靴のご注文をいただいて、そのお客様が初めて私たちシューリパブリックで靴を作られる場合や、もしくは新たにラストをご注文いただいた場合には、そのお客様の足に合わせてラストを調整します。
この作業を調整というのが正しいのかイマイチ何とも言えませんが、基本的にはそのお客様専用のラストを作ったうえでの調整なので、遠慮なく削るべきところはがっつり削りますし、肉付けをするところにはしっかりと肉付けをします。
ちなみに、私たちのシステムとしては、お客様の足を計測し、靴のつま先の形をいくつかの中から選んでいただいたら、木型屋さんにラストを発注します。
私たちのラストはインチ表示なので、足長が日本の靴のように5㎜ピッチではなく4.233㎜ピッチになり、足長に関してはほんのわずかですがより細かく合わせることができます。
また、即位に関しては6㎜ピッチになっています。
ですので、まずはカカトの大きさや足の形状なども踏まえて、足長と足囲からおおよそ近そうなサイズで発注します。
そして、ラストの調整のスタートです。

こちらは先日ご注文いただいたあるお客様の計測データとラストです。
足長と足囲とそのほか諸々もデータより、size6の2Eというラストを使うことにしました。
こうして計測データと比べると、

けっこう形が違いますよね。
このお客様の足は、

親指の付け根側が出ていて、

さらに小指の少し後ろの足刀部分が出ています。
念のために、どのように調整をしていくかというと、そのお客様の足の状態(柔らかいのか硬いのか、骨ばっているのか筋肉質なのかなど)によって計測した数値や輪郭に対してどのように仕上げるかが変わってくるのですが、このお客様の場合はおおよそ輪郭通りで、数値はとりあえず(わかりやすいように)計測した数値で仕上げます。

小指側の足刀部分に革で肉付けをしました。

数値的には、このままだと大きすぎるので削ります。
今が約237㎜で、

目指すのが228㎜です。
9㎜ほど削るわけですが、これもとりあえずザックリと削ってみます。

ザックリ削る時は、グラインダーの粗いサンドペーパーの方で削ります。

ザックリなのでまだ削ったところは凸凹ですが、数値的には近いところまで行きました。

つづいて木ヤスリを使って手作業で削ったところ。
親指側の部分にも肉付けをしました。

メジャーで計測したときの写真を撮り忘れましたが、ちゃんと狙った数値になっています。
この時点で、おおよそのラストの調整が完了なのですが、実際にはこのあとももう少し細かい調整をします。
革を貼ったところにまだ段差があったり、削ったあとが若干凸凹しているので、その辺りももう少しキレイに仕上げて完成となります。
ラストの調整の大変なところは根気が必要なところ。
黙々と削ってチェックして、その繰り返しになります。
計測データからこの数値で行くと決める作業は勘と経験を必要としますが、調整は無心になってやっていれば必ずゴールがあるので、必要なのは根気の強さと器用さなのかもしれません。
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