これまでは、革に関してごご紹介する際には「革入荷情報」という項目しかなかったので新たに入荷したものではなくてもこのカテゴリーでご紹介していましたが、私が選んだ革をしっかりと丁寧にご紹介したいと思いまして、今回新たに新しいカテゴリー「在庫革インフォメーション」を作りました。
今回は、その初回になります。
今回ご紹介するのは、キップゲパルトという国産の革です。

山陽という姫路にあるタンナーさんの製品で、いわゆる一般的な国産の革とはちょっと毛色の違う、なかなか個性的で信頼できる革です。
まず、最大の特徴としてこの革は防水処理を施してあるオーバーウェイトキップです。
オーバーウェイトキップとは、キップよりも一回り大きいサイズの革で、だいたいキップで150デシくらいまで、オーバーウェイトはそれよりもほんの少し大きく、写真の革は156デシほどです。

革のキメはかなり細かく、ビジネスシューズに適しています。

そして、革の特徴に関して私が気にしているシワの入り方ですが、これも大変細かいキレイなシワが入るタイプの革で、なかなか優秀です。

革の断面はこんな感じ。
そして、生地の良し悪しを判断するもうひとつの情報として裏側をご覧ください。

これもなかなか優秀です。
革の裏側は何を意味しているかと言いますと、そもそも原皮は非常に厚いもので、その表面に近い良い部分をスライスしてなめして革にするわけですが、原皮の繊維がそろっていないいわゆるクオリティの低いものは繊維が粗くボソボソになっています。
そして、原皮は深層に行けばいくほど繊維が粗くなります。
となると、そもそも原皮の厚さが薄いものの場合、深層に行かなくても繊維が粗くなっていることが多く、それは表面は加工でキレイになっても裏側はボソボソのままなのです。
つまり、裏側がボソボソの革はそれ自体が繊維が粗い可能性があるため、革の裏側を見ればその革の繊維の詰まり具合がわかるということになります。
ただ、中にはソフトレザーのような例外もありますので、そのあたりの理解も必要になります。

ちなみに、革の厚さは1.5㎜ほど。
ビジネスシューズを作るには、1.4~1.5㎜ほどがパリッと仕上がって理想と言われています。
もちろんもう少し厚い革でも、手間をかけてキレイに仕上げることでパリッと上がりますし、シワの入り方がきれいな革であれば十分なものを作りことができます。
こちらの革は黒のみの入荷になります。
参考までに、靴の業界では黒い革が最も貴重とされています。
というのも、黒と茶を比較した場合、黒い革は本当に良い生地でないと作れないのに対し、茶はそれよりも少し落ちる生地でも作ることができると言われます。
黒はごまかせないらしいのです。
そんなこともあって、貴重な黒の在庫としてこのキップゲパルトが入荷しています。
また、私たちシューリパブリックでは、革に関して常に在庫しているレギュラー商品、そこまで在庫は多くないけれどとりあえずしばらくは在庫が続きそうな準レギュラー商品、そして少量の入荷で数足分しかないスポット商品とありまして、
このキップゲパルトは「レギュラー商品」となります。
防水処理が施されていて、ビジネス仕様の靴に使えて、生地のクオリティが高いという、大変お薦めの商品です。
この革で靴を作るのであれば、お仕事用にオックスフォードやギブソンシューズ、もしくは敢えてキレイ目なフルブローグブーツ、チャッカブーツなどが良いかもしれませんね。
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