ELBAMATTの黒

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Tempesti社のELBAMATTは、タンニン鞣しの革ですが比較的オイルを多めに含み、さらにざっくりとした仕上がりでどちらかというとカジュアルテイストが強めという印象があります。

ELBAMATT

こちらのギブソンブーツはELBAMATTを使って製作したもので、この時点では特に仕上げはしていない(正しくは落ちてしまっている)状態です。

ELBAMATT

ですので、つま先はこんな感じでマットな仕上がりになっています。

靴の世界では、ビジネスシューズではスムースの革をピカピカに磨くというのが一般的で(世の中にはほとんど靴を磨いていない方もいらっしゃるかもしれませんが・・・)、上の写真のような雰囲気の靴はどちらかというとカジュアルっぽく見えるものです。

ですが、このELBAMATTは生地そのものはなかなかキレイで、仕上げ次第ではビジネスシューズとして十分に使うことができます。

それはどうしたら良いかというと、最も簡単な方法としてこちらを使います。

ELBAMATT

コロニルのあの有名な1909というクリーム。

これをつま先に塗って軽く布で磨いてあげると・・・、

ELBAMATT

写真は向かって右側の足だけ磨いたものですが、こんなに雰囲気が変わります。

ELBAMATT

これはちょっとすごくないですか?

これはELBAMATTがすごいのか、それとも1909のクリームがすごいのかどっちなのだろうと考えてしまいますが、どっちもすごいのです。

そもそもの生地のキメが細かいからこそこうしてキレイな面でのツヤが出ているわけで、そう考えるとELBAMATTのポテンシャルも捨てたものではないのです。

ですが、もっとツヤを出したいのであれば、専用の鏡面磨きのセットなどがあるので、ご興味がある方はそちらを使ってみてください。

私個人的にはあまり靴はツヤを出し過ぎない程度に履きたいと思っている方なので、この程度でもう十分です。

そう考えると、やっぱりELBAMATTはきちんとした時にも履けますし、普段にカジュアルにも履けるという、なかなか守備範囲の広い革ということですね。

ELBAMATTも年々クオリティが下がっているという話を聞くので、もしこの革を使って靴を作りたいという方は早めに作っておおいた方が良いかもしれません。

 

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