私たちシューリパブリックでは、創業して間もないころからダイナイトソールを使っていまして、今ではソールはダイナイトのみです。
ダイナイトを選んだ理由は、耐摩耗性の高さ、適度な硬さ、適当な厚さでスッキリとして見えること、そして滑りにくさがバランスよくすぐれていること。
さらに、これは靴のセッティングも関係するのですが、美術館など静かな建物の中では心地よい音を放つこと。
実際に靴を履いていても心地よいですし、もうすべて素晴らしいの一言に尽きます。
そんなわけで、製造元のイギリスのマーケットハーバラにあるハーバララバーとのお付き合いも20年近くになり、いろいろとプチ情報を教えていただいたりすることもあります。
たとえば、ダイナイトは硬さの違いでソフトとハードがあり、イギリスではチャーチやトリッカーズが使っているのがハードで、主にクロケットアンドジョーンズが使っているのがソフトとのこと。
日本でもダイナイトソールを輸入している会社や材料屋さんがあり、時々私どもで用意していない特別大きなサイズのダイナイトが必要な時はそのような材料屋さんへ買いに行くことがあるのですが、これまでに買ってきたものはほぼ全てソフトでした。
私たちシューリパブリックではずっとハードを使っていまして、たぶん言われなければ気付かないくらいの違いではあるものの、繊細な方は気付くかもしれません。
そんなわけで、オリジナルの状態を貫くのであればチャーチやトリッカーズのダイナイトの靴はハードの方を扱っている修理屋さんにお願いするのが良いですし、クロケットアンドジョーンズの靴であればソフトの方を扱っている修理屋さんにお願いするのが良いということになります(マニアックすぎですが)。
そして、カカトのトップピースが擦り減ってきて交換するタイミングですが、写真のようにトップピースの厚さがそこそこ厚いもののこの厚さは約9㎜ほどで、残り2㎜になったころに修理をするというのが基本になります。
ダイナイトは全方向的に本当にバランスが良いソールです。
見た目が野暮ったくないのも本当に素晴らしいところ。
最近は色ごとの価格の違いをすべて統一にしてしまったようで、黒やこげ茶を使っていた者からすればかなりの値上がりとなっています。
まぁ、それでも品質を保ってくれているので、値上げは仕方ないんですけどね。
ちなみに、このダイナイトの正式な名称はダイナイトスタッデッドソールといいます。
ダイナイトとはハーバララバーのラバーソールのブランドであり、リッヂウェイもダイナイトのリッヂウェイという名称になるそうで、つまりダイナイトのひとつとして私たちが知っているあのダイナイト(スタッデッドソール)やリッヂウェイなどがあるということらしいです。
また、ダイナイトという名前がついたいきさつは、おそらく皆さんご存知だと思うのでここでは割愛させていただきます。
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