靴の隙はコバに出る

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先日、お客様からオールソール+ウェルト交換でお預かりした靴です。

コバ

作業が途中まで進んでいて、片足はもうすでにウェルトを取り外してあります。

コバ

こんな状態です。

今回は、決してお客様を責めているわけではなく、ちょうど説明するのに良い例でしたので使わせていただきました。

じつは、ウェルトを含めたコバのことなのですが、完全にインクが剥がれてしまっています。

コバ

つま先は、完全にインクが剝げていて、

コバ

カカトの積み上げも元々はこげ茶のインクが塗ってあったのですが完全になくなっています。

コバ

サイドもけっこう革の地が出てしまっています。

コバのインクの大切さに関しては、お客様には靴をお預かりしたときにお伝えしなかったので、完成してお渡しする際に詳しくお伝えする予定です。

みなさんも、ぜひこの機会に知っておいていただきたいので、なるべく詳しくお伝えします。

だいたいコバインクというものを言われなければ知らないですよね。

アッパーのお手入れは、なんとなく靴クリームを塗る程度のことはご存知でも、コバは何を塗ったら良いのか、そもそも塗るべきなのか。

結論から言えば、コバには専用のコバインクを塗ってください。

コバインクが塗ってある状態がコチラ。

コバ

では、なぜコバインクを塗らなくてはいけないのかということですが、見た目以外に実用的な理由があります。

ウェルトは素材的にヌメ革を使っているので、耐候性が非常に弱く、地が露出している状態では炭化してコチコチになってボロボロになってしまうリスクがあります。

上面にはインクが塗ってあって、これは履いていて簡単に剥げるものではないのですが、コバ面はどこかにぶつけたりするとどうしても剥がれてしまいますので、ウェルトを劣化させないために時々コバインクを塗ってください。

そして、コバインクはどんなものなのかということですが、アッパーに塗るクリームとは成分が異なり、私たちが使っているような業務用のものはロウと樹脂成分が含まれていて、しっかりとコバを保護するようにできています。

業務用のものはなかなか入手しにくいかもしれませんが、市販では個人向けのコバインクもありますしコバクレヨンというものもありますので、使いやすいものを選んでみてください。

ちなみに、私たちシューリパブリックではカカトのトップピース交換の際には必ず全面にコバインクを塗るようにしていますので、カカト修理のときはそれでOKですね。

よくオシャレは足元からという言葉を聞きますが、それは人は足元を無意識にチェックしていたり、手抜きが出てしまうのが靴だったりすることで、そのような言葉があるそうです。

その中でもコバは足元の元で、靴にこだわっていてもアッパーをキレイにしていてもコバが汚かったりインクが剥げていては、隙を露呈してしまうことになります。

ぜひ、靴のお手入れをするときにはコバのインクまでしっかりとやっていただくことをお勧めします。

この靴のコバは、私がしっかりと仕上げてお客様にお返しさせていただきます。

 

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