今日は午前中からずっとラスティングの作業をしていました。
ラスティングとは、いわゆるつり込みのことで、ミシンで縫いあがったアッパーにつま先やカカトの芯を入れて、ラストに乗せて靴の形にする作業です。
トーラスターという機械も存在するのですが、私は手作業でやった方が優しい履き心地に仕上がり、さらに個体差の大きい革をより良い状態に仕上げることができると思います。
そんなラスティングの際に使う工具をご案内します。

実際に今日使ったのがこれらの工具たちです(クギは工具ではありませんが・・・)。
左からいってみましょう。

こちらは、ラスティングピンサー。
ペンチみたいな形をしていますが、まぁまぁ遠からずですね。
ペンチのように引っ張る革を加えるのですが、支点力点作用点を生かしてテコの力で革をギューッと引っ張り、そのまま押さえてクギを打つ時のハンマーの役も果たします。

こちらは見た通りのハンマー。
一般的に、靴用のハンマーはクギを打つよりもアッパーを叩いて形をキレイに整えるために使うことが多いです。
時々革をハンマーで叩いたらキズになってしまうのではないかと言われますが、叩く面はキレイになっていてもちろんキズなどなく、キズにならないように叩くので問題ありません。
むしろ、合理的な作業であり合理的な工具なのです。

見てのとおりのクギです。
クギは、ラスティングをした時にアッパーを仮留めする時に使います。
このあとの工程でウェルトを縫い付けるのですが、その時にクギは抜いてしまいます。

小さいヘッドのハンマー。
これは、先ほどの仮留めのクギを内側に倒すために使います。
クギの長さは19㎜なのですが、完全に打ち込むのではなく4割くらいは残しておきます。
私の先輩の言葉を借りると、靴づくりでは革を3度引きます。
1度目はラスティング。
2度目は仮留めのクギを倒すとき。
そして3度目はラスティングのとき。
仮留めしたくぎを内側に倒すと、そのぶんだけさらに革を引っ張ることになり、そのままの状態で放置して革を落ち着かせることでよりキレイに成形されるのです。

ローラーです。
これは、先ほどのハンマーと同じ役割ですが、ラスティングをしたアッパーにこのローラーをゴロゴロすることで、アッパーの凸凹を平らにします。
特につま先の芯やカカトの芯の周りを平らにするのに効果があります。

これは皆さんご存知カッターナイフです。
カッターナイフは結構頻繁に使うのですが、ラスティングの時にはこのあとの工程でウェルトを縫い付ける際に、つり込んだアッパーの端が余り過ぎているとやりにくいので、適度な長さに切り落とします。
言葉で説明するのは、ちょっと難しい行程です。

これはクギ抜きです。
ラスティングの際には、仮留めをしたクギを一度抜いてもう少し引いてから再度クギを打つということもあり、そんな時に使います。
また、打ったクギが曲がってしまった時にもクギを抜いて打ち直すので使います。
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