Uチップブーツを納品しました

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今日のお客様は、群馬県にお住いのSSさんです。

ご注文いただいた靴が完成いたしましたので、フィッティング確認と靴のお渡しのためにお越しいただきました。

今回完成したのは、赤みが強めのワイン色の革で作ったUチップブーツです。

ちなみに、イギリスのノーサンプトンではUチップと言わず、「apron(エイプロン)」と言います。

まぁ呼び名は何でもよいんですけど、日本ではUチップが一般的なので今日はUチップで行きます。

早速履いていただきました。

Uチップブーツ

まず、完成したこのUチップブーツをご覧になってSSさんは・・・、

「これは今までの靴のどれとも違って、とっても良いですねぇ。」

と、大変気に入ってくださったようでした。

今回使った革は、Tempesti社のMAINE(メイン)というタンニン鞣し+パリッとした仕上がりが特徴で、革の雰囲気も相まってなかなかイイ感じに仕上がったようです。

じつは私はあまりUチップの靴は作らないようにしていて、その理由がいブリティッシュのラストはその形状の関係でUのラインがキレイに乗らないためで、言葉で説明するとなかなか伝わりにくいのですが実際にラストにUのラインを描いてみていただくと一目瞭然なのです。

それを解決するためには、ハネの付け根のタブの位置を外にずらす必要があって、パターンナーとしては構造的にあまりやりたくないことなのです。

ただ、今回のSSさんの靴の場合はその調整が最小限で収まりそうだったことと、普段なかなかやらないことをこうしてやらせていただけるのは大変ありがたいことなので、今回はお受けさせていただきました。

結果、こんなに喜んでいただけたのは大変うれしい限りです。

Uチップブーツ

今回のこのUチップブーツは、SSさんのご希望でいくつかおもしろい仕様があります。

まずご覧になってすぐわかるUチップの黄色いスティッチ。

Uチップブーツ

そして、カカト上部あるプルタブ、さらにこのブーツの筒は4インチ仕様という、レア度てんこ盛りの仕様なのです。

こんなブーツも、なかなかオモシロいですよね。

参考までに、Uチップは基本的に私たちシューリパブリックのラストにキレイに乗らないのであまりお勧めしません。

今回は特別です。

Uチップブーツ

Uチップブーツ

靴の仕様

デザイン:Uチップブーツ

レザー:  ショルダー

ソール: ダイナイトソール

ラスト: マイサイズラスト(SRC+お客様の足に合わせた調整)

製法: ハンドソーンウェルテッド

今回使用した革の在庫の有無:有


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