでもその特徴をカバーしている形状の靴を選びことで、より快適に履いていただくことができます。

【5】日常生活で履くのなら底は多少硬いもの

靴の底は柔らかい方が短時間の仕様であれば快適なのですが、長期的な目線で見るとじつは靴の底は硬い方が良いのです。

というのも、人間の身体はその状況に応じて変化するもので、もともと人間は裸足で歩いて足が衝撃をしっかりと吸収することができる構造であるのに、現代は靴を履くようになって、そこで柔らかい靴を履いていると歩くときに外から伝わってくる衝撃を靴が吸収するようになって足はどんどん怠け者になってしまいます。

足が怠け者になるということは、即ち足が弱ってしまうことを意味します。

逆に、普段から硬い底の靴を履いていると、足がしっかりと衝撃を吸収できるようになり、次第に鍛えられて良い状態を保てるようになります。

もちろんスポーツをするときはスポーツに適した靴を履くことが望ましいのはもちろんのことで、ここでお伝えしているのは日常生活において歩くときに履いてほしい靴の話になります。

【6】素材は天然の革がよい

昨今は様々な意見があるので、全てにおいて天然素材の革が優れているとは言いにくいのですが、履き込んでいくうちに足の形に合ってくることや、耐久性が高いので靴底がダメになってもアッパーが問題なければ底だけ修理してまた履き続けることができるなど、長い目で見ると環境にとって良い部分もあります。

天然素材は、それなりにしっかりとメンテナンスをする必要がありますので、それをふまえて愛着を持って永く付き合っていただけると良いと思います。

こんな感じで何点かのポイントをお伝えしましたが、既製品の中で完全に足に合っているものを選ぶのは非常に難しいことです。

実際合っていると思っていた靴が、その後にオーダーメイドの靴を履いたら全然合っていなかったというケースもたくさんあり、さらに言えば単なるフィッティングの問題ではなく構造上の問題やバランスの問題まで考えると、極めて難しい問題になってきます。

それでも、みなさんが既製品の靴を購入する際に少しでも快適に履いていただけるようにということで書かせていただきました。

ご参考になれば幸いです。

オックスフォード

(上の写真はイメージ写真になります。)

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