靴材料の現状

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今日は定期的に購入している靴の材料が届きました。

数日前に発注して、宅配便で送っていただけるので大変助かっています。

今日届いたのは接着剤やクギ、テープなど、消耗品のたぐいのものです。

材料

こちらはスティフナー(カカトの芯)やトーパフ(つま先の芯)を固めるための接着剤で、これらの芯は硬い革を使っているため、濡らして少し柔らかくしてからアッパーにセットし、接着剤としてこのベストセメントを塗り、乾くと硬くなるというものです。

材料

そしてこちらはマシンネイル。

材料

中身はこんなものです。

マシンネイルは、カカトが外れないように靴の内側から打つ釘で、クギが抜けにくい構造になっています。

このほかにもラスティングで使う19ミリの細いクギや、ミシンをかける時に使うナイロンテープなども購入し、届いた箱はかなりの重さでした。

佐川さん、本当にありがとうございます。

今はまだこうして必要な材料が入手できるので良いのですが、時々それまで普通に入手出来ていた材料が廃盤になったりして大騒ぎになることがあります。

これまでの例で言えば、ウェルティングの時に使うオウル(すくい針)が急に入手できなくなって、大騒ぎになったことがありました。

原因は、それまで作っていた職人さんが高齢の方で、体調を崩したためだとか。

急遽新しい職人さんを育てることになったが、その新しい職人さんがその時で80歳だと聞き、私はオウルはイギリス製のものを直接仕入れることにしました。

そのほか、シャンクであったりタックスであったり、とにかく靴でしか使わないものが急に入手できなくなると本当に大騒ぎになります。

でも、靴材料を必要としているマーケットがあまりにも小さいため、大手の企業が積極的に乗り出すこともなく、今後どうなっていくのかとても心配です。

こういう工具や材料を必要としているのは日本の靴業界だけではないので、国単位ではなく世界単位で調達方法を考えればよいと思うのですが、いかがでしょうか?

かつて私がイギリスの学校で靴づくりを学んでいたころに、イギリスにも同じような靴の材料があったので、たぶん探せば見つかるんじゃないかと思っています。

でも、実際にもっと深刻なものがありまして、それはビジネス用の靴を作るようなボックス調の革の調達です。

これまでにも何度か書いていますが、ビジネスシューズに使えるようなボックス調のキレイな革で、特に黒の入手に関しては本当に見込みが立ちません。

仕事用に黒いオックスフォードやギブソンシューズを作ろうと考えている方、そろそろ本格的に検討を始めた方が良い時期に来ています。

お早めの対応をお勧めします。


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