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ハンドソーンウェルテッド

すでに何度か書いていることなのですが、ハンドソーンウェルテッドはグッドイヤーウェルテッドの元になった製法と言われているものの、 確かに構造は似ていますが、機能面で見たら全く違うと言っても過言ではないほど異なる製法です。 確かにインソールの裏側にあるリブにつり込んだアッパーとウェルトをまとめて縫い付けるということは同じなのですが、 そのリブの構造や縫い付け方の違い、そして履き込んだ時の靴の変化、さらには靴としての特徴は全く異なるのです。 こちらは、ハンドソーンウェルテッドの靴においてウェルティングまで終わったところの写真です。 なかなかこれくらいの中途半端な状態の写真を見る機会は少ないかもしれませんね。 ウェルトではなく、もう一方の糸が縫ってあるところがリブです。 リブの高さは、ハンドソーンウェルテッドの場合はだいたい2.5ミリ程度。 必要以上に高くする必要はありませんが、作り手の考え方によってリブの形状も変わってきます。 こうして見たときに、この上にソールを貼ってしまうとすると隙間ができてしまうため、その隙間を埋めるためにボトムフィラーとしてコルクを入れます。 コルクの厚さは、グッドイヤーウェルテッドの靴と比べるとかなり薄くなります。 その理由は、リブの高さです。 グッドイヤーウェルテッドのリブの高さは約6ミリ、その分隙間が大きくなるのでコルクの厚さが厚くなります。 ちなみに、グッドイヤーウェルテッドの靴は生産効率を考えて作られていますので、作業において必要なことはやりますが、効率をしっかりと考えられています。 グッドイヤーウェルテッドの靴のインソールの厚さがハンドソーンウェルテッドの約6ミリ(もしくはそれ以上)に比べて半分の3ミリというものが多く、 (ハンドソーンウェルテッドのインソールのサンプルです) 3ミリのインソール+厚いコルクのグッドイヤーウェルテッドに対して、 6ミリのインソール+薄いコルクのハンドソーンウェルテッドということになるので、 この時点で履き心地が違ってきます。 この構造的な違いによって履き心地が変わることのほかに、 主に機械でラスティングをするグッドイヤーウェルテッドに対して、 手作業でラスティングをするハンドソーンウェルテッドという関係があり、 この違いも大きく履き心地に影響を及ぼします。 これはどう違うのかと言いますと、 作業効率を考えて機械で少々きつめにラスティングをおこなうと、どうしても履いた時の当たりが硬くなってしまいます。 早く成形をおこなう場合は、ややきつめに引いてその後にヒートセッターという熱風の機械の中を通り、さらに冷やされて落ち着かせるのですが、 時間に余裕があるなら、適度な力加減で正しい方向に引いて、そのまま数週間くらいラストを入れておき、革が落ち着いたころにラストを抜くと、足当たりは柔らかくそれでいて型崩れをしないという靴が出来上がります。 こんなふうに書くと、あたかもグッドイヤーウェルテッドの靴は簡単に作られるような印象を受けてしまうかもしれませんが、 グッドイヤーウェルテッドは製法の中でもかなり手間のかか製法で、製法としては高級な靴のための製法とされています。 それ以上にハンドソーンウェルテッドは手間がたくさんかかる製法なのですが、 かかった手間以上に靴として優れていますので、 私たちはハンドソーンウェルテッドの靴をたくさんの方に履いていただいて、靴はこんなに履きやすいということを知っていただきたいと思っています。 グッドイヤーウェルテッドに関して、やはり大量生産では限界があって、たしかに効率が良いのは間違いありませんが、 そのことで犠牲にしていることもたくさんあることを知っておいてください。 だからと言って、ハンドソーンウェルテッドは作業効率を考えていないわけではなく、 あくまでも方向性の違いと考えていただけると良いと思います。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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好奇心

カテゴリー: Break Time:ブレイクタイム

馬門ストリート

今日は水曜日なので、私たちシューリパブリックの工房はお休みです。 このお休みを利用して、今週末の出張のためのちょっとした買い出しと、先日お越しいただいたWさんに教えていただいたお店に行ってきました。 そのお店は栃木県の佐野市にあり、場所的には佐野プレミアムアウトレットからさほど離れていないところです。 そこは馬門ストリートといいまして、レストランやカフェのほか雑貨などを販売するお店と、リフォームをする会社があります。 ちょっとした田舎の集落に、突然現れるこジャレタ一群は、ちょっとした違和感がありますが、 なかなかオモシロイところです。 雑貨のお店には、中部地方の商品をはじめとして全国から集めたレトロカワイイ系の雑貨が並んでいて、 一緒に行ったウチの家内はあれやこれやと気に入ったものを見つけ、結構楽しんでいたようです。 また、そのお店では八海山の麹を使って作った甘酒のドリンクも販売していて、 甘酒のイメージとはちょっと違った、いわゆる子どもの好きそうな飲み物でした。 ほかの店舗は、予約が必要だったり、ちょっと入りにくかったりで私たちは入りませんでしたが、 ここで食事をするつもりで行くのはなかなか楽しいのではないかと思います。 建物の隙間から見える、このあたりの風景です。 じつは、私は今日はたくさん写真を撮ってこようと思ってカメラを持って行ったのですが、 今回もまたSDカードを忘れまして、おまけに予備として持ち歩いているSDカードも忘れまして、 重いカメラを持って行ったのに単なるお荷物になってしまうという、大失敗をしてしまいました。   大失敗はともかくとして、最近思うのは、歳を重ねてくると好奇心を持つ対象がだんだん固定化されてきているということ。 昔はなんでも興味があって、好きか嫌いかわからなければとにかく顔を突っ込んでみようと思って何でもすぐに行動に移していたのに、 だんだん頭で考えるようになってしまって、そしてだんだん面倒くさくなってしまって、自分が興味を示すとはっきりわかっていることばかりに時間を割くようになってきた気がします。 これではいけないと思い、余計なことを考える前にすぐ行動するように心かけています。 やってみなければわからないですし、つまらなそうと思っていてもやってみたら面白いかもしれない事だってきっとあるはずです。 やってみてつまらなかったら、それはそれで経験として覚えておけばよい。 今日行ってみた馬門ストリートは、どちらかというと興味があったところですが、 そのあとに行った佐野プレミアムアウトレットでは、何となくいつも立ち寄る店が決まってきてしまって、 シップスなどいくつかのセレクトショップと、エディバウアー、リーバイス、コールマン、プラザと、これだけたくさんお店があるのにこれしか入らないって、 いかにもったいないことをしていたのかと思いました。 サーっと前を通りすぎて、あたかも分かったような気になっていましたが、じつは全然わかっていません。 奥の方に入っていけば、もしかしたら私が興味を示すようなものがあったかもしれません。 これは、今後改めなくてはいけないテーマです。 アウトレットに限らず、例えば私の場合は出張の時の宿選びもそうです。 パッと見てわかった気になて選択肢から外してしまったりしていました。 限られた時間の中でやらなくてはいけないわけですから、ムダに時間を使うことはできませんが、 何に対してでもそれを正しく理解をすることは必要なことですし、結果的に自分にとっても損をしないために先入観を捨てることが必要だと思いました。   私たちのような仕事は、毎月たくさんのお客様にお会いします。 そして、お客様にお会いするときには比較的時間にゆとりがあることが多いので、靴の話以外にもたくさんのお話をうかがうことができます。 たとえば、あるお客様が興味を持っていらっしゃることに関して、その方が面白いと思うわけですから、必ず面白い部分があるはずです。 そんな面白そうなことをたくさんうかがっていると、やってみたいことや行ってみたところ、食べてみたいもの、見てみたいものがとってもたくさんになってしまうのですが、 実際に少しずつでもやってみると本当に楽しいのです。 これが、お客様にお会いするたびに少しずつ増えていって、 決して新しいお客様だけではなくて、3度目、5度目のお客様だっていつも面白そうなお話ばかりです。 せっかくこんなにたくさんの面白そうなことを教えていただくのですから、私ももっと楽しもうと改めて思いました。   今度の日曜日は、長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔します。 お近くの方、ちょっと遠いけれどお越しいただける方、ぜひ足をお運びいただけると嬉しいです。 お一人でお越しいただいても、みんなウェルカムですぐに仲間になれますよ。 お待ちしております。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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モンキーブーツ

幅広の足の方からすれば、幅の細い足の方はどんな靴でも履けていいなぁって思うかもしれませんが、 じつは足の幅の細い方の方がフィッティングは難しいのです。 おそらく幅の広い方の場合、既製品の靴を履くときつくて痛くてどうしようもないので、サイズを上げるということで対応されている方が多いかと思います。 実際には、足長に合った靴を履いていただくことが良いので、出来る事であればサイズを上げるのではなく、なるべく足長があったものをストレッチなどで調整して履いていただくという対応が好ましく、 よほどではない限りそのような対応が可能になります。 それに対して足の幅の細い方の場合、一般的によくあるのがサイズを下げるということですが、 これでは小指やつま先が当たってしまったり、屈曲点が合っていなくて足にダメージを与えてしまいます。 また、中には足長が合っているけれど幅が大きすぎる靴を履いている方もいらっしゃるようですが、 そのようなケースだと親指や小指が靴の中で歩くたびに当たったり、もしくは横方向のホールドが足りなくて、外反母趾や内反小趾になってしまうケースもあるのです。 つまり、足の幅の細い方の場合、その度合いにもよりますが既製品の靴では対応ができないことの方が多いようです。 幅広の方も、幅の細い方の、だいたいのケースではご自身の足の特徴を理解されていることが多いようですが、 特にヒモ靴でハネが完全に閉じてしまっているようなケースでは、足に対して悪い影響を及ぼす恐れがありますのでちょっと対策を考えていただいた方が良いと思います。 1度オーダーメイドの靴をご検討されるのも良いですし、そこまでしたくないという方はシューフィッターさんに見ていただいたりして、足に合いそうな靴をみつくろっていただくことをお勧めします。 これまでに、私もたくさんの方の足を計測していますが、足の幅が細くて普通のサイズのモノは履けないので、つま先がキツキツだけど小さいサイズのモノを無理して履いているという方に何度もお会いしています。 ちゃんと屈曲点が合っていて、足のサイズが合っている靴は、人生観が変わるくらい良いものです。 歳を重ねたときに足が悪くならないよう、日頃から足に合った靴を履いていただくことをお勧めします。   非常に残念なことなのですが、まだまだ靴に関してはどなたでも快適に履いていただける既製品の靴というものがほとんど存在していなくて、 JIS規格に近い足をしている方だけが得をしているような状況です。 でも、そんな状況を「損した」と感じるのではなく、足に合った靴を履くきっかけを提供されたと思っていただいて、 実際にはほとんどの方がそうなのですが、既製品の靴ではなかなか快適に履けない皆様、ぜひ形状だけではなく作りまでちゃんと作られた靴をお試しください。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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今度の日曜日は長野へGO!

カテゴリー: News:お知らせ

足の計測

以前からお伝えしておりますとおり、6月3日(日)は長野市のIVY PRODUCTSさんにお伺いする予定です。 もう、いよいよ今度の日曜日です。 IVY PRODUCTSさんとは、去年からとっても親しくしていただいていて、 昨年11月の愛知県一宮市でのイベントにも出展していただいたり、3月には私がお伺いしてイベントを開催していただいたり、 じつは昨年の夏に我が家で長野へキャンプに行った時にもお邪魔したり、 とにかくIVY PRODUCTSの店主さんも靴に興味を持ってくださっていて、 神戸のSUNさんやRifareさんのように、楽しみにお伺いできるお取引先になりました。   そして、今回は3月のイベントの際にご注文いただいたお客様の靴が完成しましたので、初めての納品ですから私も一緒にフィッティングを確認させていただきたいということを考えています。 皆さん初めてのシューリパブリックですので、喜んでいただけると嬉しいです。 そのほか、今回も足の計測セットを持って行きますので、足や靴で困っている方や、実際の足のサイズを知っておきたい方、 これからちょっといい靴を買おうと思っている方、靴の選び方をもう少し詳しく知りたい方、そのほか足を計測してお役に立てるのであれば、ぜひいらしてください。 みぐ 私はお店のオープンの11時からクローズの19時までおります。 さらに、今回もシューリパブリックのハンドソーンウェルテッドのサンプルの靴を何足か持って行きますので、 ちょっと履いてみたいという方や、実物を見てみたいという方は、お気軽にお越しください。 ご注文いただくこともできますし、まずは様子を確認するのもOKです。 オーダーメイドの靴って決して安いものではありませんから、しっかりとリサーチしていただいて相性の良い作り手を選んでいただくことがとっても大切です。 そして、私自身は靴をご注文いただくことも嬉しいのですが、それ以外にもこういうイベントの時にはたくさんのお客様にお会いして靴のお話をしたり、全然関係ないお話ができるのが何よりの楽しみです。 私が専門家としてお伝え出来る事もあるかもしれませんし、ちょっとしたことでお客様の問題を解決できることだってあるかもしれません。 来てくださったお客様のうちの全員が靴をオーダーしてくださることなんてありませんから、話したいことだけ話していただいて、用事が済んだらお帰りになっても全く構いません。 フラ~っと来ていただけると嬉しいです。   じつは、私事なのですが少し前に私には全くわからない分野のモノを買うことがありまして、 それはどんなふうに変更できるのかと担当の方に伺ったところ、 「どんなふうにでもできますよ。」 との回答。 全く予備知識のない私には、「どんなふうにでも」というのが雲をつかむような話で、全くイメージができなかったという経験があります。 ある程度の知識がある方には、常識ある範囲でこんな感じというイメージができるのかもしれませんが・・・。 そんな経験もあって、私は全く何の知識もないお客様にでも安心してご注文いただけるよう、お客様のご希望をしっかりと確認しながら、最終的に喜んでいただけるような完成までのプロセスを踏んでいきたいと思います。 むしろ、予備知識はなくても全く問題ありませんし、目的は快適に靴を履いていただくことですので、そこに至るまでのことをしっかりとおお伝えしたいと考えています。 快適に靴を履きたいという方でしたら、皆さんウェルカムです。   ちなみに、IVY PRODUCTSさんでご注文いただく場合は、埼玉の工房でご注文いただく場合の金額よりも靴の代金が3,000円(税抜)ほど、ラストの代金は4,000円(税抜)ほど高くなりますが、 遠方からお越しいただくときの交通費や時間のことを考えると、決して無駄な金額ではないと思います。 まずは、ぜひ一度遊びにいらしてください。 IVY PRODUCTSさんの革製品も一見の価値があります。 小物ですと二つ折りの財布や名刺入れ、もう少し大きいとトートバッグなどもございますし、ベルトもバックルを選ぶところからできるようです。 オーダーメイドの承っているようですので、ぜひ一度いらしてください。 皆様のお越しをお待ちしております。   イベント@IVY PRODUCTS(長野市)の詳細 開催日時: 6月3日(日) 11時 ~ 198時 場所:   〒380-0836 長野県長野市南長野南県町1070 電話:   026-477-2530 ウェブサイト: http://ivy-products.com/   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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ギブソンブーツ

今日のお客様は、埼玉県にお住いのNWさんです。 ギブソンブーツのオールソール交換でお預かりしまして、作業が完了しましたのでお返しするためにお越しいただきました。 こちらが、そのギブソンブーツです。 NWさんの1足目のシューリパブリックで、ご注文いただいたのはたぶん5年くらい前のはず。 今回はウェルトを縫っている糸が切れてしまいましたので、ウェルト交換も含めた作業になりました。 修理が終わった靴を実際に履いていただいて、 「確かにしっかりしたという感じがします。」 とのことでした。 グッドイヤーウェルテッドと違って、ハンドソーンウェルテッドの靴の場合、何年か履いているとウェルトを縫い付けているリブの部分が少しだけですが痩せてしまうために、ほんのわずかながら遊びが生じてしまいます。 インソールなどが馴染んできて履きやすくなる反面、カッチリ感が低減してしまうというデメリットもあるのです。 そこで、オールソール交換のタイミングでウェルトを交換すると、すでに馴染んでいるアッパーの革やインソールはそのままに、カッチリ感も蘇ってとっても履きやすい靴に生まれ変わります。 ソール周りはすべて新しくなって、見た目もとてもきれいになります。 グッドイヤーウェルテッドの場合、ほとんどの作業が機械でおこないますから、ウェルトを縫いなおすとなるとリブに穴が増えてしまうという懸念もありますが、 ハンドソーンウェルテッドでは手作業で同じ穴を使ってウェルトを縫い付けますので、ウェルトの縫い直しによるリブの劣化という心配はありません。 ただし、何日も立て続けに履いたり、十分に乾燥できない状態で保管するとインソール自体の劣化につながり、 結果的にウェルトを縫えなくなってしまうという可能性もあります。 靴は道具ですが、正しく使って永くご愛用下さい。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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シュリンク

余談ですが、今日お越しいただいたお客様のIさんが大変興味深いお話をしてくださいました。 Iさんは、今日はじめてお越しくださったお客様です。 Iさんがおっしゃるには、オーダーメイドなどのお店はとっても敷居が高くて入りにくいし、さらに専門的な話をされるのでそこでさらに敷居が高くなってしまうと感じるとのこと。 確かにそんな傾向があるかと思います。 私も以前にカメラの中古レンズを探してあるお店を訪れたことがあるのですが、その頃私はまだカメラもレンズもあまり詳しくなかったので初歩的なこと店員の方に質問したところ、 難しくてわからない専門用語がずらずらと飛び出してきて、結局何も買わずにそのお店を後にしたという経験があります。 最近はネットである程度予習をしておくことも可能ですが、それってどうなんだろう?って思うこともあります。 というのも、ネットの情報自体がイマイチ怪しかったりすることもあり、素人には判断ができません。 変に間違って覚えてしまうのも良くないので、私がお客さんとして何かを買うような場合、前のめりで興味があるなら事前に調べますが、 必要に応じてというケースならお店の方にお願いして教えていただくというスタンスです。 ちなみに、私たちシューリパブリックの場合は、全く何もわからない場合は、あえて予習する必要はなく、 私の方でできる限り噛み砕いてお客様が望んでいることを引き出すようにしています。 お客様は専門家ではないので専門用語を知らなくて当たり前ですし、知らなかったことを知るということを含めて靴を楽しんでいただければと考えてています。 もしくは、そんな面倒なことは要らなくて、とにかく快適に歩ける靴がほしいということでしたら、極端に言えば自動販売機のように必要な情報だけいただくということも可能です。 そのあたりも、初めてお会いした時に少しお話をさせていただきますので、あまり気にせずにお気軽にお越しいただきたいと思います。 ちなみに、今日お越しくださったIさんは、私たちのウェブサイトやこのブログなどをご覧になって、敷居の高さはあまり感じないで来てくださったようです。 初めてお会いしましたが、結構楽しくお話をさせていただきました。   さて、昨日も書きましたがクールビズのスタイルに合わせた靴選びは、なかなか簡単ではありません。 服装がやや軽やかになった分、これまでと同じ靴を履いていては足だけ重々しくなってしまいますし、 かと言っていきなりスニーカーではちょっと仕事の服装から外れてしまうような気もします。 昨日は、デザインのひとつとしてチャッカブーツをお勧めしましたが、今日は素材についてお勧めしたいと思います。 私がおススメするのは、シュリンクの革です。 こちらは、Vacchetta 800というイタリアのタンナーさんの製品で、少し厚みのある革にシボが入っていて、革自体はちょっと重いのですが、 その分しっかりしていて履いた時の安心感も非常に高いものです。 近寄ってみると、こんな感じの革です。 シュリンクの革は、スムースの革に比べてややカジュアル感が出るため、同じ黒い革でもそれほど堅苦しくもなく、重々しくもない雰囲気になります。 それでいて、お休みの日にちょっとジャケットを着てお食事に行くときや、クールビズが終わってからでも普通に使えるものです。 たとえば、シュリンクの革でギブソンシューズを作るとこんな感じになります。 この革はVacchetta 800ではありませんが、雰囲気はそこそこ似ているものです。 以前から私はシュリンクの革をよくお勧めしていまして、それは主に履いた時の優しい履き心地+安心のホールド感というのが主な理由でした。 でも、今回はそれに使い勝手という要素も加わって、おすすめの靴となっています。 シュリンクの革の特徴として、つま先の強く惹かれる部分のシボが薄くなることと、 スムースの革ほどしわが目立たないので、永く履いた時にも経経っている感じが少ないということがあります。 これは、実際に履いていただかないとちゃんと伝わらないことなのですが、 ぜひシュリンクの靴は1足持っておいていただきたいと思っています。 実際に履いていらっしゃるお客様、もしよろしければご感想などをお知らせいただけると嬉しいです。 よろしくお願いいたします。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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チャッカブーツ

ここ最近は、とても暑い日が続いています。 スーツを着て仕事をされている方々は、本当に大変だと思います。 そういえば、今日のラジオで言っていましたが、今年はすでにクールビズが始まっているそうですね。 2018年は、5月1日から9月30日だそうです。 クールビズの目的は、あくまでもエネルギーに節約だそうです。 でも、実際にはそれだけではなく、暑いのにムリにジャケットを着用して身体に負担がかかったりしないようにという目的もあるでしょうし、 見ている相手にも気を遣わせないようにということもあるのではないかと思います。 いずれにしても、暑い時にはその季節に応じた格好をして仕事ができるようになることは非常に好ましいことだと思います。 ですが、見ているとやっぱり問題も無いわけではないようで、あくまでも仕事をするのですからそれにふさわしい恰好というのがあるかと思います。 スタイルは個性だとか、機能重視とか言っても、周りの人に不快な思いをさせてしまうようなスタイルは好ましいとは思えません。 このあたりが難しいところですね。 仕事でお客さんと接するのであれば、それにふさわしい恰好というのがるわけですから、失礼にならないような恰好を心がけることが大切なのでしょう。 また、ジャケット不要だからと言って変にカジュアルっぽさを出すのもちょっとどうかと思ってしまう部分です。 さらには、チグハグな格好もNGだと思います・・・、 というようなことをラジオで話していました。 思うに、スーツを着ているときはスーツとネクタイとワイシャツでビジネスのスタイルが出来上がっていたのですが、 突然にジャケットなしでシャツも少しラフなもので良いと言われてしまっても、どんな格好が好ましいのか戸惑ってしまうでしょう。 ポロシャツにチノパンみたいなおおよその指針はあるようですが、それもTPOを考えたほうが良いと思います。 そして、結構難しいのが靴です。 スーツからチノパンになった時に、靴はどんなものを履いたら良いのか? スニーカーだと、ちょっとラフすぎますし、かと言って革靴だと重々しい。 そんな時、私だったらチャッカブーツをお勧めします。 私たちシューリパブリックだけではなく、たくさんのメーカーからいろいろなスタイルのチャッカブーツが発売されています。 スウェードのモノもありますし、シュリンクのモノもあります。 ただ、カジュアルだからと言って気を抜いて良いわけではないので、 サイズ選びだけはしっかりとしておくべきです。 大きすぎてカポカポしているようでは、だらしなく見えてしまいます。 仕事でカジュアルというと見方によってはマイナスの要素もあるわけですので、 少なくとも、いつも以上にきちんとした格好になるように気を付けないといけないですね。 カジュアルのサイズ感は、とっても大切です。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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vw

今日はとっても暑い1日でした。 レザーフェアが浅草で開催されるのと、材料を調達してきたいということで、今日はクルマで浅草へ向かいました。 昨年の残暑のころにしっかりと修理をしてもらったエアコンの調子を確認するためにスイッチを入れると、 吹き出し口から微妙に冷えているんだかいないんだか判断できないような風が・・・。 しばらく様子を見ていたけれど、一向によくなる気配がなかったので、用事を済ませたのちにいつもお世話になっているディーラーさんに連絡を入れ、そのまま向かうことにしました。 症状はほぼ昨年と一緒で、エアコンをonにしてもイマイチ冷えていない風が出てくるという状態。 サービスの方にそのことを伝えましたが、さらに細かい質問をされて、出来る限り説明しました。 クルマを診ていただいている間、私はショウルームでのんびりと待っていたのですが、 気になっていることや細かい症状をお伝えして、サービスの方もしっかりと聞いてくださったので、私は全く不安に感じることもなく、 安心してお願いすることができました。 こちらは、もうあと少しで生産が終わってしまうthe beetle。 1時間くらい経った頃に、サービスの方が結果を持ってやってきました。 私のクルマは、どうやらエアコンのガスがほんの少しずつ漏れているようで、 温度を測るいくつかのセンサーの値は、案の定通常の数値に達していませんでした。 確定ではないけれど、コンプレッサーからリークが確認されているようで、まずはコンプレッサーの交換とのこと。 以前は、エアコンの不調を訴えても「問題ないようです・・・。」で済まされてしまっていたので、 やっとわかってもらえたか・・・というのが正直な気持ちでした。   と、まぁ私には手におえないクルマのことは、最近は頼れるスペシャリストの方がしっかりと診てくださるので、、今はとっても安心しています。 今回担当してくださったIさん、とっても頼もしいです。   そして、立場が変わって私はお客様からすれば頼りにならなくてはいけない靴のスペシャリストです。 靴の作りのこともフィッティングのことも、お客様の手におえないことは一緒に考えて、お客様の納得のいく結論に達しないといけないと思っています。 正直なところ、私が考える結論とお客様が考える結論が違うこともあって、 今はきついかもしれないけれど、ここでストレッチをしてしまうと後々緩くなって履きにくくなってしまうので、あと数ヶ月履き込んで馴染ませてほしいというケースが、 革靴には結構たくさんあります。 これまでの経験から、この先のことがわかるケースもあって、それを上手にお客様にお伝えしなくてはいけないのですが、 なかなかそれが難しかったりということもあります。 単に知識だけ持っていたところで、それがしっかりと伝えられなかったり、もしくはお客様の心に届かないようでは全く意味がありません。 そういうことからも、今日お世話になったサービスのIさんはとっても素晴らしい方です。 私も学ばなくてはいけないことが、まだまだたくさんあります。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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ギブソンブーツ

モノ作りにおいては、どんなものでもバランスがとっても大切で、もちろんそれは靴においても同様です。 こちらは、私が普段から履いているギブソンブーツです。 もう何年くらい履いているのだろう・・・? って思うほど何年も履いているものですが、どうしても負担がかかってしまう部分というのは決まっていて、 この靴ヒモの裏側になる部分は、履いてしまえば見えないところではありますが、こんな感じに擦れてしまっています。 こんなふうになってほしくないから靴ヒモはしっかりと締めない・・・というのは本末転倒で、 むしろこうなることは仕方ないと思ってどんどん履いてほしと思っています。 そして、どうしてもすり減ってしまって何とかしないといけないという時には、似たような革を表からパッチとして当てて補強&修理をしてあげれば普通に履くことができますし、よりいっそう格好良くなります。 もしかしたらご覧になったことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、イギリス王室の方の足元を見てみると靴の表面に修理した形跡のパッチがついていることがあって、 それがまた格好よく見えたりして、ステキなことだと思います。 ただし、だからと言って壊れたら修理をすればいいということではなく、 普段からどのように扱ったらよいのかということをある程度理解していただくことが必要です。 このヒモに関する件は、ヒモの強度が強すぎないことが大切です。 靴ヒモが丈夫過ぎると、その分靴の革のほうに負担がかかてしまいます。 ヒモは簡単に交換できますが、革の修理はヒモに比べたら結構手間がかかりますので、 ヒモは適度にヘタるものを使った方が良いでしょう。 私たちシューリパブリックでは、そんな強度の関係も考えて標準のヒモを選んでおります。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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だし縫い

これはあくまでも私の好みなのですが、私は丈夫で壊れないものが好きです。 腕時計のベルトは、革よりもステンレス派。 繊細で美しいものよりも、丈夫で武骨なほうが好きです。 なので、余計な装備がついているモノよりも、シンプルで壊れるところが少ない方が好きです。 決して完璧を求めるわけではないのですが、何となく何かが壊れているとか完全じゃない状態って、ちょっと煩わしいと感じてしまいます。 あくまでもモノに対する場合です。 絵画は、印象派よりもリキテンスタインやキースへリングが好きです。 そんな考えがベースにあって靴づくりをしています。 なので、靴も壊れにくいモノ、丈夫なモノ、煩わしさがないものというところを目指してしまいます。 ちょっと写真が見にくいですが、私が普段履いているモンキーブーツのソールです。 このソールはリッヂウェイですがダイナイトにおいても同様で、もし仮にレザーソールにおいてもやはりだし縫いは機械縫いが良いと思います。 その理由は、丈夫だから。 ウェルティングにおいては、どうしても機械で縫ったものが手作業で縫ったものに及ばないので、こちらは圧倒的に手縫いの勝ちですし私もハンドソーンウェルテッドの靴はとっても良くできていて素晴らしいと思っていますが、 だし縫いはピッチの正確さやテンションの正確さ、そしてその構造において圧倒的に機械縫いの勝ちだと思っています。 なぜかと言いますと、だし縫いにおいて手縫いの場合は2本針と言って仮に針にAとBという名前を付けたとすると、 針Aと針Bはソール側とウェルト革を行ったり来たりして交代で縫われるのに対し、 機械縫いは家庭用のミシンと同じようにロックステッチという縫い方になり、上糸と下糸とが完全に分かれます。 その糸がまぁそこそこ太い糸を使うので、ロックの部分に結構大きな玉ができます。 そして、だし縫いの機械はその玉が比較的ソールに近い位置にできるように調整されています。 そんな前提で考えたときに、だし縫いは靴を履いていると底側の糸が少しずつ擦り切れていってそのうち切れてしまいます。 するとどうなるかというと、3針くらい擦り切れてしまった場合には、構造的に手縫いの縫い方の場合はぱっかりと剥がれてしまうのに対し、 機械縫いの場合にはロックステッチのロックの玉が引っ掛かりになってそう簡単にはソールが剥がれません。 つまり、機械縫いの方が同じ条件で縫ってあるとするなら丈夫だということになります。 多くの手縫いの場合は、レザーソールにヒドゥンチャンネルといって革にメスを入れて表面を薄くめくったところを縫う手法を取り入れていて、 簡単にはだし糸が切れないようになっていますが、 無駄なく効率的に機械縫いで手縫い以上のことができるわけなので、私はだし縫いは機械が良いと思っています。   ★★★お知らせ★★★ ①シューリパブリック15周年記念モデルのオーダー受付中です。詳しくはこちらをご参照ください。       ②6月3日(日)に長野市のIVY PRODUCTSさんにお邪魔する予定です。今回も足の計測をさせていただきます。シューリパブリックのハンドソーンウェルテッドの靴のご注文も承ります。注文するしないにかかわらず、お気軽に遊びにいらしてください。クルマでお越しの場合は、近くに12時間まで700円という駐車場もたくさんございますので、ぜひ観光も兼ねてお越しください。お待ちしております。     シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。 スケジュールはこちらをご参照下さい。 打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。 ご検討中の方は、見学も大歓迎です。 旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら。 メールアドレスは info@shoe-republic.com です。  

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