今日、10月納品予定の靴たちが完成しまして、完成した靴たちを取りにいらっしゃるお客様をお待ちしています。
ところで、今回はなかなかバリエーションにとんだラインナップでしたが、黒いスムースの革で作った靴が2足ありまして、それらは全く違う雰囲気の革だったのでご紹介したいと思います。
向かって右がピットでなめしたというキップ(商品名はピットキップ)に対して、左はインポートのカーフです。
こうしてパッと見た感じだけでもかなり雰囲気が違うのがわかります。
ピットキップは革そのものが比較的硬めでパリッとしていて、それがゆえにキップでもラスティングで強く引かれたつま先でも毛穴が開ていません。
言ってみればどこも同じような革の雰囲気を保っています。
また、軽く仕上げをしているのですが深いツヤを保っていて、革の特徴をしっかりと出しているように思います。
対するこちらの革は、カーフで厚さが1.2㎜というやや薄めのものですが、薄くても生地がしっかりしていて頼りない感じはありません。
また、革の特徴であるうっすらと残るシボがこれまた良い雰囲気を出していて、味があるというか面白みがあるというか、個性がはっきりとしている革です。
革を作る際には、どんな雰囲気の革にするかの違いで表面をわずかに擦ったりするものもあったり、逆に革そのものをなるべく残すような仕上げのものもあったりします。
もしくは、革の表面の小さなシボは毛穴だと思っていたら、じつはケシボと言ってそういう型を押して毛穴のように見せる仕上げもあるそうで、なかなか革の世界は深くてちょっとくらいの知識では全然太刀打ちできません。
ともあれ、黒い革でスムースでという具合に同じカテゴリーに属する革でも、実際に見てみると黒の色味だとか革の張りだとか仕上げの加工などといったところで、実は全く違ったりします。
興味を持てば持つほど好みが細分化されていきますので、もし機会があったら自分が好きなのはどういう種類の革なのかちょっと調べてみても良いかもしれませんね。
私どもの工房にお越しいただいた時でしたら、いろいろと革をご覧になっていただいて、ご説明をさせていただきます。
★★★お知らせ★★★
★「SR的リミテッドプラン(最高の靴を作るプラン)」受付中です。詳細はこちらをご覧ください。
★オーダーメイド靴をご注文の際には、事前にご予約をいただいたうえでお越しいただいております。
★私たちの工房のスケジュールはこちらをご参照下さい。
★打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
★地元のコミュニティバスのご案内をアクセスのページに追加しました。
★ご検討中の方は、見学も大歓迎です。