今日のお客様は、東京都にお住いのTSさんです。
ご注文いただいていた靴が完成いたしましたので、納品&フィッティング確認のためにお越しいただきました。
今回完成したのは、コンビのウィングキャップ付きギブソンブーツです。
よく見ないとコンビであることがわからないほどのコンビですが、キャップとカウンターパート、そしてハネのフェイシングが型押しの革で、
それ以外のヴァンプとクォーターが同じ色のスムースの革となっています。
TSさんはじつは今回の靴が20足目で、これまでにさまざまな仕様の靴をご注文いただいています。
その中で、ちょっと個性的なコンビもあったりするのですが、今回のこの仕様は奇をてらったモノではなく、
お仕事でもお休みの日でもどちらにも普通に使えるようなスタンダードな雰囲気に仕上がっています。
TSさんのイメージ通りに仕上がっていたようで、
「これはいい!」
と、大変気に入ってくださいました。
靴に限らず、ジャケットでもコートでもそうなのですが、同じ素材を使って同じデザインで作ったとしても、ちょっとした仕様の違いで全然違うものになってしまうことがあります。
私も靴メーカーに勤めていたころに企画とデザインを担当していて、サンプルの靴を作るので工場に行って事細かに説明をしても、
「確かに間違ってはいないけど、そういうふんきじゃない・・・。」
ということが何度もありました。
なので、パターンを作るときとコバ削りや仕上げの細かい仕様に関しては、お客様のイメージ通りに仕上がるように今でもかなり気を遣います。
ともあれ、今回の靴はTSさんのイメージ通りの仕上がりで本当に良かったです。
TSさん、本当に靴をたくさんお持ちで、ゆっくりとローテーションをしているため、靴がほとんど痛まないとおっしゃっていました。
これ、とっても大切なことです。
TSさん、今日もありがとうございました。