こちらは私が普段履いているモンキーブーツで、履き始めたのが2010年ですからもう14年も履いていることになります。
革靴を永く履くには適度なメンテナンスと適度に履くことが大切なのです。
全然履かないと革が乾燥してしまって劣化してしまいますから。
そのうえで、選ぶ革も多少の影響があります。
私が選んだのはイタリアの革でOLD ENGLANDというもの。
かつてメインで使っていたBugattiという革と同じタンナーの製品で、Bugattiはしっとりとしてしなやかなのに対し、OLD ENGLANDは革が少し小さく(若い牛の革ということになります)厚く、そして少々硬めの仕上げになっています。
BugattiにしてもOLD ENGLANDにしても大変すばらしい革で、実際に私のモンキーブーツも14年も経つのに、それもかなりひどい扱いなのにひび割れやクタクタになったりすることなく、大変良い状態を保っています。
じつは、私がこの仕事を初めてたくさんの革で靴を作ってきましたが、先日ご紹介したCellingtonとこのOLD ENGLANDともうひとつWINDSORというかつて扱った革が最も信頼できるものだと思っています。
残念ながらWINDSORはわかりやすくハイクオリティだったのであっという間に完売してしまい、Cellingtonはあと2枚くらい、そしてOLD ENGLANDもあとわずかになりました。
こちらがそのOLD ENGLAND。
デザインによって1足分か、もしくは2足分かといったところです。
先ほども書きましたが、この革はBugattiなどに使っている一般的なキップよりも少し小さく、つまり少し若い牛の革であり、そのぶんしなやかでキメが細かくキレイな仕上がりになっています。
さらに言うと、若い牛なのにしっかりと厚みがあって、
だいたい1.5㎜から1.6㎜ほどあります。
今ビジネスシューズのメインに使っているKing MPが1.4㎜で十分にしっかりしているので、このようなボックス調の革で1.5㎜というと結構厚い部類に入るのではないかと思います。
若い牛の革なので、仔牛によくある脇腹のこの模様もしっかりと残っています。
こういうのがあまり好きではない方もいらっしゃるかもしれませんが、多少入ってもそれほど目立つものではないのであまり気にしなくて良いと思います。
そんなOLD ENGLANDですが、この革を使って靴を作ってみたいという方はいらっしゃいますか?
もう今となってはこのような革を入手することが大変難しくなっていますので、敢えてビジネスシューズではなくても私みたいにモンキーブーツを作ってもとても格好良く仕上がりますし、フルブローグでもプレーンのチャッカブーツでも、どんなデザインでも大変上品に仕上がる革です。
この革を使って靴を作ってみたいという方、ぜひご連絡ください。
作れる足数はデザインにもよりますが、先着1名様とさせていただきます。
12月納品の靴たちは、無事に完成しました。
このあと、ご注文いただいているシューツリーを削って完成となります。
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