コンビネーション

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靴の世界では、2種類以上の革でアッパーを構成する靴をコンビと呼んでいます。

コンビの靴という呼び方を皆さんも聞いたことがあるかと思います。

今日はあるお客様からご注文いただいたコンビの靴のアッパーを作っていたのですが、私がイメージしていた以上にとっても格好良かったので、ぜひこれを皆さんに見ていただこうと思いましてこうして書いています。

その靴のアッパーがこちら。

コンビ

この靴のデザインはサドルシューズで、革はグレーの方がKUDUのスモーキーグレー、ベージュの方が同じくKUDUのサンドベージュです。

グレーとベージュの組み合わせというとなんとなくあまり相性が良くないようなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、このコンビはとっても相性がよくお互いの雰囲気を助長しあっていると言って良いでしょう。

これを考えたお客様のSさん、さすがです。

サドルシューズと言えばコンビの靴というイメージが強く、ベーシックな仕様としては白と黒、ベージュとこげ茶などがあげられるものの、どんな色でコンビにするかはお客様のセンスや遊び心次第と言えます。

もしくは、ここであえて同じ色だけど素材違いというコンビもこれまた楽しい靴になります。

コンビの靴に適しているデザインは、このサドルシューズのほかにもいくつかあります。

コンビ

こちらは最近作ったモンキーシューズですが、これも#A#B#A#Bというパターンでコンビにしやすいデザインですし、

コンビ

こちらはセミブローグというデザインですが、これもモンキーシューズ同様に#A#B#A#Bというパターンでコンビにしやすいですね。

デザインのほかに、どんな革でコンビニするかというのを考えるのもとっても楽しいもので、いくつが例を挙げてみると、

コンビ

グレーは先日ご紹介したFIRENZE LUXで、黒っぽい方はCRETAというエイの革の雰囲気を型押しで再現したものです。

色は同じ系統ですが、素材感が全く異なるもので、コントラストをはっきりと出すようなコンビになります。

コンビ

こちらは、グレーは同じくFIRENZE LUXで、黒はTempesti社のMAINEという革の黒です。

グレーのFIRENZE LUXはツヤがあるのに対し、同じスムースでもMAINEはツヤを抑えた仕上がりの革で、これもなかなかオモシロイコンビになっています。

コンビ

こちらは、グレーはやはりFIRENZE LUXで、黒はカフーという革の型押しバージョンです。

一口にコンビと言っても合わせる色や革の質感で全く違う性格の靴になります。

基本的にどんなデザインでもコンビニしていけないものはなく、ほんのひとつのパーツだけ差し色として違う色を合わせるのも格好良いと思います。

ぜひあなたのイメージで、格好良いコンビの靴を作ってみましょう。

おもしろい提案を待っています。


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