通常、私たちシューリパブリックでは主に半裁で120~140デシくらいの、いわゆるキップと呼ばれる牛革を使って靴を製作しています。
これは、質実剛健というコンセプトに則ったうえで、丈夫さや耐久性を考慮した上でのことです。
ですが、革にはもっと繊細でキメの細かいベイビーカーフという、マル革で100デシほどのホントの仔牛の革が存在します。
厚さはだいたい1.2㎜まで。
じつは倉庫の中を探していたら、すっかり忘れていたベイビーカーフがたくさんありまして、今回はこれらの革を使ったお得なプランをご案内しようと思います。
①オイルバッファローカーフ BLK 完売しました

その名の通りいるを含んでいるバッファローのカーフです。
バッファローは、いわゆる普通の牛と比べると革の肌目に特徴がありまして、

こういう薄いシボというか、これがバッファローの特徴なのですが、こういう肌目になります。
なので、普通にプレーンの靴を作っても磨いた時の光り方に特徴が現れるので、なかなか趣を感じることができる靴になります。

シワの入り方はカーフなので極めてキレイです。

厚さは1.15㎜ほど。
厚さに関しては、イギリスのビスポークの靴は1.0㎜厚くらいの革で作ることも普通にあるので、不安さや物足りなさは感じないはずです。
ちなみに、アッパーの革が薄かったり柔らかかったりする場合は、バランスをとってインソールの革も少し柔らかめに仕上げています。

裏面はこんな感じで、端の方に行かなければ(靴は端の方は使いません)かなり生地は良いようです。
革は100デシを少し下回る程度の仔牛です。
②オイルバッファローカーフ DBR

先ほどご紹介したオイルバッファローのこげ茶です。
基本的なスペックは黒と同じです。

こちらの肌目もやはりバッファローらしさが出ていて、とっても良い雰囲気ですね。

厚さはだいたい同じです。
③インカスカーフ BR 完売しました

イタリアの超有名タンナーのインカスのカーフです。
インカスのカーフは、比較的端の方まで繊維がしっかりしていて靴を作る際に使えるので、これだけあれば質の良くない部分を使うことなく1足分をとれそうです。
ただし、大きいサイズの方でブーツを作るとか、パーツがたくさん必要なフルブローグなどはちょっと難しそうです。
この革は、シューズのみとさせていただきます。

このインカスのカーフは、靴クリームを使わなくてもブラッシングだけでツヤが出てくるという、非常に素晴らしい革です。

裏側だってこんなにキレイ。
ムラ感のあるブラウンですので、これはムラ感を生かしたデザインが良いですね。

革の厚さは1.15㎜です。
④イタリアンカーフ レンガ色 完売しました

こちらも非常にクオリティの高い生地のカーフです。
色味が正しく写っているか若干心配ですが、明るめのレンガ色です。

こちらの革も、残りの量からシューズのみに限定させていただきます。

この革の裏側の写真を撮り忘れてしまいましたが、この革もインカスのカーフと同じような質感で、非常にクオリティの高いものです。

革の厚さは、本当は1.1㎜のはずなのですが測った場所がちょっと薄かったようです。
⑤インペリアカーフ BLK 完売しました

この革は、私が個人的にお勧めしたい、ややクセ強のカーフです。
購入の際に詳しいことを聞かなかったのですが、触った感触ではタンニン鞣しなのではないかと思います。
この革は、実物に触っていただいてお確かめください。

見た目は普通のキレイなカーフなのですが、タンニン鞣し特有のパリッとした感触があり、これは履き込んでいくとイイ雰囲気が出そうな革です。

裏側もこんなにキレイ。

そしてなんとこの革は56デシという、非常に小さな革なのです。
ちなみに、私たちシューリパブリックで靴を作る時には、1足当たりだいたい35デシで計算しています。
なので、この革では2足作ることはできません。
贅沢に良いところだけを使って1足作る感じになります。

革に厚さは1.2㎜。
⑥バッファローカーフシュリンク DBR

この革は、先日ひと足先にインスタに載せさせていただいたもので、これまでにご紹介したものとは若干毛色が異なります。

天然のシボを生かしたシュリンクの革で、少々柔らかめの革です。
決してソフトレザーのような柔らかさではなく、男性用の靴としても十分なポテンシャルを持つ革とご理解ください。

厚さはやや厚めで2.0㎜強。
この革は、残りがさらに少なめなので、作るのはパーツ点数の少ないシューズに限らせていただきます。
今回ご紹介している革は、女性の方にもお勧めのものです。
では、企画の詳細をご案内させていただきます。
・お選びいただける革は上記のもので、各革1足ずつ先着とさせていただきます
・お選びいただけるデザインは、大きさに余裕がある革に関してはデザインの制約はありませんが、革の大きさの関係で製作が難しい革に関してはシューズに限定させていただきます。
・製法はハンドソーンウェルテッド
・キャップをつけるなどのデザインは基本的にOKですが、革の大きさの関係で難しい場合もございます
・フルブローグ、セミブローグなどは、革の大きさの関係で可能であればOK(オプション費用がかかります)
・初めてご注文いただく場合は、別途ラスト製作費用(29,800円、税込み)がかかります
・今回の企画商品の価格は110,000円(税込み)とさせていただきます
・この企画の受け付けは11月16日(日)までで、11月中に打ち合わせにお越しください
・ご不明な点がございましたら、メールにてお問い合わせください
以上の通りになります。
普段はあまりカーフの革は出さないので、カーフで繊細な靴を作ってみたいという方はぜひこの機会にご注文ください。
★★★お知らせ★★★
★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。
★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
★地元のコミュニティバスのご案内をアクセスのページに追加しました。
★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

