Making|ハンドソーンウェルテッドの靴ができるまで

■1■ パターンを作る

・テープを巻く
・スタンダードフォームを作る
・パターンを作る

  • making_pattern01
    パターンを作るために、ラストにテープを巻きます。このときに使うテープは、18ミリ幅のデザインテープと呼ばれるものです。

 

■2■ クリッキング

・革を裁断する

  • clicking12
    革を裁断することをクリッキングといい、私は焼きの入った黒刃のカッターを使います。

 

■3■ スカイヴィング

・必要に応じて、革の端を漉く

  • skiving17
    革を漉くことをスカイヴィングといいます。

 

■4■ クロージング

・ミシンを使ってパーツを縫う

  • closing20
    ミシンをかけてアッパーを縫い上げます。靴のアッパーを縫うミシンは、家庭用ミシンではなく工業用のミシンを使います。また、立体的なものを縫うので、一般的な平台ではなく特殊なポストミシンを使います。

 

■5■ インソール打ちつけ

・インソールをラストに打ちつける

  • insole23
シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴は、厚さ6ミリ超のレザーインソールを使います。レザーインソールをラストの底面の形に裁断し、水に漬けて柔らかくします。その後、新聞紙などの上で表面がうっすらと乾くまで待ってから、ラストに打ちつけ、ラストの底面の形状を記憶させる。

 

■6■ インソール加工

・インソールにリブを加工する

  • insole24
    ウェルトを縫いつけるために、インソールの裏側にリブ加工を施します。リブ加工は、ウェルトナイフなどを使っておこないます。

 

■7■ トーパフとスティフナー

・トーパフとスティフナーをセットする

  • stiffener25.1
    トーパフは靴のつま先の芯のこと、そしてスティフナーはカカトの芯のことです。大量生産の靴では、ケミカル素材の芯を使うことが殆ですが、ハンドソーンウェルテッドの場合は革を加工して芯を作ります。ともに革の芯ですが、目的の違いで素材も微妙に違います。水に浸して柔らかくした後、表面が乾き始めた頃に使います。

 

■8■ ラスティング

  • lasting26.5
    ハンドソーンウェルテッドの場合は、ラスティングはこれらの工具を使い手作業でおこないます。

 

■9■ トリミング

  • trimming27
ラスティングが終わった状態では、つり込みしろの部分がデコボコだったり、リブが隠れてしまって見えにくかったりするので、トリミングをします。トリミングでデコボコを落としたり、余分なつり込みしろを落としたりします。

 

■10■ 糸とブリストル作り

・ウェルティング用の糸と
ブリストルを用意する

  • bristle28
    ウェルトを縫いつける際の糸は、麻糸を使います。

 

■11■ ウェルティング

  • welting1
    ウェルティングは、ハンドソーンウェルテッドの靴を作る上での最大の見せ場のひとつです。

 

■12■ ボトムフィラーからソール貼り

・ボトムフィラーをセットする
・ソールを仮止めする
・だし縫いをする

  • bottom46
    グッドイヤーウェルテッドやハンドソーンウェルテッドの靴には、その構造上の理由からインソールとソールの間にボトムフィラーと呼ばれるコルクが入っています。シャンクを接着し。。。

 

■13■ ヒール加工

・積み上げとトップピースを取り付ける
・コバを整える

  • heel50
    カカトの部分は、積み上げとトップピースでできています。

 

■14■ フィニッシング

・最終仕上げから完成まで

  • finishing55
    形ができあがったら、ヒールをとめるためのクギを内側から打ち。。。