私個人的な話になりますが、今年の夏休みはちょっと早めの7月25日から9日間とらせていただきました。
9日間というと1か月の約3割ほどの日数になり、遠方に旅行に行く事もでき、大変充実したお休みを過ごす事ができました。
普段から毎週水曜日をお休みとしていて、さらに最近は月に1日お休みするように心がけていまして、ヘトヘトな状態で仕事をしないように心がけています。
いやいや、普通に仕事をしていてもヘトヘトになるということはありませんが、ついつい根を詰めて仕事をしてしまうと気持ち的に余裕がなくなってしまいそうで、それは良くないと思い多少の余裕をもって仕事に臨めるようにということで1日のお休みを増やしました。
そのお休みの日には、ゆっくりと何もしないで過ごしてみたり、家族と近所に買い物に行くなど、決して特別なことをするわけではありませんが、そういう普通に過ごすことが気持ちの余裕につながっているようです。
今回の夏休みも、仕事から離れている間には、仕事をしている時にはなかなか思いつかないようなことを思いついたりして、振り返ってみるとしっかりと休みをとることでちゃんと余裕ができていたようでした。
さてさて、お休みが必要なのは人間だけではなく靴もそうなのです。
こちらは先日修理でお預かりしたあるお客様の靴です。
お客様から、みなさまに注意喚起の意味も込めて事例として使っても構いませんと許可をいただきましたので、この機会にお伝えさせていただきます。
靴をとっても気に入ってくださって、たくさん履いてくださったとのことで、靴底がそろそろオールソール交換の状態になっていました。
ただ、パッと見た時にもしやと思って確認したところ、案の定で、
十分休ませないで履いてしまったこともあったとのこと。
その結果、ウェルトを縫っている糸が弱ってしまい、パッと見ただけではわかりにくいのですが一部糸が切れてしまっています。
糸が切れるメカニズムとしては、靴を休ませる時間が足りず、もしくは休ませている環境が良くなくて、休んでいる間に十分に湿気を放出する事ができず、靴の内部(特につま先の周辺)に湿気が溜まってしまい、その結果ウェルトを縫っている糸のワックスにダメージを与えて糸が切れてしまったということのようです。
ここで注意していただきたいのは、
① しっかりと休ませることとは、その方の足の汗の量にも影響されることであり、汗の多い方は通常よりも長めに休ませてあげる必要があります。
② たとえ汗の量が少なくとも、1度履いたら最低でも3日くらい休ませるようなローテーションがお勧めで、理想は週に1度履く程度です。
③ しっかりと休ませているか否かは、靴のインソールを見ていただければすぐに判断でき、インソールがライニングの色よりも濃くなっているようであれば休みが足りていません。
④ 時間的に十分に休ませていても、玄関のタイルの上など湿気の多いところに置きっぱなしだと靴から湿気が逃げないのであまり効果がなく、15㎝ほどでも高いところにおいていただくことで改善が見込めます。
ということになります。
ほとんどの方が、靴を大切に履こうとしてくださっているのに、結果的には誤った履き方をしてしまって靴を傷めてしまうということも結構ありますので、靴のメンテナンスの際にはアッパーだけではなくインソールの状態を確認してみてください。
また、ご自身で判断が難しい時には、靴の内部の写真を撮ってお送りいただければお返事をさせていただきます。
点検にお持ちいただくのも良いでしょう。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
昨日ご案内したラストワンプランの革は、なかなか皆さん気になっているようで、お問い合わせが多くなってります。
ご検討されている方は、お早めにお取り置きのご連絡をお願いいたします。
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