その前にふたつほどお知らせです。
大変好評をいただいております私たちシューリパブリックの企画商品「SR的リミテッドプラン」の受け付けは、製作のスケジュールや材料の関係で今月末まで、足数にしてあと2足で終了となります。
ご検討されている方は、お早めにご予約下さい。
それから、私どもの工房に電車を使ってお越しいただくお客様へご案内です。
私どもの地元加須市では、コミュニティバスを運行しておりまして、本数がそれほど多くないのでなかなかタイミングが難しいのですが打ち合わせが終わってお帰りになる際にご利用いただけそうな便がございます。
私どものサイトのアクセスのページに詳細を追加しましたので、ぜひご覧ください。
さて、ご注文いただいた靴の製作過程で革を裁断する作業をしていまして、今日初めて裁断した革が思っていた以上に素晴らしかったのでご紹介させていただきます。
こちらはTempesti社のIbizaという革で、以前にもご紹介させていただいたことがあるのですが、おそらく皆さんがこうしてPCやスマホの画面を通してご覧になるよりも、実物ははるかに素晴らしい革です。
生地は、牛革の部位で言えばバットという部分で、靴や革に詳しい方ならすぐにお分かりになるかと思いますが、ひとことで言えば一番良い部分です。
牛革は首や肩の部分をショルダーと言い、お腹周りはベリー、そして背中からお尻にかけての最も生地のクオリティが高い部分をバットと言います。
そんなバットの部分を使って、オイルを多めに染み込ませ、表面にツヤの出る加工を施した革がこのIbizaなのです。
シワの入り方はこんな感じで、かなりきめの細かいシワが入るような生地です。
キメの細かいシワは、靴の屈曲部分のシワが細かくキレイに入ることを意味しています。
こうして見ると、けっこうなツヤがあってかなり赤く見えるのですが、実物はそこまで赤みが強いわけではなく、色名で言えば#sienaという赤茶になります。
また、この革は靴になった時には若干ですがツヤ感が落ちて落ち着いた雰囲気になりそうです。
革の裏側はこんな感じで、元々の革の厚さが十分にあって、革を製作する時点でこの厚さにスライスした際にもキメの細かい部分のみでまかなえていることを意味します。
もしこれが厚さの十分でない革だったりすると、スライスした際に繊維の揃っていない部分が出てしまってパッと見てしっかりしていない革というのがわかってしまいます。
断面はこんな感じで、革の厚さは2㎜でした。
革の質感は靴になった時に履き心地に大きく影響を及ぼす部分なのですが、このIbizaは2㎜という厚さの割にはオイルを多めに含んでいるなどの理由でしなやかな履き心地になりそうで、さらには何とも言えないこの懐の深い質感が心をくすぐってきます。
このIbizaは、以前にもお伝えしましたが取り扱いが終了してしまっている革で、私がお世話になっている革屋さんではもうこれでおしまいなのだそうです。
今年はワイン色がなんとなく来ているようで、私も型押しのELBAMATT自分用にモンキーシューズを作りましたが、とってもワクワクする色です。
デニムにも合いますし、私の場合は黒いチノパンに合わせるつもりで、そんなに大きな流行り廃りはないと思うのですが上品でステキな色だなぁって思います。
こんなワイン色の上質な革で靴を作ってみたいという方、ぜひご連絡ください。
残りわずかです。
★★★お知らせ★★★
★「SR的リミテッドプラン(最高の靴を作るプラン)」受付中です。詳細はこちらをご覧ください。
★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。
★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
★地元のコミュニティバスのご案内をアクセスのページに追加しました。
★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。