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ハンドソーンウェルテッドの靴と仲良く付き合う方法

カテゴリー: Message:伝えたいこと


先日ブーツを納品させていただいたお客様から、

「ハンドソーンウェルテッドのブーツと付き合っていくうえで気を付けることを教えてください。」

というご連絡を頂きましたので、これだけやっておけばまぁ大丈夫でしょうというポイントをいくつかお伝えいたします。

 

まず、靴(ブーツ)は立て続けに毎日履かないこと。

1度、もしくは1日履いたら、少なくとも2日間は休ませてあげてください。

もし、あなたの足がたくさん汗をかくようであれば、2日ではなくもう少し長く休ませてあげてください。

その理由は、ハンドソーンウェルテッドの靴のインソールはたくさん汗を吸収して靴の中を快適に保ちますが、その吸収した汗は排出させてあげる必要があるからです。

そうしないと、インソールか硬くなって炭化して割れてしまいます。

インソールは靴の要のパーツですから、インソールがダメになってしまっては靴を履くことができません。

なので、インソールを良い状態に保つよう、1日履いたらインソールがしっかりと乾燥するまで2日くらいは休ませてあげてください。

また、靴を履かないで休ませているときには、玄関の湿気のたまるコンクリートやタイルの上ではなく、ちょっと高いところに置いてください。

10センチ高いだけでも構いません。

そうすることで、しっかりと湿気が抜けていきます。

参考までに、靴の中を時々見ていただいて、インソールの革の色が黒ずんできているようだと要注意です。

インソール

革の色は、初めは薄いピンクとベージュの中間色です。

経年変化でキャメル色に焼けてくるのはOKですが、黒ずんでいる場合は気を付けましょう。

 

つぎに、革は乾燥すると表面に亀裂が入ってしまいます。

なので、月に1度、もしくは2か月に1度くらいはデリケートクリームなどで保湿をしてあげてください。

靴のメンテナンス

やり過ぎるのはダメです。

また、靴の表面にホコリが残っていると湿気を奪われてしまいますので、履いたあとにはブラッシングをしてあげると良いです。

靴のメンテナンス

 

靴クリームは、月に1度くらい、ほんの少量(片足につきコーヒー豆1つ分くらい)を塗ってあげるのが良いです。

塗り過ぎは、靴クリームが革に染み込んで、そしてクリームが硬くなって革が割れる原因となります。

なので、靴クリームはちょっと足りないくらいでOKです。

靴クリームは、栄養補給ができる乳化性のモノがお勧めです。

 

気を付けることは基本的にはこれくらいですが、例えば雨に濡れてしまったとか、湿気が多い時期などには、いつもよりも多めに休ませてあげると良いでしょう。

靴は、大切にしていただくのであれば、定期的に履いていただくのが良い状態を保つ秘訣です。

あまり過保護にせず、道具として上手に付き合ってあげてください。

 

お知らせ

【お知らせ1】 次回のRifare大阪店さんでの計測会&オーダー会のイベントは、4月15日(土)に開催です。

【お知らせ2】 4月16日(日)には、神戸三宮のSUNさんへお伺いします。神戸周辺にお住まいのみなさま、ぜひお越しください。

【お知らせ3】 3月下旬に開催される、コージ製靴新潟工場さんのファミリーセールに出品することになりました。今回は、ちょっと厚めの革でチャッカブーツを作って出品する予定です。詳細は、後日お知らせいたします。

 

シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。

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7 responses to “ハンドソーンウェルテッドの靴と仲良く付き合う方法”

  1. アリマ says:

    シュリンクのオイルを含んだ革でネイビーのギブソンブーツを頼んだ時、3ヶ月に1回ミンクオイルを塗ってくださいと言われたのですが、どのように塗るのがベストなのでしょうか?モゥブレイのもの購入しましたが、ケアは自己流なので、良い方法をしりません。少量布にとってぬるだけでしょうか?

    既出かもしれませんが、教えてください。

    オイルを含んだ靴をお持ちの方も多いと思いますので。

    慣れてくると、シュリンクレザーいいですね。

    イギリスではカントリーの靴=よく歩く用途の靴に多く使われるだけあって、足の包まれ感が良いことと長距離の歩行でも疲れにくいですね。

    • shoe republic says:

      ミンクオイルの塗り方は、革によって若干異なるのですが、アリマさんのネイビーのギブソンブーツに関しては、布もしくはスポンジを使って全体に薄めに塗り、乾いた布で拭き取るような塗り方が良いと思います。
      ワークブーツなどのオイルをたくさん含んだグリッシーレザーの場合は、もっとたっぷりと塗り込んで、それが染み込んでから乾いた布で拭き取るのが良いようです。
      いずれにしても、塗り過ぎはいけませんので適度に拭き取ってください。

      • アリマ says:

        ありがとうございます。今までは最後にふき取ってなかったので、聞いて良かったです。

  2. アリマ says:

    色をつけるための靴クリーム=シュークリームは、色が褪せたり、摩擦で落ちたところのみに使ってます。塗る部分を少なくした方が、革に酸素が触れやすい気がして。女性のファンデーションのようなものなのでこの方法でもいいのではと思いますが、いかがでしょうか?

    • shoe republic says:

      アリマさんがおっしゃっている靴クリームとは、乳化性のモノでしょうか?
      乳化性のモノであれば、あまり神経質になり過ぎる必要はありません。
      もちろん、塗り過ぎはいけませんが、私が言う塗り過ぎというのは、塗ってから十分にブラシをかけずに表面に残っているような状態です。
      革は、表面が乾燥することでダメージにつながりますので、革を保護するために全体にクリームを薄く塗って、それをブラッシングで落としながら磨くような感覚で、表面に層を作るようなイメージで良いかと思います。
      もし、イマイチ着色するのが心配でしたら、今のままの使い方でOKですが、下地としてデリケートクリームを薄く全体に塗っていただけると良いと思います。
      頻度は、月に1度くらいで良いでしょう。

      • アリマ says:

        乳化性ですので、あまり気にしすぎないようにします。これも聞いて良かったです。

        • shoe republic says:

          アリマさん、塗りすぎは良くないですから、基本的にはちょっと足りないくらいを目安にやってみてください。

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