先日のレザーフェアで見つけたなかなか興味深い革です。
これまでは栃木レザーさんの製品というとインソール用の革のみでしたが、今回初めてアッパー用の革を使うことになりました。
先日もちょこっとご案内しましたが、Verche(ヴァーチェ)という革です。

こちらの色表記は、濃チョコとなります。
このVercheという革は、これまで私たちシューリパブリックで扱ってきたアノネイのボカルーやRussoのKing MPとは明らかに方向性が違っていて、アノネイのボカルーやRussoのKing MPに関してはオックスフォードなどのフォーマルな靴を正統的に作るのに適しているのに対し、このVercheはギブソンブーツやチャッカブーツのプレーントゥのモデルを作って、明らかに上品なんだけれどわかる人にだけわかる個性みたいなものが見え隠れするような革です。
クルマに例えると、ミニのクラブマンだったりルノーのアルカナだったりと、わかる人にはわかるオモシロさがどこかに潜んでいるような感じです。
ミニやアルカナに乗ってちょっと高級なホテルに行って、パリッとスーツを着こなしてクルマを降りるのって、正統派のメルセデスやBMWから降りるのとちょっと違いますよね。
腕時計でも、ちょっと個性的なオモシロイモデルのような、そんなイメージです。
では、そんなオモシロさがこのVercheのどこにあるのかというと、まずパッと見ると何の変哲もないスムースの革に見えて、じつはこの革はピットでなめしたタンニン鞣しの革にオイルワックスがたっぷりと染み込ませてあり、見た目よりもはるかにしなやかで靴になった時に独特の履き心地を実感できそうです。

また、プルアップといって革を引っ張った時に色が少し明るく変化する仕様になっているのに、さらっとしていてオイルでベタベタしないとっても上品な仕上げになっていて、革そのものに懐の深さも感じられます。
一般的にプルアップというとオイルでベタベタするものが多いので、このような仕上げのものはなかなか珍しいのです。

オイルワックスがたくさん染み込ませてあるということは、タンニン鞣しでもゴワゴワ感がなくキレイなシワが入るわけで、履き込んでいくにしたがってほかの革では味わえない独特の雰囲気と優しい履き心地を感じられそうです。
ただ、私が文字を並べて特徴を説明しても、私が展示会で実感したこの革の素晴らしさは10%も伝わりません。
これはぜひ実物を見ていただいて、実際に触っていただかないと伝わらないはず。
なので、工房にお越しいただいた際にはぜひこの実物をご覧ください。
ちなみに、私がこの革で何か靴を作るとしたら、お薦めなのは先ほどもお伝えした通りチャッカブーツとギブソンブーツです。


このVercheで作ったプレーントゥのデザインの靴を履き込んでいくと、イイ雰囲気が出てきそうです。
今回は、ご案内した濃チョコのほかに黒が入荷しています。
どちらも色よりも質感が前面に出ているステキな革です。
このご案内が響いた方に、ぜひこの革で靴を作って履いていただきたいと思っています。
★★★お知らせ★★★
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