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雨に濡れたら

カテゴリー: Message:伝えたいこと

昨日の夕方から、埼玉県北部では雨が降ったりやんだりしていました。 革靴を履く人にすれば、雨はあまり歓迎できない天気ですよね。 ちょっとくらい濡れる分には、しっかりと靴を拭いてあげればよいのですが、結構ガッツリと濡れてしまったらどうしたら良いのか迷ってしまうかもしれません。 これまで、靴が雨に濡れた時の対処法に関して書いたことがありますが、今日は靴が雨に濡れたらどうなってしまうのかということを中心に書いてみたいと思います。 それを知れば、自ずと靴が濡れた時にどうすればよいかも見えてきます。 まず、一般的に革靴のアッパーに使われているのが、クロムなめしの革です。 私たちシューリパブリックでも、ほとんどがクロムなめしです。 参考までに、私たちが扱っている中でクロムなめしではない革と言うと、代表的なものがELBAMATTやVacchetta800などです。 そのクロムなめしの革が濡れるとどうなってしまうかと言うと、やや硬くなるもののさほど大きな影響はありません。 黒い革の場合は、乾くと何か白いものがこびりついていることもありますが、物性的に特別大きな変化はないと言って良いでしょう。 ただ、硬くなった革を放っておくとダメージにつながることもありますので、デリケートクリームなどでしっかりと栄養補給をしてあげることをお勧めします。 また、明るい色の革の場合で表面が素上げの場合、水が染み込んで輪ジミができたり、もしくは濡れたところと濡れてないところの境界線ができてしまうことがありますので、 これは見た目の問題なのですが、完全に乾く前に全体を汚れ落とし液などで濡らしてあげるなど、 敢えて境界線を目立たせないような対策が必要になります。 そして、いずれの場合もしっかりと乾かしてあげることが大切です。 では、クロムなめしではなくタンニンなめしの革の場合ですが、クロムなめしの革とはちょっと方法が異なります。 タンニンなめしでも、オイルを含んでいるELBAMATTなどのような革と、そうではなく完全にヌメ革のようなものがありまして、 私の経験値からするとヌメ革の場合は、どちらも濡れるとなめした成分が多少抜けるような感じがありまして、結果的に革が乾くと硬くなってしまいます。 それも、けっこう豪快にコチコチに。 これを繰り返していると革の劣化で大変なことになってしまうかもしれませんので、オイルを含んでいる革には適量のミンクオイルを、ヌメ革にはデリケートクリームなどの栄養補給をしてあげるのが良さそうです。 そう考えると、デリケートクリームって結構万能ですね。 それから、インソールに関してですが、私たちシーリパブリックの靴のインソールは、ヌメ革を使っています。 雨に濡れた時と同様に、丸1日履くと靴の中が湿気でいっぱいになります。 その場合、結構しっかりと乾かしてあげる必要があります。 しっかりと乾かさないで履いてしまうと、インソールが黒ずんで表面が硬くなり、次第に亀裂が入って割れてしまう可能性が出てきます。 これは一大事なので、そうならないように必ずインソールがしっかりと乾燥するまで休ませてあげてください。 休ませる環境も湿気の多いところに置いていては乾きません。 玄関のコンクリートの上ではなく、ちょっと高いところに置いていただけると良いでしょう。 いろいろと面倒くさそうなことを書いてしまいましたが、履いたらこの場所に2~3日以上置いて休ませるという場所を決めておけばOKです。 アッパーのメンテナンスも、濡れたらしっかりと拭いてあげるというのが基本です。 基本は道具なので、あまり神経質になる必要はありません。 靴と上手に付き合っていただけると良いと思います。 ★★★お知らせ★★★ 【お知らせ 1 】 3月1日(日)に、神戸のSUNさんにお伺いする予定です。 SUN仕様のサイドゴアブーツのオーダー受付が始まりましたが、ご自分のサイズがわからないという方のために足の計測をさせていただきます。 併せて、ハンドソーンウェルテッドのオーダーメイド靴のご注文も承ります。 【お知らせ 2 】 3月6日(金)と7日(土)に、長野市のIVY PRODUCTSさんにお伺いする予定です。 イベントの詳細に関しましては、IVY PRODUCTSの店主さんと詰めているところですが、 また今回も金曜日の夜に開催を予定しておりましたトークセッションですが、コロナウィルスの影響でライブ配信のみにする方向で調整をしております。 通常の営業時間内は、予定通りに足の計測やオーダーメイド靴のご注文の受付などを致しますので、お越しいただける方はぜひ足を運んでください。 詳細が決まり次第、また改めてお知らせいたします。 【お知らせ 3 】 旅行用チャッカブーツ「旅チャッカ(仮)」のご注文を受け付けております。 今年の革は、黒のスムース革です。 価格は、税別で74,000円。 数日間の旅行や出張の際に続けて履くことができます。 今年の製作予定数は10足、ご注文は2月末日までとさせていただきます。 お早めにご注文ください。 詳細は、1月14日のブログをご覧ください。 本日の時点で、ご注文いただける足数があと3足となっております。 【お知らせ 4 】 2月から、お客様が履きこんで格好良く成長したシューリパブリックの靴をインスタにアップしていただけるようにハッシュタグを作ってみました。 履きこんだ靴を見てみたいというご要望が多く、ぜひシューリパブリックの靴・ブーツを履いていらっしゃるお客様にご協力をお願いいたします。 詳細は、1月31日のブログをご覧ください。 インスタをやっていないというお客様におかれましては、私たちシューリパブリックへメールに添付して写真をお送りいただければ、私が代わりにアップさせていただきます。 ハッシュタグは #shoerepublicjpn です。 ぜひ皆さまの元に嫁いだシューリパブリックを見せてください。 【お知らせ 5 】 シューリパブリックでは、日常仕様のオーダーメイド靴をお作りしています。 イベントなどの予定は、ホームページトップの下の方のスケジュールをご覧ください。 私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。      

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