私事ですが、私はイギリスで靴の学校に通っていたころによく地元の靴屋を訪れて、オモシロい靴を探し歩いてていました。
オモシロいと言っても変てこりんな靴ではなく、言い換えれば興味深い靴です。
というのも、私がいたイギリスのノーサンプトンには日本では全く知られていない小さな靴メーカーがたくさんあって、そんなメーカーが作った靴が地元の靴屋で普通に販売されていたのです。
ジョンロブとかエドワードグリーンの靴なんて、普通に街の中を歩いていたら売っているところを見ることなんてありませんでしたし、まれにちょっと高級な靴を売っていそうな靴屋でさえもチャーチくらい(当時£450ほど)で、いくらノーサンプトンだからと言ってみんながそんな高価な靴を履いているわけではありません。
そんな中で、普通の人が普通に買えるようなグッドイヤーウェルテッドの靴もあって、いわゆる街の靴屋とかあとは靴の町なので各メーカーのアウトレット商品を集めたお店などに行くと、安いもので£30くらいから買うことができました。
私は当時学生で、収入はなく、お金はそれまで日本で働いてためたお金だけだったのでそんなに裕福な生活ができる訳もなく、でも将来きっと役に立つはずなのでそんなアウトレットのお店で何足かのグッドイヤーウェルテッドの靴を頑張って買ったものでした。
今思い出すと、好きなデザインや好きな雰囲気の靴という理由で買った靴たちは、半分がスウェードのもので、今見てもとっても格好良いです。
カジュアルな服に合わせて履くとこれがまた格好良いですし、かしこまった雰囲気になりすぎなくてとっても使いやすい。
今は黒いスムースや型押しの靴ばかりですが、改めて考えるとスウェードの靴も数足は欲しいですね。
なんか聞くところによると、最近は起毛素材、いわゆるスウェードやヌバックの人気が高まってきているのだとか。
なので、今日はサンドベージュのスウェードをご紹介したいと思います。
まずはご覧ください。

サンドベージュのスウェードは、改めてこうして見てみてもとってもキレイで、この革を使ってこんなデザインの靴を作りたいというイメージが湧きやすいと思います。

この革は、チャールズFステッドのスーパーバックなどに比べると革の厚さが厚くて雰囲気がややワイルドな感じがあります。

ワイルドに感じるのは、毛足が少し長いから?
もしかしたら革の厚さが厚いせいかもしれません。

革の厚さは1.9㎜ほどで、スウェードの中では比較的厚い方になります。
以前にも何度か書きましたが、スウェードは革の2層目を使って作っているので、そもそもの生地のクオリティが良いものでないと繊維が荒れてボソボソになってしまってスウェードなんて作れませんし、何とか作れたとしても薄いものしか作れません。
なので、こうして2㎜近い厚さのもの作れるというのは生地がそれなりに良いということです。
上の写真で、革の裏側もちゃんとキレイですし。
ちょうどこの革を使った靴のご注文をいただいていて、今日ラスティングをしたばかりなのでご覧ください。

ウェルトもソールもまだですが、なんとなく靴のイメージはできるかもしれませんね。
こちらは、Iさんのセミブローグのブーツです。
こんな感じで、穴飾りのある靴を作っても格好良いですし、反対にプレーントゥのチャッカブーツやギブソンシューズなんかも格好良いです。
じつは私もかつてこんな革で作った靴を履いていまして、先ほど書いたノーサンプトンのアウトレットショップで買ったものですが、それは5穴のギブソンシューズで、ストレートキャップが付いているというデザインです。
履き込んでいくうちに少しずつ汚れてきて、その汚れがまた格好良いのです。
この革でいろいろなデザインの靴が作れそうですね。
この革は、あと少しだけあります。
青春の記念に残る1足を作ってみませんか?
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