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ウェルト交換

カテゴリー: @ Work:アットワーク


年に何足かウェルトかけ直しの修理があります。

その理由はウェルトを縫っている糸が切れてしまったということもあれば、オールソール交換の時にウェルトも一緒にかけなおす(ウェルトを縫い付けることを「ウェルトをかける」といいます)ということもあります。

グッドイヤーウェルテッドの靴の場合はウェルトをそのままに、ソールを何度も縫いなおすことができるという特徴がありますが、

ハンドソーンウェルテッドの靴に関しては、最初のオールソール交換の時にはウェルトもかけなおしてしまう修理をお勧めしています。

その理由はと言いますと・・・、

修理

こちらはまだウェルトをかける前の靴ですが、この形状をよく見ておいてください。

そして、

修理

こちらはウェルトかけ直しの修理でお預かりした靴で、これからウェルトをかけるところです。

ウェルトが縫われていたであろう跡がわかりますね。

穴がポコポコ開いていて、よく見るとウェルトがしっかりと縫われていたのがわかるほどの段もあります。

通常では、上側の写真の状態からウェルトをかけるとウェルトが接するアッパーの部分には段ができるのですが、

じつはこのウェルトを縫い付けている相手はインソールを加工した「リブ」と呼ばれる部分であり、

そのリブは靴を履き込んでいくとほんのわずかながら痩せてきて(0.1ミリにも満たないくらいの話ですが)、インソールが落ち着くころにはウェルトを縫っている糸にゆるみ(これも0.1ミリにも満たないくらいです)が生じます。

そのゆるみは本当にわずかなのですが、せっかくソールを外してウェルトが見えている状態になるのだから、ウェルトもかけ直してしまえば、インソールも落ち着いていてそれ以上の変化もありませんから、

しっかりとウェルトが縫われて、それ以降はゆるみが生じることもないので、オールソール交換の際にウェルトをかけ直す修理をご希望される方が多いのです。

とは言え、そのゆるみはパッと見たくらいではわからないほどで、気にする必要がない程度のものです。

よりカッチリとした履き心地を好まれるのであれば、最初のオールソール交換の時にウェルトも交換してみてください。

実際にこれまでウェルトをかけ直した靴を履かれたお客様の多くが、

「足に馴染んでいるのにカッチリとしていて、とっても履きやすくなった。」

とおっしゃってくださっています。

私個人的には、大変お勧めのメニューです。

 

お知らせ

①2018年1月より、工房でご注文いただく靴の価格を見直しさせていただく予定で、現在の94,000円(税抜)から95,000円(税抜)に変更させていただきます。

②2018年3月3日(土)と4日(日)には、長野市のIVY PRODUCTSさんにてイベントを開催いたします。IVY PRODUCTSにて開催するイベントは、今回が初めてとなります。足の計測、オーダーメイド靴のご注文をお受けするほかに、お客様に楽しんでいただけるようなこと只今思案中ですので、詳細が決まりましたらご案内させていただきます。

 

シューリパブリックでは、日常仕様の快適オーダーメイド靴をお作りしています。

スケジュールはこちらをご参照下さい。
打ち合わせ等でお越しいただく場合のお時間は、10時、13時、16時の中からお選びください。
ご検討中の方は、見学も大歓迎です。

旧ブログ(2016年3月25日まで)はこちら

メールアドレスは mail info@shoe-republic.com です。

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