靴が雨でずぶ濡れになってしまった時には

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今年の梅雨は、突然の雨に降られてしまった方も多いのではないでしょうか。

先日、私どものお客様で愛知県にお住いのNさんからも下記のようなご質問をいただきましたので、早速「教えて!職人さん」のQ&Aとして取り上げさせていただきます。

Q
靴が酷い雨でずぶ濡れになってしまったのですが、どうしたら良いでしょうか。
A
靴がずぶ濡れになってしまった時の対処の方法をご案内します。まず、靴のアッパーがどれくらい濡れている状態なのかで対処の方法が変わってきます。

【1】とっても濡れていて、例えると絞れるくらいに濡れている場合

このケースではとにかく水分を取り除いてあげる必要があるので、まず新聞紙やキッチンペーパー、もしくはウエスなどでアッパーの水分をしっかりと拭き取ります。

靴の中も濡れているでしょうから、新聞紙などを詰めて水分を吸い取ります。

もう拭き取れないくらいまで水分を拭き取ったら、風通しの良い日陰に靴を置いて、とにかく乾かします。

型崩れの心配もあるかもしれませんが、このタイミングでシューツリーなどをいてると湿気が十分に抜けなかったり、内部にカビが生える危険性もあるので、とにかくまずは十分すぎるくらい乾かします。

最低でも、1週間くらい乾かした方が良いでしょう。

ドライヤーなどで強制的に乾かすのはNGです。

レザーソールの靴は、ソールにカビが生えることもあるので、時々確認しましょう。

靴が乾いたら、次の工程に進みます。

【2】靴の表面が濡れていて、インソールも濡れてしまった時は、まずアッパーをウエスなどでしっかりと拭き、上記の1.と同様に1週間くらい風通しの良い日陰に靴を置いてとにかく乾かします。

乾いたら、次の工程に進みます。

【3】アッパーの表面が濡れた程度の場合は、ウエスなどで水分を吹き、次の工程に進みます。

次の工程は、濡れてダメージを負ったアッパーのメンテナンスです。

型崩れをしていることも考えられるので、シューツリーを靴に入れます。

靴の内部に湿気が残っている時にシューツリーを入れてしまうと、湿気が逃げられずに靴の内部に染み込んでしまうので、必ずちゃんと乾かしてから作業をおこないましょう。

乾いたかどうか判断がつかない場合は、手を入れてみると湿っているかどうかわかることもあります。

次に、普段からしっかりとメンテナンスをしていて、靴クリームなどを塗っている靴は、レザーローション(汚れ落とし)などで一度クリームをキレイに落とし、普通に乾かします。

その後、デリケートクリームなどをさっと塗って拭きあげます。

デリケート

デリケートクリームは、一度濡れて乾燥して硬くなった革に栄養を補給してあげる効果があるので、ぜひ使ってください。

ただ、デリケートクリームはそのほとんどが水分であり、たくさん革に染み込ませてしまうと革が柔らかくなってしまうため、たくさん塗り込めばよいというものではなく、さっと塗ってさっと拭き取るという使い方をおすすめします。

このあとは、いつものメンテナンスと同じで、靴クリームを塗って磨いて、数日間シューツリーを入れておけば完成です。

さて、ここでひとつ注意してほしいポイントなのですが、黒い革なら特にシミなどは目立ちませんが、茶系の革や明るい色の革の場合、濡れたところがシミになってしまうことがあります。

キレイに全体的に塗れてそれがキレイに乾けばよいのですが、ワックスなどを塗っていた関係でまだらになってしまうこともあります。

そんなときは、なるべく自分で解決しようとせずに、修理屋さんなどその道の専門家に相談することをお勧めします。

靴づくりに携わる人たちの間では、革は触れば触るほど汚くなると言われるほどで、補修をしようとして何かを塗るとどんどん濃くなってしまって取り返しのつかないことになりかねません。

これはぜひ覚えておいてください。

みなさんの大切な靴が、いつも良い状態であることを願っています。

ギリーシューズ

 

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